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2018年度新着一覧

2019/03/05【学術研究】

真宗総合研究所東京分室・立教大学大学院キリスト教学研究科 共催シンポジウム
 「恩寵と他力—キリスト教と仏教の対話—」を開催

真宗総合研究所東京分室の共同研究「宗教的言語の受容/形成についての総合的研究—哲学的・宗教学的・人類学的視点から—」の研究活動の一環として、「宗教と人間」をテーマとする公開研究会を随時開催しています。その第6回の研究会が立教大学大学院キリスト教学研究科との共催で2018年12月16日(日)に立教大学池袋キャンパスで開催されました。

本研究会では、「恩寵と他力—キリスト教と仏教の対話」をテーマとして掲げ、本テーマに関して深い知見を有する四名の先生方をお招きし、東西の宗教者が宗教的救済における神仏と人間との関係をいかに捉えたのかという問題に関して宗教間対話を交えながら理解を深めることを目指しました。


  • 研究会の様子
  • 主催者・講演者記念写真

研究会の様子/主催者・講演者記念写真

はじめに、テュービンゲン大学カトリック神学部教授のヨハネス・ブラハテンドルフ氏による講演「Freiheit, Gnade und das natürliche Streben zum Guten bei Augustinus(アウグスティヌスにおける自由、恩寵、善への本性的志向について)」が行われ、アウグスティヌスの恩寵論における前期と後期の思想的差異性、そしてアウグスティヌスと親鸞の他力論との間にある共通点や相違点について語られました。続いて、上智大学神学部専任講師・イエズス会司祭の角田佑一氏による講演「マルティン・ルターと清沢満之における信仰と実践—恩寵と他力の体験—」が行われ、ルターにおける信仰義認の構造と清沢におけるエピクテトス理解と自由意志理解に関する詳細な解説の後、両者の信仰と実践に関する思想の共通点と相違点について考察が加えられました。

休憩を挟んで、本学木越康教授による講演「『他力』という出来事—親鸞の廻向論—」が行われ、廻向という観点から親鸞の他力思想について論じた後、カール・バルトによる親鸞理解を通じた両宗教の共通点と相違点について考察しました。最後に、早稲田大学名誉教授の田島照久氏による講演「エックハルトにおける恩恵論—『私の花は実である』(シラ書24:23)の解釈をめぐって—」が行われ、離脱論と本質的始原論に関する詳細な分析の後、上記の章句をめぐるエックハルトの思想と道元の「修証一等」における思惟枠組の共通性が語られました。

引き続いて行われたディスカッションでは、講師の先生方の間で講演内容に関して活発な議論が交わされ、「恩寵と他力」というテーマをめぐってキリスト教と仏教との宗教間対話を促進させることができました。

【真宗総合研究所】

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