2017/09/05~2017/09/23【博物館】
2017年度秋季企画展
大谷大学博物館の逸品 重要文化財 『三教指帰注集』 『高野雑筆集』
【2017/9/5~2017/9/23】
2017年度秋季企画展
大谷大学博物館の逸品 重要文化財 『三教指帰注集』 『高野雑筆集』
開催にあたって
本館には、10件の国指定重要文化財があります。毎年秋には、これらを存分にご覧いただくために、そのうちのいくつかを撰んで紹介しています。本年は『三教指帰注集』と『高野雑筆集』です。
この2件はいずれも、真言宗の開祖である弘法大師空海(774〜835)の関係資料です。
『三教指帰注集』は、空海が、自身の出家を忠孝に背くと批判した人々に対し、仏教・儒教・道教を対比して、出家が忠孝に背くものではないことを論じた『三教指帰』の注釈書です。著者は成安(生没年未詳)で、長承2〜3年(1133〜34)に書写された現存最古の書写本であり、本品が唯一上中下巻揃った完本です。
『高野雑筆集』は空海の遺文を集めた書簡集で、承安元年(1171)に書写された現存最古写本です。仏教流布の援助を請う書簡や病気見舞いの書簡など、その内容は多岐に渡っていて、空海の人と思想がうかがえます。
また、本学の博物館学芸員課程の学生が、企画から展示までを行った「実習生展」を開催しています。あわせてご高覧いただければ幸いです。