2025年度親鸞聖人御誕生会 厳修

5月31日(土)午前10時より、本学講堂において「2025年度親鸞聖人御誕生会」を執り行いました。
開式後、学長の調声のもと全員で『正信偈』を唱和しました。その後、学長挨拶に続き、佐野明弘 氏(大谷専修学院長)による記念講演を拝聴しました。
「学長挨拶」及び「記念講演」の概要を、以下のとおりご紹介します。
学長挨拶

学長は、「本日は、親鸞聖人がこの世に生まれた意味、あるいは、私自身にとってどのような意味があるのかを確かめる日である。親鸞聖人ご自身も、師との出会いを大事にいただかれた方であり、高僧和讃には「本師源空いまさずは このたびむなしくすぎなまし」というお言葉が残っている。つまり、親鸞聖人にとっては、むなしく過ぎる人生が、法然上人との出会いで、大事な人生としていただくことができたということである。皆さんも親鸞聖人の御誕生会を縁として、自分自身が生まれてきた意味を尋ねていってほしい」と述べました。
記念講演
本願に帰す
佐野 明弘 氏(大谷専修学院長)

佐野先生は、「親鸞聖人は、六角堂での95日間で、苦しみや悩みを抱えている様々な人々と出会い、それが本願より呼びかけられている衆生のすがたであったことを知ることにつながった。それをのちに親鸞聖人は『正信偈』で「必獲入大会衆数」と言われる。「獲」というのは、信心の位であり、必ず大会衆の数に入るということである。大会衆とは如来によって見出された衆生であり、信心を得たことによって開かれる世界が大会衆の世界である。親鸞聖人は、その本願に呼びかけられている衆生の中に私自身がいたことに気づかれたのだ」と述べられました。
そして、「このことから、親鸞聖人のいう「われら」とは、自分以外の「かれら」を作らない、みな等しく本願より呼びかけられている「われら」なのである」とご教示いただきました。