研究内容

よそ者やマイノリティを交えた、多様なメンバーによる社会づくりについて社会学の理論構築と調査研究の両面から検討しています。具体的なテーマとしては、よそ者/ストレンジャーに関する社会学理論の研究や、地方在住の外国人の方々の生活実態、人口減少地域に立地する仏教寺院のあり方についての調査研究などに取り組んでいます。

ゼミ紹介

ゼミでは、社会集団や社会関係、あるいは何らかの社会問題について各自でテーマを決め、それに関連した文献・資料の読解と発表を進めていきながら考察を深めていきます。4年次では、収集した資料・データ・知見に自分の考えや解釈を加えながら、卒業論文を作成していきます。「読む・まとめる・発表する」の3要素の上達と、自分の興味関心を明確化して人に伝えるトレーニングに重点を置きながら、みなさんとともに学んでいきたいと思っています。
 

主な担当授業科目

社会学演習/探究フィールドワーク/地域社会論/個人と公共/社会問題論

所属学会

日本社会学会/関西社会学会/地域社会学会/日本都市社会学会/「宗教と社会」学会/移民政策学会

経歴・活動歴

経歴

1971年大阪府生まれ。神戸大学大学院文化学研究科博士課程単位取得退学。博士(学術)。神戸大学文学部助手、聖カタリナ大学人間健康福祉学部講師・准教授・教授を経て、2017年に大谷大学文学部着任。
 

活動歴

震災10年市民検証研究会拡大幹事会メンバー(2004-2005年)
「災害ボランティア養成講座」トータルアドバイザー・講師(松山市社会福祉協議会ほか主催、2012年-2013年)
「松山市都市再生協議会・中心市街地賑わい再生社会実験専門部会」委員(2014-2015年)
地域社会学会・編集委員(2016年-2018年)、理事・企画委員(2020-2022)
“防災・減災”講演会・ワークショップ実行委員(事務局:NPO法人えひめ311、2016年-2017年)
過疎問題連絡懇談会(事務局:浄土真宗本願寺派)・アドバイザー
「過疎・過密地域寺院支援講習」(主催:真宗大谷派企画調整局)講師(2018年-)
臨済宗黄檗宗宗勢調査(2020年- )

主要著書・論文

単著

  • 『よそ者/ストレンジャーの社会学』(晃洋書房、2020年)

共著

  • 『地方発外国人住民との地域づくり』(晃洋書房、2019年)
  • 『さまよえる大都市・大阪-「都心回帰」とコミュニティ』(東信堂、2019年)
  • 『ジンメルの論点』(ハーベスト社、2018年)
  • 『外国人住民の「非集住地域」の地域特性と生活課題—結節点としてのカトリック教会、日本語学校・民族学校の視点から-』(創文社出版、2016年)

分担執筆

  • 『現代日本の宗教と多文化共生』(明石書店、2018年)
  • 『ジンメル社会学を学ぶ人のために』(世界思想社、2008年)
  • 『災害文化と災害教育』(昭和堂、2008年)
  • 『シカゴ学派の社会学』(世界思想社、2003年)
  • 『大震災5年の歳月』(神戸新聞総合出版センター、1999年)

単著論文

  • 「日本の地方部における外国人受け入れの現状と課題」『都市問題』114号、4-13頁、2023年
  • 「日本の「移民政策」の課題—「技能実習制度」を中心に—」『大谷学報』第101巻第2号、1-16頁、2022年
  • 「大阪都心部における地域づくりと都市構造の変容-大阪市北区中崎町の長屋再生エリアを題材として-」『地域社会学会年報』第32集、47-61頁、2020年
  • 「地域とアートの“幸福な関係”は いかにして可能か? —G・ジンメルのアイデアを参考に—」『現代社会学フォーラム』18号、138-148頁、2019年
  • 「地方在住外国人の増加と地域社会の対応についての考察—ローカルガバナンス論の視点から—」(『社会分析』46号、4-22頁、2019年)
  • 「新潟における災害時のペット同行避難者への対応についての考察」(大谷大学哲学会『哲学論集』第64号、30-46頁、2018年)
  • 「G-ジンメルの「空間の社会学」—空間・都市・移動をめぐって—」(『社会学史研究』第39号、27-45頁、2017年)
  • 「被災外国人支援におけるカトリック教会の役割と意義—東日本大震災時の組織的対応とフィリピン系被災者への支援活動の事例より—」( 『地域社会学年報』第27集、地域社会学会、113-126頁、2015年)
  • 「Z・バウマンの社会秩序観—『よそ者』と『社会的距離』の視点から」(『社会学史研究』第32号、59-73頁、2010年)
  • 「よそ者概念の問題機制—『専門家のまなざし』と『移民のまなざし』の比較から」(『ソシオロジ』第49巻第3号、3-18頁、2005年)
  • 「『社会的距離』概念の射程—ジンメル、パーク、ボガーダスの比較から」(『ソシオロジ』第46号第3巻、3-18頁、2002年)

共著論文

  • 「中山間地域に立地する真宗寺院の現状と課題—人口動態と他出子対応の視点から」(『大谷大学真宗総合研究所紀要』第36号、1-15頁)