研究内容

比較認知科学は、ヒトのこころが進化した理由をヒト以外の動物と比較することで解明しようとする研究領域です。私の研究テーマは、ヒトの推論能力がどのような過程で進化したかを動物と比較することで解明することです。また、複数の感覚が同時に生起する現象(共感覚)も研究テーマとしています。例えば、明るい音のような比喩的な表現も共感覚に近い現象と考えることができます。このような知覚をヒト以外の動物が示すかどうかも調べています。

ゼミ紹介

現代の日本社会において、様々な情報機器が誕生し、なお、進化し続けています。しかし、どんなに優れた情報機器であっても、人間がその機器を扱うことができなければ、宝の持ち腐れといえるでしょう。適切な道具としての情報機器を開発するには、人間がどのように世界を認識するかを知る必要があります。そこで、心理学的な研究手法を通して、現在の情報機器に対して人間がいかなる認識をしているかを実証的に研究する手法を学びます。

主な担当授業科目

社会学演習/比較心理学/社会統計演習/社会統計基礎

所属学会

日本心理学会/日本動物心理学会

経歴・活動歴

経歴

1977年広島県生まれ。京都大学文学研究科博士後期課程修了。京都大学博士(文学)。大谷大学文学部人文情報学科任期制講師を経て、2014年に大谷大学文学部講師着任。

活動歴

2005年4月日本学術振興会特別研究員(DC2)2007年3月任期終了。2006年9月佛教大学非常勤講師「比較行動学」担当、2020年3月任期終了。2007 年4月光華女子大学非常勤講師「心理学研究法入門」担当、2008年3月任期終了。2007年9月奈良大学非常勤講師「心理学実験」担当、2009年3月 任期終了。2008年4月大阪医専非常勤講師「学習心理学」担当、2008年3月任期終了。2008年4月神戸女学院大学非常勤講師「比較行動学」担当、 2008年9月任期終了。2008年4月光華女子大学非常勤講師「比較行動学」担当、担当継続中。2009年4月大谷大学文学部人文情報学科任期制講師、2014年3月任期終了。

主要著書・論文

共著

  • 『情報リテラシーの基礎【2009年版】(1)』(情報リテラシ教材作成会、2009年)
  • 『情報リテラシーの基礎【2009年版】(2)』(情報リテラシ教材作成会、2009年)
  • 『情報リテラシーの基礎【2010年版】(1)』(情報リテラシ教材作成会、2010年)
  • 『情報リテラシーの基礎【2011年版】(1)』(情報リテラシ教材作成会、2011年)
  • 『情報リテラシーの基礎【2011年版】(2)』(情報リテラシ教材作成会、2011年)
  • 『情報リテラシーの基礎【2012年版】(1)』(情報リテラシ教材作成会、2011年)
  • 『情報リテラシーの基礎【2012年版】(2)』(情報リテラシ教材作成会、2011年)
  • 『情報リテラシーの基礎【2013年版】(1)』(情報リテラシ教材作成会、2011年)
  • 『情報リテラシーの基礎【2013年版】(2)』(情報リテラシ教材作成会、2011年)

単著論文

  • 「生態学的推論進化モデルの構築」(博士論文)
  • 「推論能力の進化に関わる選択圧-社会的文脈の推論に関する種間比較からの示唆-」
  • 「ラットにおけるクロスモーダル知覚の検討」

共著論文

  • 「ラット(Rrattus norvegicus)における視覚刺激に対する推移的反応(Transitive Respopnding)」
  • "Inference based on transitive relation in tree shrews(Tupaia belangeri)and rats(Rattus norvegicus)on a spatial discrimination task."
  • 「フサオマキザルの知性と感情(Intellectual and affective processes of tufted capuchin monkeys)」
  • "Social intelligence in capuchin monkeys (Cebus apella)"
  • "Inference in a social context:A comparative study of capuchin monkeys (Cebus apella), tree shrews (Tupaia belangeri), hamsters (Mesocricetus auratus), and rats (Rattus norvegicus)."