研究内容

私たちの社会に広がる貧困・格差問題の解決と、人間らしい暮らしの実現を目指すソーシャルワーク論を研究しています。社会学などで取り組まれてきた生活史研究に学びながら、ソーシャルワークにおける生活史の活用を「生活史アプローチ」と位置づけ、理論的整理と具体的な実践方法の構築を目指しています。また、深刻化する貧困問題の実態解明にも取り組んでいます。

ゼミ紹介

私たちの社会では貧困問題が深刻化しています。仕事や住む家がない、頼れる家族や友人がない、といった状況は決して他人事ではありません。このような「生活の困りごと」はなぜ発生し、どうすれば解決できるのか。人間らしい暮らしを守る社会福祉やソーシャルワークについて文献や論文を読み、実践現場での見学・ヒアリング等を通して自分の考えをまとめ、学生同士で議論し、問題意識を明確にしていくことを目標にします。

主な担当授業科目

社会福祉学演習/社会福祉援助技術現場実習/コミュニティデザイン演習/相談援助の基盤と専門職

所属学会

日本社会福祉学会/日本社会政策学会/日本社会医学会

経歴・活動歴

佛教大学大学院社会福祉学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(社会福祉学・佛教大学)。医療法人社団敬誠会合志病院(医療ソーシャルワーカー)、佛教大学福祉教育開発センター(契約専門職員)、(財)ソーシャルサービス協会ワークセンター(非常勤訪問相談員)を経て、現在に至る。社会福祉士。

主要著書・論文

分担執筆

  • 『社会福祉方法原論の展開』(高菅出版、2007年)
  • 『図説 日本の社会福祉 第2版』(法律文化社 2007年)
  • 『シードブック社会福祉援助技術』(健帛社、2008年)
  • 『障害者の「暮らしの場」をどうするか』(かもがわ出版、2009年)
  • 『実践に学ぶ医療ソーシャルワーク』(佛教大学通信教育部 2009年)

論文

  • 「医療ソーシャルワークにおける『退院援助』の変遷と課題」
  • 「ホームレスの生活問題とソーシャルワーク:ホームレスの生活問題の実態と生活再建の課題」
  • 「知的障害者のグループホームにおける職員の業務に関する考察」
  • 「生活史研究の系譜:記述と分析をめぐる課題」
  • 「ホームレス状態に陥った知的障害者のライフコース研究」
  • 「子育て支援と生活問題—ホームレス状態の親子から見えるもの」
  • 「ソーシャルワークにおける生活史アプローチの可能性」(学位請求論文)