谷大の幼教では実践的な活動ができると期待していた小谷さんは、コロナ禍で活動が制限されても、思いのほか授業を楽しんでいます。学ぶことが全て実際の幼児教育につながっていくことがわかる感覚が面白く、手遊びや読み聞かせにも熱が入ります。学生同士や、先生との距離も近い幼教の雰囲気が大好きで、4年という時間をフルに使って、保護者にも信頼される保育者になるために日々前進しています。

05 想像力を掻き立てられる素話の面白さ

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冨岡:絵本とか紙芝居は好き?
 
小谷:好きです。以前に素話(すばなし)をやったじゃないですか。あの時もすごく楽しくて、家でも『もっちゃうもっちゃうもうもっちゃう』とか妹に聞かせたりしてました(笑)。
 
冨岡:へえ、それはいいね。実は僕、青空広場で素話ってのも面白いと思うんだよ。子どもたちって、意外と絵本より素話が好きだったりするんだよ。なんか面白いんだろうね。ウチの子の話になって悪いけど、僕、子どもが小さかった時に寝る前に素話させられたんだよ。そのとき、どんなものが出て来てほしいとか、リクエストされるわけ。それで何かを出すんだけど、ちょっとでも自分が思ってたのと違うと「ええ!?」とか不満がられたりね。「え、ダメ?」みたいな(笑)。まあ、きっと絵がない分、想像力を掻き立てられるんだろうね。
小谷:そうですよね。絵本やったら絵があるじゃないですか。このキャラクターが今しゃべってるっていうのがわかるんですけど、素話だったら全く分からないから、声を変えたりリズムも自分で作れるし、そういうのを考えたりするのが楽しいです。
 
冨岡:そうなんやね。そういうのは、子どもも楽しいんだろうね。大好きな先生がやってくれると、やっぱりイマジネーションも膨らむよね。すごく良いと思うよ。そういう自分の武器というか、子どもたちとこれができるっていうのをいっぱい持っておくと良いね。手遊びはどう?
 
小谷:私、京都のインカレサークルに入ってて子どもと関わってるんですけど、その隙間時間に、ゲームしようってなって、適当に手遊びしたらのってくれるので、まだたくさんは知らないですけど楽しいです。
冨岡:本当は授業でそういうのもたくさんできると良いんだけど、自分でそういう機会を持ってるのは良いね。手遊びはサークルで教えてもらえるの?
 
小谷:はい、サークルの先輩によく教えてもらってます。
 
冨岡:いいね。大学では今、本当に先輩から何かを伝えてもらうっていう機会が減ってるんですよね。今までは運動会も必ず上の学年が企画して下の学年とセットで動いてたから、下の学年は先輩がどんなことをやってるかを見てて、自分たちの番になったらさらにそれを下の学年に伝えて、っていうことをやってたんですけどね。八瀬野外保育センターに行った時も、上の学年が下の学年にたくさんの遊びを見せてあげてたんですけど、授業以外の活動で先輩とのつながりを作るっていう仕組みが、ちょっと今途切れちゃってるっていう状況は残念だよね。早くコロナが落ち着くといいですね。

PROFILEプロフィール

  • 冨岡 量秀

    教育学部 教育学科 教授



    1967年東京都生まれ。日本大学大学院理工学研究科博士前期課程修了(工学修士)。大谷大学大学院文学研究科博士前期課程修了(文学修士)。聖和大学大学院教育学研究科博士前期課程修了(教育学修士)。大谷大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学。博士(文学)号取得。1991年~2000年株式会社フジタ 建築本部企画設計部/環境計画部、2002年~2004年大谷大学真宗総合研究所研究補助員、2005年~2006年聖和大学嘱託助手、2007年~2009年大谷大学任期制助教、2013年大谷大学短期大学部准教授、2017年大谷大学短期大学部教授、2018年大谷大学教育学部教育学科教授、現在に至る。
    真宗保育(真宗に立った保育)と保育内容・環境への研究を展開している。真宗保育は、子どもたち一人ひとりが等しく輝き、人生を豊かで意義あるものとして生き切ってほしいと願い、その人生の歩みを支える、ほんとうの「生きる力」の獲得の原風景となることをめざす保育実践である。そして子どもを育む原風景となる環境づくりを課題としている。



  • 両親が保育関係の仕事をしていることから、小学生の頃から夢は保育者だった。高2の時に「幼児教育しか考えられない」と志望大学を探し始め、先生に薦められた大谷大学を受検した。
    大谷大学の幼教の特徴である実践的な活動も、コロナ禍で制限されたが、思いのほか授業や大学生活を楽しんでいる。課外でも子どもと関わるサークルに入り、先輩から手遊びを教えてもらうなど、授業やサークルで学ぶことが全て実際の幼児教育につながっていくことがわかる感覚が面白く、4年という時間をフルに使って、保護者にも信頼される保育者になるために日々前進している。