2020/11/09~2020/11/27【博物館】
2020年度秋季企画展
大谷大学博物館の逸品 重要文化財『春記』【実習生展併催】
【11/9~/11/27】
2020年度秋季企画展
大谷大学博物館の逸品 重要文化財『春記』 開催にあたって
大谷大学博物館は、10件の国指定重要文化財を所蔵しています。毎年秋には、これらの作品を存分にご覧いただくために、そのうちのいくつかを紹介しています。本年は平安時代中期の公卿藤原資房(1007~57)が記した日記、『春記』(長久二年二月条)です。
記主である資房は、有職の家として有名な小野宮流藤原家の嫡流として後朱雀天皇らに仕え、蔵人頭や春宮権大夫を歴任して活躍した人物です。『春記』という名は資房が春宮権大夫を長くつとめたことに由来します。『春記』は他の貴族の日記と異なり、資房の感情や考えが豊かに表現されている点に特色があるとされるとともに、後朱雀天皇治世の数少ない記録としても貴重なものです。
大谷大学博物館所蔵本は、もと東寺(教王護国寺)の子院に伝来していたもので、原本の存在しない『春記』の古写本として昭和41年(1966)に国の重要文化財に指定されました。
また、本学の博物館学芸員課程の学生が、企画から展示までを行った「実習生展」を併催しています。あわせてご高覧いただければ幸いです。