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生活の中の仏教用語

生活の中の仏教用語 - [291]

忍

「忍」
兵藤 一夫(教授 仏教学)

 昨今は社会全体が忙しくてゆとりをなくしていることもあって、何となくイライラしたり緊張したりすることが多くなっているように思われる。そんな中で、何か気に入らないことに出くわしたりすると、そのイライラや緊張は容易に怒りの感情へと変化し、時にはそれが爆発して「キレる」ということにもなってしまう。現代では「忍」の力はすっかり衰えてしまったようである。

 しかし以前は、怒りが大きくなりそうな時に自らを鎮めるため「ここは〝忍の一字〟だな」とつぶやいたように、本来は私たちにとって大事な徳目の一つであった。

 仏教では、「忍」は「忍辱(にんにく)」とも言われ、修行の大切な徳目の一つとされている。また、「忍」は二種に分けられる。一つは、私たちになじみのあるもので、他者からの迫害や侮辱あるいは自然災害や病気などによってもたらされる苦難に対して堪え忍んで怒らず、動揺しないことである。これは布施などとともに、福徳としての重要な善行と考えられているものである。

 もう一つは、「無常」、「無我」、「空」、「縁起」などで表現される仏教の真理において心が堪え忍ぶこと、すなわち真理に対して不動で安定していることである。これは仏教における智慧の別な表現でもあり、忍は智慧と密接なつながりのあることが知られる。そして、これら二つは別々のものではなく、前者は後者に依拠してこそ可能であるとされている。智慧としての忍によってこそ、あらゆる苦難を忍ぶことができるのである。

 私たちは、さまざまな苦難や苦悩に出会い、そこでの修練を通して「忍」や「忍耐」が養われると思いがちである。確かに、多くの苦難や苦悩を経験することによって、心そのものが鍛えられ忍の力は増大する。だが、その場合でも実は、苦難や苦悩を経験することを通して、自らの傲(おご)りや執われの強さに気づかされたり、他者との関わりの大切さに思い至らされたりすることによって、物事に対する正しい見方が具(そな)わるようになっていることが多い。やはり、忍は、闇雲の中ではなく、明智においてこそ培われるものである。

(『文藝春秋』2011年1月号)

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