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Home > 読むページ > きょうのことば > 静かに己れを悲しむこころより 真実の力は生る。

きょうのことば

きょうのことば - [2010年02月]

静かに己れを悲しむこころより 真実の力は生る。

「静かに己れを悲しむこころより 真実の力は生る。」
武 内 了(りょう) 温(おん) (『武内了温遺稿集』文明堂303頁)

 これは、近代日本における「社会に関わる仏教」の先駆者、武内了温(1891-1968)が大切にしていた言葉です。ここには、仏教者であると同時に優れた詩人であった武内の宗教的信念が、心に響く力をもって簡潔に表現されています。一行の詩として深く味わうべき言葉です。

 武内了温は、明治24年、兵庫県の小さな真宗寺院に長男として生まれました。10歳の時に父を失い、貧しい生活の中で母を支え僧侶としての務めを始めました。明治から大正へと日本が近代化・軍国主義化を進めていく中で、「葬式仏教」と批判されるような寺院と僧侶のあり方に対して、多感な武内少年は疑問を持ちました。しかし解決の道は見いだせぬまま、寂しくすさんだ青春時代を送ったようです。「敗残者や罪人、悪人や乞食」など社会の底辺に生きる人々に共感する性向は、自らの生い立ちによると告白しています(『遺稿集』82頁)。京都帝国大学哲学科で倫理学を学んだ後、滋賀県の職員(社会改良主任)を経て、大正9年に30歳で真宗大谷派に奉職し、「社会課」設置のために尽力しました。以来、昭和43年に78歳で亡くなるまで、大谷派における部落差別・ハンセン病差別問題への取り組みの先頭に立ち、「信仰によって社会に関わる仏教」を模索し続けました。

 宗教は個人の内面の問題に留まらず、そこから現実社会に目を向けさせ、「公平」な社会を創り出していく力をもつと武内は考えていました。その力は、「信仰の生活に於(おい)て、創造的表現をなす」という形で私たちの中に発揮され、そのような信仰表現の自然な発露を通して「理想と現実の調和」が果たされていくというのです(『遺稿集』184頁)。武内の生涯は、宗教に基づく理想が、決して儚(はかな)い夢ではないことを示しています。

 他者のために行動し、平等な社会を実現したいという願いを抱きながら、現実の自己や社会を省みるとき、理想とのギャップに挫けてしまいがちなのが私たち人間です。どうしたら絶望することなく歩み出し、希望をもって共に歩みを続けられるのか。この難題の鍵は「静かに己れを悲しむこころ」にある。武内了温は、そのことを生涯くり返し表現し続けています。

 独り来て独り出てゆくこの身ぞと こころ定めて人をし思へ
 さつき花は花なき頃の花にして 日かげにさきて眼も映(は)ゆるなり

(『遺稿集』203頁「遺詠十首」より)

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