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2017年度新着一覧

2017/12/12【学術研究】

真宗総合研究所東京分室主催 第4回「宗教と人間」研究会を開催

2016年4月に開所した真宗総合研究所東京分室における研究活動として、各PD研究員の個人研究のほか、東京分室長とPD研究員による共同研究「宗教的言語の受容/形成についての総合的研究—哲学的・宗教学的・人類学的視点から—」を行っています。

その研究活動の一環として、「宗教と人間」をテーマとする公開研究会を随時開催しています。第4回として12月5日(火)に河崎豊氏(東京大学大学院人文社会系研究科助教)をお招きし、「テーラワーダ仏教文献における善巧方便の諸相」の講題で研究会を行いました。

  • 講師の河崎豊氏
  • 研究会の様子

講師の河崎豊氏/研究会の様子

今回の講題にある「善巧方便」とは重要な仏教用語の一つで、一般的な仏教辞典によれば「仏・菩薩が衆生教化のために設ける巧妙な手だて・手段のこと」(『岩波仏教辞典』第二版) と説明されています。河崎氏はまず、このような説明は基本的に大乗仏教の「善巧方便」に対するものであり、研究も豊富だが、初期仏教あるいは部派仏教での「善巧方便」の研究は不十分であることを指摘されました。このような問題に対して、次にパーリ語で仏典を伝える部派であるテーラワーダの仏教文献を対象に「善巧方便」の用例を調査し、大乗仏教における「善巧方便」の出発点やテーラワーダ仏教での展開などの重要な事柄が明らかになったことを紹介されました。発表の後には「善巧」の具体的な意味の問題やテーラワーダ仏教での思想史的位置づけ、展開などについて活発な議論が行われました。今回の研究会は、宗教が用いる用語の意味内容や歴史的展開について文献学の立場からお話いただく、たいへん意義のある機会となりました。

【真宗総合研究所】

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