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生活の中の仏教用語

生活の中の仏教用語 - [238]

堪能

「堪能」
木村 宣彰(きむら せんしょう)(仏教学 教授)

 季節感が薄れたとはいえ、夏に相応しい味覚は西瓜である。永井荷風のエッセイ「西瓜」に「持てあます西瓜ひとつやひとり者」という自作の句がある。一人暮らしでは大きな西瓜の仕末に困る様子が窺えるが、逆に美味しい食べ物を満ち足りるまで味わえないのも寂しい。狂言「悪太郎」に「人に酒を盛るならば、たんのうする程振る舞いはせいで、(略)アア、呑み足らいで気味が悪い」とある。その気持ちはよく分かる。今の季節なら冷たい生ビールを飽き足りる程に〈たんのう〉したいと思う方も多いことであろう。このように心ゆくまで満足して飲食することを「堪能」という漢字で表記する。この漢字は当て字で、〈タンノウ〉というのは慣用読みである。
 元来、「堪能」は仏教語であり、正しくは〈カンノウ〉と発音する。意味は、文字が示す通り〈堪える能力〉のことである。『大乗起信論』に「一切時と一切処とに於いて、あらゆる衆善、己が堪能に随(したが)って、捨てずして修学し、心に懈怠(けたい)することなかれ」とある。いつ、いかなる処にあっても善を行うのは、自己の〈堪える能力〉の範囲内のことである。天台大師と尊称される中国隋代の高僧である智顗(ちぎ)は『摩訶止観(まかしかん)』に「勝れたる堪能を得る。名づけて力となす」と説明している。即ち、困難に堪える能力を〈力〉と呼ぶのである。
 このような意味合いの仏教語が、やがて「語学に堪能な人」「能楽に堪能な人」などのように、学芸に習熟し優れていることを表す語となり、飲食を満喫するという意味の「堪能(たんのう)」とは異なる意味の語として用いられる。その道に習熟するには「堪能(かんのう)」、即ち〈堪える能力〉がどうしても必要である。そこから〈堪える能力〉によって得られた結果もまた「堪能」というようになった。
 昨今、児童生徒から大学生にいたるまで「学力低下」が問題となっている。仮に「堪能」の語を読む知識があったとしても、己に〈堪える能力〉がなくては何事も達成できない。生きる力や人間力という言葉でなく、むしろ困難に耐えて学ぶ意欲や未知の世界に対処する智慧が人類の未来にとって大切である。

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