2010/10/12【博物館】
新発見された親鸞真筆の断簡が
2010年度特別展「親鸞-その人と生涯-」で特別出陳中!【10/12~11/28】
大谷大学では、親鸞真筆に関する資料調査の依頼を受け、以下の調査結果の概要で新資料として確認しました。
また、この新発見された資料は、宗祖親鸞聖人七百五十回御遠忌記念として開催される大谷大学博物館2010年度特別展「親鸞-その人と生涯-(10/12~11/28)」に、急遽、特別出陳することが決定しました。
※複製厳禁
新資料名 | 親鸞真筆「四十八願文抜書(しじゅうはちがんもん ぬきがき)」 紙本墨書・朱書 法量 縦26.8㎝×横17.0㎝ 鎌倉時代(康元元=1256) 親鸞筆 |
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調査日時 | 2010年9月29日(水)14:00~ 大谷大学 |
調査者 | 草野 顕之/大谷大学長・教授【日本仏教史(中世)・真宗史】 小山 正文/大谷大学真宗総合研究所嘱託研究員【日本仏教史・真宗史】 |
調査結果 | 以下の点より、今回が新発見となる親鸞真筆の資料であることを確認しました。 (1)既存の真筆筆跡との比較 (2)真筆がまとめられている影写本『宗祖御筆蹟集』(本学図書館蔵)の 影写と一致 |
今回の調査では、親鸞が真実の教えとして非常に大切にした経典である『仏説無量寿経(大無量寿経)』から、特に重視した部分を抜書した断簡であることが確認されました。
この断簡は、『仏説無量寿経(大無量寿経)』の巻上に述べられている、法蔵菩薩が誓った四十八願の中から九つの願文を抜書したものの一部で、第二十願(新資料の前三行)第二十二願の冒頭部分(新資料の後二行)に該当します。
新資料の調査を行った草野学長は、本日(10月12日)に開催された報道関係者説明会において「親鸞の真筆自体が、なかなか出現しない非常に貴重な資料であり、その原本が発見されたことは歴史的に意義深いものがある。また、親鸞が抜書した箇所の教義的な解明など、今後の研究にも大きな影響を与えるものである」と語っていました。