ここからサイトの主なメニューです
  • 大学概要
  • 教育情報の公表
  • 入試情報
  • 新着一覧
  • 文学部 (2018年以降入学者)
    • 真宗学科
    • 仏教学科
    • 哲学科
    • 歴史学科
    • 文学科
    • 国際文化学科【2021年度募集停止】
  • 社会学部
    • 現代社会学科
    • コミュニティデザイン学科
  • 教育学部
    • 教育学科
  • 国際学部 (2021年4月新設)
    • 国際文化学科
  • 文学部 (2017年以前入学者)
    • 真宗学科
    • 仏教学科
    • 哲学科
    • 社会学科
    • 歴史学科
    • 文学科
    • 国際文化学科
    • 人文情報学科
    • 教育・心理学科
  • 大学院文学研究科
    • 真宗学専攻
    • 仏教学専攻
    • 哲学専攻
    • 社会学専攻【2019年6月廃止/修士のみ】
    • 仏教文化専攻
    • 国際文化専攻
    • 教育・心理学専攻
  • 短期大学部
    • 仏教科【2019年6月廃止】
    • 幼児教育保育科【2019年度募集停止】
  • 教員一覧
  • 学習支援
  • 地域連携
  • 国際交流/語学学習
  • 就職情報/キャリア支援
  • 学生生活サポート
  • クラブ活動
  • 学術研究
  • 生涯学習講座
  • 高大連携
  • 教員免許状更新講習
  • 校友活動
  • 図書館
  • 博物館

Home > 読むページ > 生活の中の仏教用語 > 玄翁

生活の中の仏教用語

生活の中の仏教用語 - [237]

玄翁

「玄翁」
沙加戸 弘(さかど ひろむ)(国文学 教授)

 電動工具の発達と普及によって、昔ながらの大工道具・石工道具は今急速にその姿を消しつつあり、その名称も生活に馴染み深いものから、博物館用語へと移ろいつつある。
 標題に掲げた「玄翁」もそのひとつ。物打ちの部分に鉄を用いた大工・石工用の槌である。金槌と称した方がわかりやすいが、これは片方が尖ったものではなく、両面が平になっているものである。厳密に言うと大工用のものは、片方が平面で釘打ち・鑿(のみ)叩きに用い、今一方はわずかにふくらみがもたせてある。この面は柱等に打ち込んだ大釘を最後にここで打って、木の面と同じにするために用い、木殺しと称する。
 その昔、三国に亘って災いをもたらした金毛九尾の妖狐あって、我が朝にては優女玉藻の前(たまものまえ)と現じて鳥羽上皇の寵愛を受け、上皇の御命をうかがい王法を傾けんとしたところ、陰陽師安倍泰成のために調伏せられ、都を出て海山を越え、下野の那須野に隠れ棲んだ。が、勅命を受けた三浦の介・上総の介両名の矢の下に射伏せられ、遂にその生を終えた。しかしながら、命は露と消えてもその執心は那須野に遺り、石と変じて殺生石となって傍を通るものをとり殺した。ここを通りかかった南北朝時代の曹洞宗の名僧玄翁心昭〔源翁とも。玄能は宛字である。〕哀れを観じて石を砕き成仏せしめた、と伝えられ、この伝説は謡曲『殺生石』その他の素材となった。
 三百年の時を経て、元禄二年四月旅の途上那須野を訪れた松尾芭蕉は、『おくのほそ道』に、

殺生石は温泉の出る山陰にあり。石の毒気いまだほろびず、蜂蝶のたぐひ、真砂の色の見えぬほどかさなり死す。
と記している。金毛九尾の妖狐の災いの余韻と言うべきか。
 石を砕く時、玄翁和尚が用いたので、前述の形状を持つ金槌は、玄翁と称せられるようになった、と伝えられる。
 生活の中に玄翁が活躍していた時代は過ぎたが、生を殺すものを一撃、仏果に至らしめる玄翁がまこと必要なのは、おそらく現代なのであろう。

Home > 読むページ > 生活の中の仏教用語 > 玄翁

PAGE TOPに戻る

ここからサイトの主なメニューです