ここからサイトの主なメニューです
  • 大学概要
  • 教育情報の公表
  • 入試情報
  • 新着一覧
  • 文学部 (2018年以降入学者)
    • 真宗学科
    • 仏教学科
    • 哲学科
    • 歴史学科
    • 文学科
    • 国際文化学科【2021年度募集停止】
  • 社会学部
    • 現代社会学科
    • コミュニティデザイン学科
  • 教育学部
    • 教育学科
  • 国際学部 (2021年4月新設)
    • 国際文化学科
  • 文学部 (2017年以前入学者)
    • 真宗学科
    • 仏教学科
    • 哲学科
    • 社会学科
    • 歴史学科
    • 文学科
    • 国際文化学科
    • 人文情報学科
    • 教育・心理学科
  • 大学院文学研究科
    • 真宗学専攻
    • 仏教学専攻
    • 哲学専攻
    • 社会学専攻【2019年6月廃止/修士のみ】
    • 仏教文化専攻
    • 国際文化専攻
    • 教育・心理学専攻
  • 短期大学部
    • 仏教科【2019年6月廃止】
    • 幼児教育保育科【2019年度募集停止】
  • 教員一覧
  • 学習支援
  • 地域連携
  • 国際交流/語学学習
  • 就職情報/キャリア支援
  • 学生生活サポート
  • クラブ活動
  • 学術研究
  • 生涯学習講座
  • 高大連携
  • 教員免許状更新講習
  • 校友活動
  • 図書館
  • 博物館

Home > 読むページ > きょうのことば > 静けさは、西洋においても東洋においても、人格の形成にとってなくてはならないものです。

きょうのことば

きょうのことば - [2016年02月]

静けさは、西洋においても東洋においても、人格の形成にとってなくてはならないものです。

「静けさは、西洋においても東洋においても、人格の形成にとってなくてはならないものです。」
イヴァン・イリイチ(『生きる思想—反=教育/技術/生命』藤原書店 53頁)

 イヴァン・イリイチ(1926-2002)はウィーン生まれの哲学者・歴史家であり、一時期はカトリックの司祭としても活躍した人です。彼は現代社会に対して根本的な疑問を抱き、様々な視点から現代文明批判を行ったユニークな思想家でした。

 標題のことばは、産業化が進んだ現代における人間を取り巻く環境と、それ以前の環境との違いについて述べた論考のなかにあります。彼によると、産業社会以前には、様々に異なる生活を送る人々にとってそのままの形で役立ち、それでいて誰からも占有されることもない環境が、私たちの周りに広がっていたとされています。それを彼は「コモンズ」と呼びました。

 彼は、そのコモンズの一つとして「静けさ」を重視し、それが人格の形成にも重要な意味をもっているのだと述べています。ところが今やその「静けさ」は、拡声機などの、産業社会が生み出した様々な機械から発せられる騒音によって打ち消されるためだけに存在する、単なる「資源」となってしまいました。つまり「静けさ」はもはや、それ自体有意義なものとしてではなく、「音の欠如」としての意味しかもたなくなってしまったのです。

 ところで、ベトナム人の仏教者、ティク・ナット・ハン(1926-)もイリイチと重なる問題提起をしています。彼は「なかには良いものもある」と断ったうえで、大部分のテレビ番組やビデオ、音楽などについて、私たちを攻撃し、破壊し、真の自己から遠ざける働きをするものだと述べています。その一方で、呼吸を整えて静かに座るとき、私たちは真の自己となり得ると言います。

 このように、洋の東西を問わず、宗教者は「静けさ」の重要性を説いています。確かに、外からの刺激がないとき、私たちの意識は自然と自分の内へと向い、自分を見つめることができるようになります。その意味で「静けさ」は自分の内面の成長に不可欠なものだと言えるでしょう。

 もちろん、読書や友人との語らいで得られる有意義な刺激もたくさんあります。しかしテレビやスマートフォンを通して得られる刺激の多くは、ティク・ナット・ハンの言うように私たちの心を麻痺させる暴力的な働きをもっているように思えてなりません。様々な刺激を容易に手に入れることのできる現代の私たちこそ、「静けさ」の大切さを理解し、それを楽しむことのできるような姿勢をもつことが求められるのではないでしょうか。

Home > 読むページ > きょうのことば > 静けさは、西洋においても東洋においても、人格の形成にとってなくてはならないものです。

PAGE TOPに戻る

ここからサイトの主なメニューです