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2006年度の卒業式が3月16日(土)に行われました。風の強い肌寒い天候にも関わらず、学園理事長や教育後援会会長などの来賓をはじめ、多くのご父母などの出席をいただき、大学・大学院・短期大学部、合計約1,080名の学生を送りました。
卒業式では、各学科の代表に学位記・卒業証書を手渡し、理事長・学長が祝辞を述べて終わりました。その後それぞれの学科毎に教室に集まり、学科の教員が見守る中、学科主任から一人一人にお祝いの言葉とともに学位記・卒業証書が渡されました。 |
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学科代表に学位記・卒業証書を渡す学長 |
祝辞を述べる木村学長 |
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学科主任より一人一人に学位記
・卒業証書が渡される |
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また、卒業式においては、大学院博士課程を修了し博士の学位を取得された11名の方々に学位記が授与されました。 |
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博士の学位を取得された方々 |
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キャンパスでは例年の通り、在学生から祝福を受ける風景や、友人や教員と一緒に記念写真に収まる風景などが見られ、一日中華やかな雰囲気に包まれました。 |
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夕刻から会場を市内のホテルに移し、大学と同窓会の共同主催による≪卒業・修了ならびに同窓会新入会員歓迎祝賀会≫が開催され、卒業生と教職員の和やかな交歓が行われました。 |
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また祝賀会の開催に先立ち、同窓会より「菩提樹賞」の贈呈式が行われました。菩提樹賞は、学術・文化・スポーツ・ボランティア活動などの分野で多大な成果や顕著な成績を挙げ、大谷大学の発展に貢献した学生・団体などに贈られるもので、本年は暁烏敏賞に論文が入選した真宗学科卒業の後藤靖さんと、『今昔物語』の中国語訳を出版した大学院修士修了の金 偉さんが選ばれ、藤島同窓会長より賞状が贈られました。 |
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菩提樹賞の贈呈を受ける後藤靖さんと金 偉さん |
■ 幼教フェスティバル開催 |
2006年12月17日 |
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本年度の勉学の集大成としての発表会である、≪幼教フェスティバル≫が本年度も開催されました。午前中は付属幼稚園の大谷幼稚園の園児やご父母などを招待して、クイズやオペレッタなどの楽しい舞台を展開しました。
午後からは各ゼミごとの発表を中心に「万華鏡〜187色の輝き〜」をテーマ、舞台発表が繰り広げられました。 |
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音楽あり、先生も巻き込んだ劇あり、ライトによる幻想的な舞台あり、踊りありの各ゼミごとに工夫をこらしたバラエティに富んだ舞台は、大いに好評を博しました。
最後には講堂いっぱいに歌声を響かせた全員合唱で一日の幕を降ろしました。 |
■ 社会学科美濃部君 障害者スポーツ大会にて優勝 |
2006年10月14日・16日 |
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文学部社会学科第1学年の美濃部裕道君が、10月14日(土)から16日(月)にかけて開催された「第6回全国障害者スポーツ大会 のじぎく兵庫大会」において、ビーンバッグ投げ競技にて、優勝しました。
全国障害者スポーツ大会は、スポーツを通じて人々の障害に対する理解を深め、障害者の社会参加に寄与することを目的に開催される全国的な祭典です。第6回となる今年は、「はばたこう ともに今から ひょうごから」をスローガンに、国体が開催された兵庫県を会場として開催されました。
14日の大会で美濃部君は、12cm×12cmの布に乾燥した大豆などを入れ、150gの重さにしたバッグを投げてその距離を競う、ビーンバッグ投げ競技で、11m79cmの大会新記録を出し、見事優勝されました。
また、16日行われたスラローム競技においても、3位を獲得されるなど、美濃部君はこの大会で大いに活躍されました。 |
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ビーンバックを投げる美濃部君
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表彰式で喜ぶ美濃部君
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メダルを胸に両親の祝福をうける
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夏休みが終了し、後期の授業がはじまって活気の戻ってきた大学で、後期初めての親鸞聖人御命日が勤められました。
学生による感話の後、築山修道教授が元本学教授であり、仏教思想を世界に発信した鈴木大拙博士の没後40周年にちなみ、「鈴木大拙先生と真宗」と題する講話を行いました。築山先生は、鈴木大拙が親友であった哲学者西田幾多郎などのすすめにより、51歳の時に大谷大学教授に就任された意義について、大拙先生自身にとって、大谷大学にとって、世界の仏教発展にとっての三つの視点から分析され、その上で大拙博士の真宗理解の特色を伝統的教学と対比させながら分かりやすく解説してくださいました。 |
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熱心に講話を聞く学生
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感話をする学生
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鈴木大拙先生について語る築山教授
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■ 黔霊山弘福寺晋山式に大学代表列席 |
2006年9月26日 |
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このたび、中国仏教協会の招聘により、中国貴州省貴陽市にある黔霊山弘福寺の第16代方丈心照大和尚晋山式に大学の代表として大桑斉名誉教授ほかが参列しました。
弘福寺は、清代康煕11年(1672年)に開山された禅宗の名刹であり、本学の大学院を修了した同窓生李賀敏氏が、現在中国仏教協会と日本との交流担当責任者として活躍されているご縁により日本の仏教系大学の代表として招聘されたものです。
式典には、貴州省人民政府、貴陽市人民政府を始め、中国仏教協会、中国道教協会の代表者など、中国各地から様々な宗派の僧侶が出席しました。また、日本、韓国、台湾、ネパール、チベット、インドネシア、マレーシア、シンガポールなど海外からも多数の出席者があり、3000名を超える盛大な式典となりました。 |
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弘福寺方丈升座慶典と大書された舞台
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奉納される民族舞踊など
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列席の賓客 前列中央茶色の衣が大桑名誉教授
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北京版西蔵大蔵経の複製記念額を贈呈
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■ Big Valley Cafe オープン |
2006年9月21日 |
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キャンパス内にオープンカフェが誕生しました。従来から1号館の1階にあった喫茶室Big Valley をリニューアルしたもので、白を基調とした店内には幾つかのタイプの座席が置かれ、直接屋外に出られるドアを開けると、赤いしゃれたテント屋根が架けられたオープンテラスに白と赤のかわいいテーブルと椅子が配置されています。名前もBig Valley Cafeと改められました。
後期の授業開始に合わせ9月21日にオープンしましたが、メニューも一新し、完全カフェテリア方式で運営されています。コーヒー・ジュースなどのドリンク類に加え、ケーキ・プリン・ヨーグルトなどのスイーツ、新鮮なサラダ、そして自慢のオリジナルのパンは約40種が用意され、季節に応じた美味しく楽しいパンが提供されます。また冬季には暖かいスープなどのサービスも予定されています。いずれも100〜200円程度の価格で提供されることになっています。
開店した場所は北門から入構した学生の通路に面しており、オープン初日から、夏休みあけで久しぶりに登校した学生達から注目を集め、早速友人たちの談笑の場や軽食スポットとして賑わっています。 |
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カウンター
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店内風景
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サラダ・スイーツのケース
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オリジナルパンコーナー
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オープンテラス
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■ 大学院特別セミナー公開講演会 |
2006年9月15日 |
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大谷大学大学院では、各分野の世界的な学者を招聘し毎年特別セミナーを開催しています。本年もフランス高等研究院教授、ハルトムート・O・ロータモンド博士を客員教授としてお招きし“欧日文化交流の諸問題−19世紀末「内地雑居論」の現代性を探る−“のテーマのもと9月4日から特別セミナーを開催しました。この特別セミナーは本学の教員や大学院生のほか、他大学の研究者にも公開して行われるものです。
このほど、この特別セミナーにお招きしたハルトムート・O・ロータモンド博士を講師として、一般にも公開した講演会が開催されました。ロータモンド博士は「明治期の洋行者の異国体験」と題して日本文化に与えたあらゆる方面への衝撃的な影響を語られました。 |
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講演されるロータモンド博士
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■ 東北師範大学創立60周年記念式典に参加 |
2006年9月10日 |
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中国・長春市にある東北師範大学の創立60周年記念式典に招聘をうけ、本学から木村宣彰学長他が参加しました。
東北師範大学は、中国東北部随一の総合大学として18の学部を有し、約1万人の学生が学んでいます。本学とは1995年に学術交流協定を締結し、留学生の交流や短期語学研修団の派遣、学術情報の交換や共同学位授与プログラムの構築などの実績を重ね、近年双方の教員による共同研究が文部科学省の科学研究費受託研究に採用されるなど、着実に学術交流を深めています。
今回の記念式典への参加により、両大学の絆はいっそう深められ、今後の両校の交流の更なる進展を予感させるものとなりました。 |
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周恩来元首相の嵐山碑を描いた友禅染めの記念品を史寧中学長に贈呈する木村学長
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記念式典参加者による記念撮影
前列左から6人目、木村学長
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■ インターンシップ学生受け入れ |
2006年9月4日〜 |
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本学の学生も、本学独自プログラム、コンソーシアムによるインターンシップ事業などを通じ受け入れ企業の協力を得てインターンシップ(就業体験)に参加しています。
大谷大学でも大学コンソーシアム京都の事業によるインターンシップの学生1名を受け入れました。9月4日(月)から15日(金)までの2週間、京都橘大学3回生の石田さんを受け入れ、大学の事務を体験してもらいました。
図書館や研究室の作業などのほか、企画室で書類のファイリング、調査の集計、資料データ収集などを体験し、「大学運営は様々な業務を担当する人たちに支えられていることを知ることができ、学生としてだけでは分からなかった貴重な体験をしました。」と感想を語ってくれました。 |
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データの入力・整理をするインターン生
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防災の日にあたる9月1日、学内で職員の自衛消防隊による消防訓練が実施されました。本年は体育館から出火した想定で訓練が開始され、出火通報、消防本部の設置、学生の非難誘導、初期消火などの訓練を行いました。
烏丸通りを挟んだ体育館やクラブBOXからの出火の場合は、自衛消防隊の集合に時間がかかることなど反省すべき点もあり、今後の活動にむけて有効な訓練となりました。
訓練の後、北消防署の指導により屋内消火栓や消火器の操作について説明をお聞きし、実際に操作を行って訓練を終えました。 |
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消火器の操作訓練
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屋内消火栓による放水訓練
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■ 小論文対策セミナー開催 |
2006年8月1日〜3日 |
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大谷大学では、公募制推薦入試においては、公募制推薦入試制度導入いらい「小論文」による入試を実施しています。学力によらず、内発的関心から思索しようとする個性豊かな学生を受け入れることを目指したものです。
しかし、小論文の学習がむずかしいとの声も多いことから、本年≪小論文対策セミナー≫を開催しました。8月1日から三日連続で開催しましたが、九州などからの参加者や、三日連続の聴講者など、延べ150名を越える参加者がありました。
セミナーは、小論文形式のねらい、自分の考えを表現する方法、読みやすい文章のポイントなどの解説の後、今春の入学試験に使用した問題を用いて実際に解答を作成してもらい、添削の後個別に指導する形式ですすめられ、最後には参加者に「セミナー終了証書」が渡されました。参加した高校生からは、「小論文について不安が消えた」「どのように書けばよいのかが良く分かった」などの声が聞かれ好評でした。 |
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セミナー会場 |
個別指導会場 |
■ 中国帰国留学生交流会開催 |
2006年7月30日 |
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大谷大学で学び中国に帰国された留学生は70名を超えており、このほど北京において「帰国留学生交流会」を開催しました。この交流会は、元留学生の方々との交流の場を作り、大谷大学との繋がりや元留学生相互の親睦を一層深めていただきたいとの願いから企画されたもので、元留学生で本学学術協定校の首都師範大学で教員として活躍の孔繁志氏の協力を得て実現したものです。大学からは学長、同窓会長をはじめ関係教職員が出席しました。
交流会には、元留学生の方々をはじめ交換教員として大谷大学で教鞭をとられた先生など18名が、北は長春、南はアモイやマカオなど中国各地から出席されました。元留学生の皆さんは、大谷大学で学んだ経験から日本の良さを伝えたいという強い信念を持ち、中国で教員となられた方や中国仏教協会で日本との交流責任者という重要なポストについておられる方など、様々な方面で活躍しておられます。
交流会ではそれぞれの現況報告と共に大谷大学での思い出が語られ、和やかな雰囲気で進められました。席上出席者一同の総意により大谷大学同窓会中国支部発足が決せられ、支部長に孔繁志氏、副支部長に林観潮氏と李賀敏氏が選出されました。 |
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出席者全員での記念撮影
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■ 短期大学フェスタで学生活躍 |
2006年7月29日・30日 |
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京都府・滋賀県にある私立短期大学17校で組織される≪京滋私立短期大学協会≫の主催による“短大フェスタ”が京都駅前広場で開催されました。各短大の資料配布コーナーが設置され、多くの市民や高校生が訪れました。 |
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大谷大学短期大学部の資料ブース |
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大谷大学は、資料配布のブース出展のほか、大学紹介のステージイベントに多くのクラブが参加しました。特に放送局は、30日は一日中運営を担当し、司会・進行にと活躍し、暑さにも負けない元気な司会は好評を博しました。 |
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司会を担当した二人のOBSのアナウンサー
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また、空手道部・ギター部・アメリカ民謡研究部のクラブのほか、幼児教育保育科の学生が参加し、日頃の練習や学習の成果を発表し、大学生活の楽しさと大谷大学の元気良さをアピールしてくれました。 |
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毎月28日の親鸞聖人御命日勤行が、講堂において多くの学生が参加して行われました。 |
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今月は勤行に引き続き、大谷大学育英奨学生に選ばれた学生に、採用証書が授与されました。大谷大学・大谷大学大学院・大谷大学短期大学部のそれぞれの代表者に証書が授与された後、学長から「人間を探求する大谷大学の理念を大切にしつつ、今後の皆さんの勉学と精進に期待します」と言葉が贈られました。 |
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代表にそれぞれ学長から証書が授与されました
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奨学生に激励の言葉を贈る木村学長
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■ 大谷大学暁天講座 |
2006年7月24日〜26日 |
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うだるような暑さも多少は過ごしやすい早朝に講話を聞き学習しよう、との意図により朝6:30から開始される暁天講座が、本年も開催されました。
この暁天講座は、本学でも伝統ある行事で、近隣にお住まいの方々をはじめ毎年参加されている方も多く、本年も連日約300名余の方々が参加される行事となりました。
初日は学長の挨拶に続き、本学の兵藤一夫教授が「菩薩ということ」の題で講演されました。二日目は同じく本学の延塚知道教授が「無量寿に生きよう」、最終日は同朋大学の池田勇諦名誉教授が「現世を生きる行者」と題して講演され、仏教的視点に立った呼びかけは多くの聴衆に生き方を考える手がかりを与えました。
講演終了後は、学生食堂において朝粥の接待が行われ、たくさんの方々に召し上がっていただきました。 |
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会場風景
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挨拶される木村学長
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■ 宗教学会 第25回「大拙忌」記念公開講演会 |
2006年7月14日 |
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宗教学会の主催による公開講演会が、京都大学大学院の杉村靖彦助教授を迎えて開催されました。杉村教授は、20世紀フランスを代表する宗教哲学者であるポール・リクール研究の第一人者とも言える研究者であり、昨年11月にパリにおいて開催されたリクール追悼コロキウムで発表された内容を紹介してくださいました。
杉村教授は、「悪・赦し・贈与——リクールとデリダの最後の論争」と題し、赦しとはどのようなものであるのかについて、<不可能な赦し>を説いたデリダに対し、<困難な赦し>と反論したリクールの晩年の論争を取り上げ、そこで追及された悪と赦しの問題の意味を明かしてくださり、根源悪とも言うべき基本的命題についての考察を述べられました。
また、一つの問題を自己一人の責任において語り直すこの思索の営みは、東洋的なものの根幹を比類のない仕方で掴み取り新たな仕方で語り直した鈴木大拙の偉業に比して、ささやかながら連続するものとして自覚するとも述べられ、本年没後40年を迎える大拙忌の記念講演にふさわしい講演となりました。 |
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聴衆に語りかける杉村教授 |
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会場風景
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■ 大谷大学文芸学会公開講演会 |
2006年7月12日 |
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例年、七夕の時期に開催している文芸学会の公開講演会が本年は7月12日(水)の午後に開催されました。前半を国文学、後半を中国文学として開催され、学生、大学院生など多数の聴衆の参加がありました。
国文学分野では、本学の大秦一浩講師が≪てにをは研究史の一端 ——「のべつづめ」と延約説をめぐって——≫と題して話されました。国語における文法研究の歴史を概観し、その中に見られる語彙の延約と縮約の問題について例証を挙げながら詳細に説明されました。 |
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講演される大秦講師 |
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次いで中国文学分野では、京都大学人文学研究所長であり、前本学の非常勤講師も務めていただいた金文京教授が≪和漢比較文学から東アジア比較文学へ≫と題する講演をされました。日本文学作品への中国文学作品の影響と、日本での変容の例をあげ、その研究は単に日本・中国の比較文学の手法では解決できないことを、広く東アジアの異類論争文学の背景を探り、多くの研究成果を紹介しながら解説されました。 |
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熱心に説かれる金文京教授
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講演会の会場風景
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■ 南御堂に大学専用掲示板完成 |
2006年7月10日 |
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大阪の中心にある真宗大谷派難波別院≪南御堂≫に、このほど大谷大学専用の掲示板が完成しました。≪南御堂≫は大阪市の幹線道路、御堂筋に面し通行者も多い場所にあります。
今回の大学専用掲示板の設置は、大谷大学同窓会の大阪4支部からご寄贈の申し出をいただき、≪南御堂≫から土地のご提供をいただいて実現したものです。
≪南御堂≫の入口右側に設けられた掲示板は、ステンレス製でB1サイズの大判ポスターを2枚掲示することができます。大学では行事開催や大学紹介のポスターを順次掲載する予定です。 |
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南御堂の入口 右端が大学掲示板
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大学専用掲示板
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在学生の語学学習の支援や、海外留学に関するアドバイス、留学生の交流サロンなどを目的とした語学学習支援室が開設されました。
この部屋は“Global Square”と名づけられ、響流館3階、総合研究室とメディアホールの間に置かれました。職員が常駐して英語や中国語、韓国語などの外国語習得方法に関する相談などに対応するほか、語学学習のための教材や必要な機材がおかれ自由に使用することができます。
また留学生との交流の場ともなり、ネーティブスピーカーと接する機会ともなることでしょう。学生の気軽な利用を期待しています。 |
■ “人権問題を共に考えよう”全学学習会 |
2006年6月28日 |
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人権センターの主催による、“人権問題を共に考えよう”全学学習会が開催されました。今回は講師として関西学院大学非常勤講師の久部幸次郎氏をお招きして、「大学と障がい者の人権 −視覚障がい者の大学生を取り巻く学習環境−」をテーマに講演を聞きました。
ご自身全盲であり努力して大学院を修了した体験の中から、問いつづけてこられた≪真のバリアフリーとはなにか≫をテーマに、根底には両者のコミュニケーションが必要であると訴えられました。
講演後の質疑では、本学におけるバリアフリーにとって貴重なアドバイスもしていただき、参加者に多くの示唆を与えてくれました。 |
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講演会風景 |
■ 第1回留学生文化交流会開催 |
2006年6月25日 |
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大谷大学に在籍する留学生に日本の伝統文化に親しんでもらうことと、留学生と在学生の交流を促進することを目的として開催している≪留学生文化交流会≫が、去る6月25日に開催されました。
本年度第1回の文化交流会は、陶芸に親しむことをテーマに開催され、留学生5名、学生32名、教職員9名が参加、午前9時大学をバスで出発しました。今回の目的地は、万葉集にもその景観を詠われている、滋賀県近江八幡市の水茎の岡にある、水茎陶芸の里です。気取らず日常気楽に使える陶器を製作している水茎焼きの工房では、工房の方から陶器の作り方について説明を聞き、各自早速ロクロに挑戦して湯のみ、茶碗、お皿など思い思いの作品作りに取組みました。丸い形になかなか仕上がらず苦労をしましたが、全員が何とか作品を仕上げ、工房の方に釜にいれて焼き入れをお願いしました。各自の作品は後日大学に届けていただくことになっており、その日を愉しみに作業を終えました。 |
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ロクロを使って陶器制作。 |
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野外バーベキュウの昼食。 |
陶芸の後は、広い庭で野外バーベキュウの昼食を愉しみました。爽やかな空気を満喫しながら、近江牛のとろけるような美味しさに舌鼓をうちつつ、留学生ともおおいに語り、交流を深めることができました。
午後からは、草津市立水生植物公園みずの森を訪ねました。 |
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入口で記念撮影。 |
生憎、小雨がぱらつく天気でしたが、テーマ館の水槽ではおりから蓮の花が可憐な姿を見せ、その美しさに全員が見とれました。その後園内を自由に散策しましたが、留学生からそれぞれの国の美しい花の話題が披露されるなど、和気藹々の懇談の時間を過ごすことができました。 |
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蓮の水槽にて。 |
■ 学術振興を願いOBから高額のご寄付 |
2006年6月2日 |
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このほど、本学OBから大谷大学の学術振興を願い高額のご寄付を頂戴し、6月2日、学長室において贈呈式が行われました。
本学学部を昭和14年にご卒業され、高等学校長などを経て真宗大谷派の修練道場長などをお務めになり、『親鸞聖人の国家観』『信の回復』『真宗を生きる』など多くの著作を残された和田稠氏のご遺族から、2000万円を頂戴したものです。ご遺族であり、ご本人も本学OBである和田究氏は「父が大学で専攻した社会学と真宗学の学術振興、研究に父の遺産を役立てて欲しい」と今回のご寄付の趣旨を語ってくださいました。
今後、大学はご寄付の趣旨に沿うよう規程や体制の整備などを行い、社会学、真宗学の分野における学術振興のための運用を開始する予定です。 |
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学長に目録を手渡す和田究氏 |
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親鸞聖人のご誕生を祝う法要が6月1日に行われました。親鸞聖人は承安3年(1173)春のご誕生と伝えられていますが、本学では毎年6月1日に御誕生会を開催しています。
本年も学長を導師として全員で『正信偈』を唱和し、親鸞のご誕生を祝いました。その後、東京医療保健大学の菅原伸郎教授より「畏敬の念を考える」と題した記念講演をお聞きしました。菅原教授は、宗教的情操教育とはどのようなものであるかを分析し、その中で語られる≪畏敬の念≫とはどのようなものであるかの考察に加え、聖書や経典の言葉や清沢満之、鈴木大拙の言を引きながら、敬うことと、畏れることの意味について考察を加えられました。また最後には、現在教育基本法改正に伴い論議されている愛国心についても、宗教教育の立場からその問題点を指摘され、深く考えさせられる講演となりました。 |
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勤行風景 |
挨拶される木村学長 |
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記念講演をいただいた菅原教授 |
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今年の大谷学会の公開講演会は、学外から多数の聴衆の参加を得て開催されました。最初に本学の荒牧教授が「佛像の出現をめぐって」と題して講演されました。 |
荒牧先生は佛像の出現について、歴史的・美術的な観点に留まらず、佛教学的にどのような思想運動から佛像は出現したのであるかの視点から、大乗経典へと展開する思想運動が新しい仕方での佛の証知を生み出したと、豊富な文章や図像を示しながら説かれました。
また、京都大学の阿辻教授は、「現代日本の漢字規格」と題して講演され、東洋漢字、人名漢字について詳しく話されました。 |
阿辻先生は、人名漢字検討委員の体験を踏まえ、新しく人名漢字として許容されることとなった漢字を題材としながら、漢字の規制がどのような意味をもつのかのついて分かりやすくお話ししてくださり、巧みな話術もあり多くの聴衆を魅了しました。 |
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毎月28日の親鸞聖人の御命日に行なわれる法要は、今月は開講日の関係で、23日(火)に行われました。親鸞聖人のご恩に感謝し全員で正信偈を唱和したのち、学生二人による感話を聞きました。今月の学生の一人は、子供から受けた素朴な疑問を契機として信仰について考えたことを話してくれました。
また、記念講演では、文化人類学専門の田辺繁治教授が「ケアのコミュニティ−タイのエイズ自助グループ−」と題して、ご自身が撮影されてこられたVTRを紹介しながら、夫から感染したエイズ患者の女性が国からの援助を受けつつ、共同で仕事に取組む自助グループの様子を報告されました。コミュニティの中で、共通の悩みを持つ女性たちが、感染していない人々も交え支えあって生きる様子が語られ、多くの問いかけを与えてくれた講演となりました。 |
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感話をする学生 |
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田辺教授の記念講演 |
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宗祖親鸞聖人の御恩に謝するため、毎月ご命日にお勤めしているご命日勤行が今月もとり行われました。学長の導師のもと、全員で正信偈を唱和したのち、学生2名による感話と、滝口直子教授による「依存症(アディクション)の当事者から頂いた力」の記念講演がありました。
学生からは日常感じていることなどの話題の中、昨年真宗大谷派学校連合会の結成40周年記念事業として実施された「こころに響く大切なことばと私」の企画により選出された高校生の感想に触れて考えたことなども話されました。
滝口先生は、先生が熱心に取組まれている酒や賭博などへの依存症に苦しむ人々との対話の中から、逆に教えられたこと、人間として生きる力を与えてもらったことなどについて、我々がとかく見逃しがちな視点の大切さを述べられました。 |
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感話をする学生 |
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記念講演をされる滝口先生 |
■ 中国語訳『今昔物語集』出版記念講演会 |
2006年4月26日 |
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このほど『今昔物語集』の中国語への翻訳を完成され、出版された金 偉氏の業績を祝し、尋源館講堂に教員や学生約80名ほどが集い、記念講演会が開催されました。
講演会では、始めにローズ大学院研究科長が祝辞を述べ、指導された石橋教授が『今昔物語集』中国語訳の出版の意義について解説されました。
講演に立った金氏は、最初に中国における日本文学の翻訳事業について述べられました。魯迅・周作人兄弟の努力により翻訳事業が始められたことに触れ、約50年前に『今昔物語集』翻訳の取組みがあったが、政治運動などの影響で完成されなかったことを指摘されました。ついで現在までの日本文学の翻訳の特徴に言及され、今回の翻訳は、文章の構成や語彙などに注意をはらって行ったことを分かりやすく解説されました。
最後に、共に地球に住むあらゆる民族の精神的財宝をともに享受して、戦争や環境破壊のない家園をつくることが人類共同の夢ではないかと述べられ、今回の翻訳もその意味で大きな意味を持つと締めくくり、参会者一同から大きな拍手が贈られました。 |
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会場風景 |
講演される金 偉氏 |
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新入生を歓迎し、クラブ紹介などを行う若葉祭が今年も行われました。キャンパス内では、おりから咲き始めたしだれ桜の花のもと、サンクンガーデンに特設された舞台の上では、音楽系サークルの演奏や、体育系サークルの演舞など、盛り沢山のイベントが催されました。また豪華景品が用意されたビンゴゲームなどのお楽しみ企画もあり多くの学生が一日を愉しみました。 |
学内のあちらこちらに立てられたテントでは、サークルの説明会が行われ、上級生の勧誘の声の中、新入生が熱心に説明に聞き入っている姿が見られました。 |
また、今年は、大学コンソーシアム京都主催の≪京都学生祭典≫の実行委員などへの参加の呼びかけも見られ、舞台では学生祭典で披露された≪京炎そでふれ踊り≫が披露されるなど若葉祭に活気と広がりを与えてくれました。 |
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今年度の入学式が4月4日に行われました。おりからの暖かい日に恵まれ、ほころびはじめた桜のもと、文学部936名、文学部第3学年編入学48名、短期大学部201名、大学院修士48名、大学院博士14名の合計1,199名が入学しました。 |
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入学式は、学園理事長など来賓各位の参列をいただき、講堂の仏前において厳かにとり行われました。混声合唱団の賛歌に始まり、入学生代表が宣誓書を読み上げ、学長が大学で学ぶことの意義を述べ激励の言葉を贈りました。 |
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キャンパス内では、在学生によるクラブ勧誘のビラ配布が賑やかに行われ、新入生はとまどいながらも大学生としての第一日を過ごしました。 |
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大谷大学大学院に留学している金 偉(キン イ jin
wei)氏が、このほど『今昔物語集』の全文を中国語に翻訳する偉業を完成させ、中国の出版社から刊行されました。
『今昔物語集』全31巻は、日本を代表する説話文学集であり、芥川龍之介など多くの小説家がそこから題材をとるなど、多くの人々に親しまれてきました。平安時代の説話1,040編が収録されている『今昔物語集』は、日本説話文学の最高峰と言っても過言ではありません。
金偉氏は14年前に大谷大学に研修員として来日され、仏教学を学ばれた後、一旦帰国され中国社会科学院の研究員・副教授などを勤められるかたわら、日本の古典文学研究に志され、特に感情細やかな表現である和歌に注目して中国語の翻訳に着手され、2001年には『日本古代歌謡集』の中国語翻訳を出版(春風文芸出版社)されています。またすでに、約10年の歳月を費やし、万葉集全20巻の翻訳も終え、出版を希望されています。
その一方、5年前から『今昔物語集』の翻訳に取組まれ、奥さんの呉彦さんの協力を得てこのほど中国語の翻訳を完成し、出版されました。 |
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刊行された『今昔物語集』は、全3冊、全文1572ページ、2006年3月中国瀋陽の万巻出版公司より刊行されました。(定価155元)
現在、中国では『源氏物語』などの古典文学から、現代文学まで日本文学が翻訳されるようになっていますが、『今昔物語集』の中国語訳は世界最初であり、分かりやすい中国語訳とともに大変高い評価を受けています。この出版により中国の日本文学研究者には大きな便宜となることはもちろん、中国語の学習者にとっても益するところが大きいと言えます。
なお今回の翻訳出版については、日本国際交流基金から出版補助を受けられました。 |
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『今昔物語集』出版祝賀会 記念講演
『今昔物語集』中国語訳の諸問題 −日中文化比較論− 金 偉 氏
日 時 4月26日(水) 16:30〜17:50
場 所 尋源講堂 一般来聴歓迎:入場無料 |
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