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Home > 読むページ > 今という時間 > ブランコの弁証法

今という時間

今という時間 - [004]

「ブランコの弁証法」
門脇 健(かどわき けん)

 「命短し、恋せよ乙女」と口ずさみながら雪降る夜の小さな公園でキーコ、キーコとブランコに揺れる初老のうらぶれた男-黒沢映画『生きる』のこのどこか滑稽で寂しげなシーンは不思議な魅力で私たちの心をとらえる。ミイラというあだ名が示す通り、まるで死んだような日常をおくっていた公務員は、自分の体が癌に侵されていることを知る。しかし、彼は「明日という日はないものを」と自らの死に直面してはじめて自分の命を生きることができた。その満足を確かめるように『ゴンドラの唄』が歌われる。
 このとき、このシーンを一層印象深くしているのは、キーコ、キーコと静かに揺れるブランコである。それはいつかは止まってしまう。しかし、その時が来るまで、遠い空に憧れるように、そしてつかの間の休息をとるように、前へ後ろへと揺れ続ける。まるで呼吸をするようにゆっくりとリズムを刻むブランコは、最期の日々を懸命に生きた命の象徴には違いない。
 しかし、それは切羽詰まった命の燃焼ではない。いい歳をした大人とブランコ-このアンバランスは、いまの自分を否定しまうようなある一撃によって、ゆるやかな往復運動へと変容する。そのとき、そのアンバランスは初々しい恥じらいとなって、ブランコを軽々と揺り動かす命の鼓動となるであろう。

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