谷大の幼教では実践的な活動ができると期待していた小谷さんは、コロナ禍で活動が制限されても、思いのほか授業を楽しんでいます。学ぶことが全て実際の幼児教育につながっていくことがわかる感覚が面白く、手遊びや読み聞かせにも熱が入ります。学生同士や、先生との距離も近い幼教の雰囲気が大好きで、4年という時間をフルに使って、保護者にも信頼される保育者になるために日々前進しています。

02 全部の授業が現場での実践につながっている

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冨岡:ウチは保育者を養成するところだけど、なんで先生になろうと思ったの?
 
小谷:両親が保育関係なので、多分その影響かな。小学校の卒業式で、自分の夢について話す時があったんですけど、その時にはもう言ってましたね。あんまり覚えてないですけど。
冨岡:覚えてないのか(笑)。じゃあ意識的に保育者になろうって思ったのはいつ?
 
小谷:高校2年で大学について調べたときに、自分の中で幼児教育しか考えられへんなって思って。
 
冨岡:そうなんだ。じゃあご両親のこともあって、仕事に対してのイメージはできてるんだね。でも幼教としては、このコロナ禍の中で、まだ十分な活動をしきれてないんですよ。大学でこれをやりたいって楽しみにしてきたことはある?
 
小谷:1年生から実際に園でボランティアができるってことをすごく魅力的に感じてきたので、行けないのはちょっと残念ですね。
 
冨岡:そうだよね。だいたい大谷大学に来てくれる学生は、そういう実践的な活動演習を楽しみにして来てくれるんだけど、今はなかなかね。来年くらいからはもうちょっとできると良いね。授業はどう?高校よりも意外としんどいでしょ?授業時間も長いし、授業数もびっちりあるし。
 
小谷:そんなにしんどいと思ったことはないですね。違う授業を受けてても、同じワードとかが出てくるじゃないですか。そういうのを聞いてたら、授業が全部つながってるっていうか、全部が関係してくるんやなって思って。全部がつながってくる感覚が楽しいです。
 
冨岡:それ良いね!そこに気づくっていうのはとても大事だよ。幼教の授業って、必ず全部実践につながってるんだよね。それを見つけることができると面白くなってくる。これからもどんどん見つけてくれると良いね。そうしていろんなものを組み立てて自分なりのイメージが見えてくると、自分はこんな先生になりたいなとか、こんなことを大事にしたいなっていうのがわかってくるよ。ご両親を見てて、これ大事だなって感じることはある?
 
小谷:この前、授業でサイレントベビーの話を聞いたんですけど、家で親が話してたことがあって。
 
冨岡:なるほど。家での会話にも保育のことが出てくるんだね。そういうキーワードだけでもつかんでおくと、現場での様子が多少なりともわかるから、ぜひ頭に入れておくと良いね。大学の勉強って、高校までとは違うよね。自分で面白さを見つけて、自分でキャリアを積んでいくから。これは難しい、って思う授業はある?僕の授業が楽しいっていうのはわかるけどさ(笑)。
小谷:そうですね、冨岡先生の授業は楽しいです(笑)。難しい授業は……、これっていうのは特にないですけど、「保育原理」は、わかるって言えばわかるって感じですね。昔の人の話だし……とか思ってました。
 
冨岡:なんで昔のことを学ぶかって言うと、いろんなルーツがそこにあったりするからね。これから学年が上がっていくにつれて、いわゆる古典というものに触れていくことになるけど、そういうのは意外と今も生きているんだよ。今の現場でも大事にしてたりするから。例えばモンテッソーリ教育とかは昔からの教えを今でも大切にしてるし。そういうところもつなげて考えるようにすると良いね。

PROFILEプロフィール

  • 冨岡 量秀

    教育学部 教育学科 教授



    1967年東京都生まれ。日本大学大学院理工学研究科博士前期課程修了(工学修士)。大谷大学大学院文学研究科博士前期課程修了(文学修士)。聖和大学大学院教育学研究科博士前期課程修了(教育学修士)。大谷大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学。博士(文学)号取得。1991年~2000年株式会社フジタ 建築本部企画設計部/環境計画部、2002年~2004年大谷大学真宗総合研究所研究補助員、2005年~2006年聖和大学嘱託助手、2007年~2009年大谷大学任期制助教、2013年大谷大学短期大学部准教授、2017年大谷大学短期大学部教授、2018年大谷大学教育学部教育学科教授、現在に至る。
    真宗保育(真宗に立った保育)と保育内容・環境への研究を展開している。真宗保育は、子どもたち一人ひとりが等しく輝き、人生を豊かで意義あるものとして生き切ってほしいと願い、その人生の歩みを支える、ほんとうの「生きる力」の獲得の原風景となることをめざす保育実践である。そして子どもを育む原風景となる環境づくりを課題としている。



  • 両親が保育関係の仕事をしていることから、小学生の頃から夢は保育者だった。高2の時に「幼児教育しか考えられない」と志望大学を探し始め、先生に薦められた大谷大学を受検した。
    大谷大学の幼教の特徴である実践的な活動も、コロナ禍で制限されたが、思いのほか授業や大学生活を楽しんでいる。課外でも子どもと関わるサークルに入り、先輩から手遊びを教えてもらうなど、授業やサークルで学ぶことが全て実際の幼児教育につながっていくことがわかる感覚が面白く、4年という時間をフルに使って、保護者にも信頼される保育者になるために日々前進している。