学術研究

2010年度指定研究/大谷大学DB研究

2010年度研究計画

研究名 大谷大学DB研究
研究課題 大谷大学所蔵貴重資料のデジタル映像化
研究代表者 宮下 晴輝
研究組織 <研究員>
宮下 晴輝(大谷大学文学部教授 仏教学)
柴田 みゆき(大谷大学文学部准教授 人文情報学)
山本 貴子(大谷大学文学部准教授 図書館情報学)
酒井 恵光(大谷大学文学部講師 人文情報学)

<嘱託研究員>
清水 洋平(大谷大学非常勤講師)
岡本 隆明(立命館大学PDフェロー)

<研究補助員>
松下 俊英(大谷大学大学院博士後期課満期退学)
稲葉 維摩(大谷大学大学院博士後期課程第1学年)

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研究意義 ・ 目的

大谷大学が所蔵する貴重な学術資産ならびに真宗関係文化財のデータベース化に対する大学内外からの要望にこたえるため、学内でさまざまな試みがなされてきた。個々の研究班や個人研究員によるデータベース化の努力をさらに有意義なものとなすため、本研究班は全学的な視野をもったデータベースの構築について研究を重ねてきた。2008年より2年間をかけて、全学的にデジタル化を推進するために必要となる基礎的な研究を重ねてきた。特に、画像及び音声データのデジタル化の検討については、一定の成果をみつつあるが、データ形式、提示手法、データストレージ、ネットワーク経由の保守等、新たに考慮すべき問題も浮上した。これらの問題の解決には、実際にそれらのデータを活用する部署や研究者等からの協力が欠かせないため、今後一層の全学的取り組みが必要と思われる。2010年度は、この2年間の成果を踏まえ、さらなるデジタルデータ化はもとより、公開研究発表会による研究成果の公開により全学的取り組みを必要とする本研究班のありかたと一層の協力要請を学内に発信していきたい。

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研究計画 ・方法

これまでの成果を踏まえ、学内の諸機関(とくに教育研究支援課・図書館・博物館、研究所の諸研究班と協力体制を引き続き組みながらデータベース構築を行う。同時に、真宗関係文化財のデジタル化を一層進め、2011年の親鸞聖人750回御遠忌にあわせての公開を目指した取り組みを進める。
1.大谷大学所蔵北京版チベット大蔵経、チベット語蔵外文献、パーリ貝葉写本のデジタルデータベース化
2.真宗関係文化財(音声テープ・写真等)のデジタル化
3.その他の大学所蔵の各種データのデジタル化、及び既デジタル化資産の移管と公開に向けての検討
4.学内ネットワークを利用した試験的なデータ公開の検討

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2010年度研究成果【報告】

2010年度の科学研究費補助金(研究成果公開促進費)に採択された「北京版西蔵大蔵経データベース」(代表者兵藤一夫教授)を、日本写真印刷株式会社の協力を得て完成した。データベースは、テンギュルの中観部と唯識部を対象に、約6000万画素の高精細のデジタル画像により構成され、Web上で公開した。これと並行して、マイクロフィルムのPDF化も継続している。 真宗関係文化財のデジタル化作業では、安田理深先生の講演テープ87本および、横山写真館資料のデジタル化(撮影終了)と目録作成に取り組んだ。 また、継続的に取り組んできたパーリ語貝葉写本のデジタル化では、タイの寺院に所蔵されている文献の現地調査を実施した。 図書館所蔵古典籍のデータベース作成、博物館所蔵古地図のデータベース構築についても、今年度から取り組みを開始した。