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2007年度大学NEWS

大学Topics2007年度

 オープンキャンパス開催 3月26日

 3月26日、本年度最終のオープンキャンパスが開催されました。在学生を中心として開催されたこの日も、多くの高校生が来てくれました。

受付風景
受付風景
個別相談コーナー 全体説明会
個別相談コーナー 全体説明会
特設ステージではクラブの演奏会が開催 されました。 一日中賑わったキャンパス
特設ステージではクラブの演奏会が開催
されました。
一日中賑わったキャンパス


 京都明徳高等学校と高大連携事業に関する協定を締結 3月24日

 3月24日(月)、本学は京都明徳高等学校と高等学校教育と大学教育との密接な連携を目指して、高大連携事業に関する協定の締結を行いました。
本学は、2007年度に、京都明徳高等学校が実施する「京都明徳キャリアウィーク」においてインターンシップ生、スカラシップ生の受け入れを行い、また、大学理解教育の一環である「進学対策小論文講座」として小論文セミナーを開講しました。
 今回の協定は、継続的に充実した人的、知的資源の交流・活用を目指すもので、本学からは昨年同様、インターンシップ生、スカラシップ生の受け入れ、小論文セミナーの開講を行い、一方、京都明徳高等学校には、学校インターンシップ、学校ボランティア、教育実習において本学の教職希望の学生を受け入れていただきます。

協定書を手に握手を交わす木村大谷大学長と玉村明徳高等学校長
協定書を手に握手を交わす木村大谷大学長と玉村明徳高等学校長


 博物館 特別展記念講演開催 11月3日

 博物館で開催されている特別展≪法隆寺一切経と聖徳太子信仰≫を記念する講演会の第2回目として、田中嗣人華頂短期大学教授による「聖徳太子信仰と法華経」と題した講演会が開催されました。
 会場には学外からも熱心な聴講者が多数来場され熱気に包まれました。田中教授は、聖徳太子の伝記の記事から、法華経などの経典を聖徳太子はどのように扱われたのかを知ることができることや、また聖徳太子に対する信仰はどのように起こり、どのように広がっていったのかなどをわかりやすく解説していただきました。
 講演後には会場からの質問も出され、田中教授は丁寧に答えていただきました。

熱心に講演される田中教授 会場の風景
熱心に講演される田中教授 会場の風景


 大宮学区のイベントにアメリカ民謡研究部が協力 10月28日

 北区大宮の鹿の下公園にて、大宮社会福祉協議会環境部会が、地域活性化のイベントとして開催するフリーマーケット・第6回「大宮めっけもん市」が開催されました。このイベントのアトラクションとして、大谷大学アメリカ民謡研究部がライブ演奏を披露しました。
 北区の区役所が仲介する「北区地域と大学つながるネット」を通じて依頼があり、アメリカ民謡研究部が協力をしたものです。
 ステージには、子どもたちを中心に多くの聴衆が集まり、リズムに合わせて手拍子を打つなど大いに盛り上がりを見せ、地域と大学の交流は大きな成果を挙げることができました。

会場での野外ライブ演奏をする学生たち
会場での野外ライブ演奏をする学生たち


 国文学会開催される 10月27日

 大谷大学国文学会の大会が開催され、富山県の井波別院瑞泉寺に伝わる聖徳太子絵伝について、本学のOBでもある、妙蓮寺住職竹部俊恵氏により解説と絵解きの実演が披露されました。
 竹部氏は最初に、大谷派の井波別院である瑞泉寺は、古くから寺宝である聖徳太子絵伝8幅などをもって各地を回り懇志を仰ぎ、太子講を結んだ歴史があり、明和のころから法宝物の虫干しに合わせて絵解きが行われ、現在にも伝えられている歴史を解説されました。また、現在では井波別院瑞泉寺の列座役と井波三ヶ寺の住僧が絵説きを担当していることや、そのやり方、絵解きの内容などについて解説していただきました。
 その後、持参していただいた『聖徳太子絵伝』二幅について実際の絵説きを実演していただき、富山に行かなければ聞くことのできない絵説きのテンポに多くの聴衆は魅了されました。

絵解きをされる竹部講師 会場の風景
絵解きをされる竹部講師 会場の風景

 真宗学会大会開催 10月26日

 学内の真宗学専攻の学生・教職員により構成されている、真宗学会主催による学会大会が開催され、記念講演が一般公開により行われました。
 はじめに大谷大学加来雄之准教授が、≪「文類」といういとなみ‐親鸞の宗教言説≫と題して、「文類」と名づけられている親鸞聖人の著作のあり方に着目し、そこに集められたいろいろな経文などの親鸞聖人の理解の特色について発表されました。
 ついで東京大学の下田正弘教授が≪伝承といういとなみ‐実践仏教の解釈学‐≫と題して講演されました。教授は、音により伝承されてきた仏教が文字として定着したことの意味を改めて検証しなおし、実践された仏教として再考する視点について述べられました。

熱心な聴衆で埋まった会場 下田正弘教授
熱心な聴衆で埋まった会場 下田正弘教授


 親鸞聖人ご命日 10月26日

 親鸞聖人の毎月のご命日のお勤めが行われました。

「正信偈」を唱和する出席者
「正信偈」を唱和する出席者
 今月は、親鸞聖人のお教えに感謝して全員で勤行の後、教育後援会が主催した文芸奨励賞の入選者表彰式が行われました。優秀賞2名、佳作7名の学生一人一人に教育後援会の頼尊会長より、賞状と文芸奨励金が渡されました。
受賞作品はこちら
賞状・奨励金の授与 挨拶される頼尊教育後援会会長
賞状・奨励金の授与 挨拶される頼尊教育後援会会長
 引き続き、二人の学生による感話がされました。今月は、在家の生まれでありながら得度をうけ、宗教の教員になることを目指した学生と、寺院の次男に生まれ、小さい時から憧れていた職業に就こうとしていた矢先、突然の事情の変化で寺院を継ぐことを余儀なくされた学生がそれぞれの思いを語ってくれました。
感話をする学生1 感話をする学生2
感話をする学生
 また今月の講話は、幼児教育保育科の教授で音楽が専門の豊住征子教授が担当されました。豊住教授は、「日本の懐かしき歌の魅力」と題して、唱歌・童謡を五編取り上げ、作詞者・作曲者の紹介とともにそれぞれの成立事情や背景について詳しく解説をしてくださいました。その後、実際に「紅葉」「里の秋」「赤とんぼ」「荒城の月」「宵待草」を素敵なソプラノで聞かせてくださいました。また、「荒城の月」には、やや音程やテンポの異なる曲も存在することを解説され、こちらは幼児教育保育科の学生5名が合唱して聞かせてくれました。
熱唱される豊住教授 「荒城の月」を合唱する学生たち
熱唱される豊住教授 「荒城の月」を合唱する学生たち


 大谷学会研究発表会開催 10月23日

 大谷大学の全教職員・学生で組織している、大谷学会の研究発表会が開催されました。本年は4名の先生のそれぞれの専門分野からの研究発表がありました。


写真  はじめにモニカ・ベーテ教授が≪能『山姥』と『十牛図』考≫と題する発表を行いました。
 能に登場する山姥とはどのような性格のものであるかを豊富な写真を示しながら、その所作と言葉を通じて分析され、禅の極地を示すとされる十牛図との類似点・相違点を対比させながら、共通して説かれている仏教思想の特色について解説されました。

 三宅伸一郎講師は≪日本人初の入蔵者・寺本婉雅に関する新出資料について≫と題し、元本学教授でもあり、明治の末ころ鎖国中のチベットに入国し仏教文献を持ち帰った寺本婉雅に関する新発見資料を紹介されました。
 資料には、寺本の明治32年の日記なども含まれ、活動を解明する重要な資料となるが、専門の枠を超えた広範な研究者の協力が必要であると三宅講師は指摘されました。
写真

写真  井上尚実講師は、≪末法到来と空の象徴化≫と題し、中国北斉時代に造営された響堂山石窟に描かれた阿弥陀浄土図や刻まれた『文殊般若』について発表されました。
 これらの変相図などが、曇鸞などの思想とどのように関わっているのかを考察され、ひいては親鸞聖人の思想は、響堂山の 石窟において禅観を行っていた行者と共通する問題意識があったのではないかと井上講師は発表を結ばれました。

 最後に山下憲昭教授は、≪福祉の地域化と民生委員活動の課題≫と題し、社会福祉政策の変化に伴い、地域福祉の重要性が増している現状を紹介し、その中で現在の民生委員制度が抱えている問題について考察を述べられました。
 民生委員は地域福祉の第一線の担い手であるが、社協や自治会、ボランティアなどと共同し、継続的な学習活動が必要とされていると問題点を明らかにされました。
写真

会場風景 熱心な質問者
会場風景 熱心な質問者
 大谷学会の研究発表は、一般公開されて開催されましたので、教員や学生のほか、学外からの聴衆もあり、最新の研究成果の発表に熱心に聞き入っていました。また、発表についての質問なども寄せられ、熱気に包まれた発表会となりました。


 博物館 特別展観記念講演 10月13日

 博物館にて開催されている、2007年度特別展「法隆寺一切経と聖徳太子信仰」を記念し、展示内 容の詳細を解説する講演会が開催されました。
 13日午後2時から、メディアホールに熱心な聴衆を集め、大谷大学教授・博物館学芸員である宮崎健司氏が、「法隆寺一切経の形成」と題して講演を行いました。

宮崎教授 豊富な画像を提示した講演風景
宮崎教授 豊富な画像を提示した講演風景
 宮崎教授は、≪法隆寺一切経≫と刻した黒印の存在や、奥書などから判断できる法隆寺一切経の定義を話され、その書写が行われた時期・総巻数の推測・現存の状況などの基礎的な事項をわかりやすく説明されました。その上で、法隆寺一切経の写経事業の特色について、30年の長期を要したこと、写経勧進の範囲、古写経の転入、『新撰字鏡』の存在など学問的性格などを豊富な画像を提示しながら詳しく解説されました。また、法隆寺から民間に流出した約400巻のうち、大谷大学に約80巻もが所蔵されている経緯などにも言及され、多くの聴衆に大谷大学の先学たちの功績を理解していただく機会となりました。


 開学記念式典行われる 10月13日

 大谷大学は、明治34年に現在の大谷大学の前身にあたる≪真宗大学≫を東京巣鴨に移転し、近代的な学制を整備した時を近代的な大学の出発としています。それ以来、東京巣鴨での大学の開校式を挙行した10月13日を開学記念日としています。
 本年も10月13日(土)に開学記念式典と、初代学長清沢満之謝徳法要が営まれました。

学長の導師による勤行風景
学長の導師による勤行風景
 ほぼ満員となった講堂では、学長を導師として勤行が営まれ、大学の出発を祝いました。その後記念講演として、龍谷大学前学長・名誉教授である神子上恵群氏をお招きし、「心の時代の大学」と題したお話をお聞きしました。神子上恵群氏は、現代は科学の時代のように言われているが、本当に必要なものは人間のこころであるとした上で、共に生きるために必要なことは、相互理解であり、そのためにまた自己理解が必要であると強く語られました。そしてそれこそ人文系の学問の基礎であり、そこには喜びがあるとも語られました。
熱心に語る神子上元龍谷大学学長
熱心に語る神子上元龍谷大学学長


 大学院特別セミナー公開講演会 10月12日

 毎年大谷大学では、世界のトップレベルの学者を招聘して大学院特別セミナーを開催していますが、本年はドイツ、マールブルク大学から宗教学・哲学専門のゲルハルト・M・マルティン教授をお招きして≪西洋の様々な宗教の伝統における空間と時間の見方≫と題した講義をしていただいています。
 12日には、マルティン教授を講師として、一般向けの公開講演会が開催されました。

ゲルハルト・M・マルティン教授
ゲルハルト・M・マルティン教授
 マルティン教授は「宗教、あるいは方向づけ・呼びかけ・救い」と題して、宗教を方向づけ/呼びかけ/救いの三つの要素から考える視点を示されました。そしてキリスト教と仏教の伝統の比較について、カミュの小説、新約聖書、仏教の十牛図などを手がかりとして現実をどのように理解するべきなのかをお話しになりました。


 宮崎教授に博士の学位授与 10月10日

 本学史学科の宮崎健司教授に博士(文学)の学位が授与されました。宮崎教授は「日本古代の写経と社会」と題する学位論文を提出し、厳正な審査を経て学位授与が決定したものです。
 10月10日(水)午後4時から、学長室において主査・副査を務められた教授らの同席のもと、学長より学位記が宮崎教授に手渡されました。
 博士の学位は、学位規程に基づき、博士課程を修了した方と、論文を提出し審査に合格した方の二通りの方に授与されるほか、旧学位規程により授与された方もありますが、すべて合算すると宮崎教授は大谷大学としては134人目の博士となりました。

木村学長より学位記を授与される宮崎教授
木村学長より学位記を授与される宮崎教授


 国際文化学科特別講義 10月9日

 このほど、インド文化関連評議会(ICCR)副理事長であり、カルカッタ大学名誉教授・元副総長であった、バーラティ・レイ博士が本学を訪問してくれました。
 博士は国際学会出席のため入洛された機会に、インド文化を広く日本に紹介したいとの意図のもとインド国とは交流の実績もあり、国際文化に関する学科を持つ大谷大学を訪問されたもので、国際文化学科の授業の一環として、「THE MESSAGE OF INDIAN HISTORY」と題して、インド人の神に対する考え方などを中心に熱心に語ってくださいました。
 教室では、約120名の学生が聴講し、講義の後にはインド女性の生き方についての質問をするなど有意義な時間を過ごしました。

教室での講義風景 熱心に語るレイ博士
教室での講義風景 熱心に語るレイ博士


 地域連携に本学学生が活躍 10月7日

 10月7日(日)に、大学周辺の紫明学区の区民大運動会が開催されました。この運動会の運営サポートに大谷大学の学生6名が参加しました。
 紫明学区は町内会も多く、参加者多数のため種目も沢山あり、運動会の運用に多くの人手が必要なことから、学区の委員からボランティア学生の要請があったものです。呼びかけに応じて大谷大学から6名の学生が運営のサポートに参加しました。
 当日は晴天に恵まれ暑い一日でしたが、学生たちは朝早くの開会準備から、種目運営の用具準備など終日裏方の作業を担当し、町内の運動会を支えました。終了後は大会役員などから感謝され、地域の大谷大学の評価を大いに引き上げてくれた学生達の活躍でした。

バトンやたすきの準備をするボランティア学生たち
バトンやたすきの準備をするボランティア学生たち


 マハ=チュラロンコン大学学長ら大学を視察 10月4日

 仏教国であるタイの中でも、仏教を学ぶ最高学府とされるマハ=チュラロンコンラーチャウィッタヤライ大学から、仏教系大学の現代的な研究設備・施設の視察を目的とする一行が大谷大学を来訪されました。
 タイ国と大谷大学は、仏骨奉迎団の際いただいた貴重な貝葉経典(ばいようきょうてん)を収蔵しており、また王室から経典や注釈などの図書の寄贈を受けるなど仏教研究を基盤として長い歴史と深い交流の関係があります。
 今回の視察団はダマコーサージャン学長を団長とし、副学長・学部長・各地の僧侶大学長・学科長など幹部教職員から構成されており、図書館や研究室、真宗総合研究所などを熱心に視察されました。午前中だけの短時間の視察でしたが、尋源講堂のお内仏の尊前では全員で勤行されるなど、大谷大学の教育研究に対する取り組みを十分に理解していただきました。

歓迎の言葉を述べる草野文学部長の写真 ダマコーサージャン学長の写真
歓迎の言葉を述べる草野文学部長 両国の交流にふれ挨拶される
ダマコーサージャン学長
記念品贈呈の写真
大谷大学より記念品を贈呈
学内を視察する一行 研究室を熱心に見学
学内を視察する一行 研究室を熱心に見学


 台湾 佛光大學と学術交流協定締結 10月2日

 台湾には仏教の理念を基礎として教育に取り組む大学は何校かありますが、その中で佛光大學は台湾の首都台北の近く、宜蘭県礁溪の高台にあり、4学部約2,100名の学生が学ぶ総合大学ですが、2006年に台湾でははじめて仏教学部設置の認可を受け、大学として仏教研究への取り組みを開始した大学です。
 このほど、その佛光大學と学生・教員の交流や、共同研究などを骨子とした学術交流協定を締結しました。10月2日、大谷大学から木村宣彰学長、ロバート・ローズ大学院研究科長らが佛光大學を訪問し、協定書の調印をしました。なお、協定の締結には、大谷大学大学院を修了され、現在佛光大学理事ならびに宗教教育部門の最高責任者としてご活躍の慈恵法師の大きな尽力がありました。

調印を終えた翁政義学長・慈恵法師・木村学長 両大学関係者の記念撮影
調印を終えた翁政義学長・
慈恵法師・木村学長
両大学関係者の記念撮影
 調印式の翌日は、新設の新幹線に乗車し、台湾南部の大都会高雄市に近い高雄県大樹郷にある佛光寺の本山を尋ねました。ここでは、本山に参拝の後、佛學院で仏教を学ぶ約200名の学生に向かい、木村学長が日本仏教の特質について特別講義を行いました。
仏教の講義をする木村学長
仏教の講義をする木村学長


 前期卒業式 9月28日

 この日、講堂において2007年度前期卒業式が執り行われました。博士課程修了1名、修士課程修了1名、文学部卒業30名、短期大学部卒業5名が学窓を巣立ちました。
 勤行の後、一人ずつ壇上にて学位記・卒業証書が手渡され、学長より「おめでとう」と声がかけられました。その後学長、真宗大谷学園を代表して里雄理事よりお祝いと励ましの言葉が贈られました。

木村学長より証書の授与 祝辞を述べる里雄理事
木村学長より証書の授与 祝辞を述べる里雄理事
博士の学位を授与された黄さん
博士の学位を授与された黄さん
 式典終了後は、会場を移して<卒業・修了ならびに同窓会新入会員歓迎会>が開催され、和やかに指導教授や同窓会役員との歓談のひと時を過ごしました。
歓迎会での歓談風景
歓迎会での歓談風景


 親鸞聖人ご命日 9月27日

 後期の授業も開始されて1週間がすぎ、大学も平常の活気を取り戻した27日、毎月の親鸞聖人のご命日のお勤めをしました。
 講堂に参集した一同は、合唱団の讃歌に始まり、『正信偈』を全員で唱和して宗祖の恩徳に感謝いたしました。その後いつものように学生2名がたって、普段の生活の中で感じたことを話しました。

感話をする学生 感話をする学生
感話をする学生
 その後、文学科の友田孝興教授が≪レッシングの『賢者ナータン』-偏見なき愛と真実の宗教≫と題した記念講話を行いました。
学生たちを前に講話をする友田教授
学生たちを前に講話をする友田教授
 友田先生は、18世紀ドイツの宗教家であり劇作家であったレッシングの戯曲『賢者ナータン』は大谷大学の大庭米治郎教授により日本で最初に翻訳紹介されたことにも触れながら、レッシングがユダヤ教・キリスト教・イスラム教の三つの宗教のうちどれが真実の宗教かとの問いを出しながら、人間の価値は真理を求める誠実な努力にあると説いた内容を紹介し、現代に生きる我々の指針とすべきでないかと学生たちに向かって語りかけられました。


 高大連携企画本格化 9月20日

 本年5月に、山城高等学校、大谷高等学校、京都両洋高等学校と協定を調印しスタートした高大連携の取り組みは、高等学校に本学教員が出向き、各学校の状況に応じて≪小論文講座≫を開講する形式でスタートしました。またひとつの試みとしてウェッブを利用した講義などの取り組みも行われました。
 後期には、明徳高等学校において同様の≪小論文講座≫を開講することからスタートしました。

高等学校における講座
高等学校における講座
 今後は、大学の授業に高校生が参加するスカラーシップや、博物館の業務体験をするインターンシップ、高等学校総合科目における講義担当など多様な取り組みが展開されてゆきます。


 博物館講演会開催 9月15日
 博物館において開催されている秋季企画展「久多の大般若経」の開催にあわせ、9月15日、久多地域の文化財に詳しい、京都市文化財保護課技師村上忠喜氏を講師にお迎えし、「久多の宮座儀礼と芸能」と題した講演会が開催されました。
 村上先生は、熱心な聴衆を前に、最初に久多地域の名称や地域の産業などについて紹介し、今回、本学が寄託を受けて調査を行った大般若経が保管されていた志古淵神社についても詳しく解説してくださいました。そして久多地域の幾つかの寺・神社に伝承される祭りなどの儀礼について紹介され、花傘を用いた神事など現代にも伝承され地区の人々が大切にしている行事について映像を用いて詳細に紹介していただきました。
久多地域の祭事を紹介される村上講師

 久多地域の祭事を紹介される村上講師



 学生選書による新着図書 8月30日
 図書館では学生により購入図書を選定する、学生選書プロジェクトの一環として7月18日(水)書店ツアーにより図書を購入しました。
 今回は、実際に学生が河原町通りの大型書店・ジュンク堂書店京都BALに出かけ、前期試験の直前の時期でしたが、10名の学生が参加して店頭で図書を選定しました。二人一組のチームとなり各チーム3万円以内の予算枠の中で自由に図書を選びました。自分の読みたい本はもちろん、新刊書や友人・後輩にも読んで欲しい本など、それぞれの思いを込めて熱心に選定し、予定した2時間の後には約100冊の本がレジ横専用ボックスに積み上げられました。書店ツアーに参加した学生からは「直接現物を手にとって見ることができるから選び易い」「みんなで本を購入する経験などは初めてですごく楽しい」などの感想が聞かれました。
 この書店ツアーにより選書購入された図書は、図書館1階の学生選書プロジェクトのコーナーに早速配置され、利用可能となっています。
書店での選書風景 図書館の学生選書コーナー
書店での選書風景 図書館の学生選書コーナー

学生選書新着リストはこちら


 小論文対策講座 8月1日・2日
 大谷大学の公募制推薦入試には、A方式として小論文型入試が行われていますが、小論文の学習方法や回答の作成方法が分からないなどの声を良く聞きます。
 このような疑問に応え、小論文の作成指導をする対策講座が開講されました。大学が小論文を課題とする意図や回答に際して注意することなどの全体説明に続き、実際に昨年度までに使用された課題文を用いて各自に小論文を作成してもらい、それをもとに個別指導をする形式で行われました。2日間にわたって開催されましたが、九州など遠隔地からの参加者も含め、両日とも60名を超える受講生を迎え、熱気にあふれた講座となりました。参加者は、それぞれに小論文試験に対するヒントを得て満足を得ることができたようです。
説明会 個別指導
説明会 個別指導


 大谷大学育英奨学生証書授与式 7月27日
 7月の親鸞聖人ご命日を27日(金)にお勤めしました。今月は試験期間中ということもあり、勤行だけを行い記念講話はありませんでしたが、勤行終了後、大谷大学育英奨学生に採用された学生に証書授与式が行われました。
 大学・短大・大学院のほか、外国人奨学生など今年度は計90名が奨学生に採用されています。それぞれの代表に育英奨学生の証書が授与され、木村学長より「人間の探究という大谷大学建学の理念を忘れずに学習・研究に精進してほしい」との激励の言葉が贈られました。
奨学生に採用された学生たち 証書を代表に手渡す木村学長
奨学生に採用された学生たち 証書を代表に手渡す木村学長


 暁天講座開講 7月24日~26日
 例年、東本願寺の最高の学事行事である安居(あんご)が本学で行われている期間、安居の講師をお招きして開催する暁天講座が本年も開催されました。
 早朝6:30からの講座でしたが、毎年欠かさず参加されている方など連日約300人の聴衆においでいただきました。本年は、本学の佐賀枝教授が「こころの取扱い説明書」、同朋大学の尾畑教授が「世のいのりにこころいれて」、本学の安冨教授が「無縁の大悲」と題してお話しくださり、爽やかな朝のひととき、それぞれのこころと向き合う機会を作っていただきました。
 講演終了後は、参加者に学生食堂で朝粥の接待が行われ、一日の初めを気持ち良く過ごしていただきました。
会場風景 開会の挨拶をする木村学長
会場風景 開会の挨拶をする木村学長
佐賀枝教授 尾畑同朋大学教授 安冨教授

佐賀枝教授

尾畑同朋大学教授

安冨教授

食事風景
朝粥の接待風景と朝粥 朝粥の接待風景と朝粥 朝粥の接待風景と朝粥
 

朝粥の接待風景と朝粥

 
 歴史学科記念特別講演会 7月16日
 来春から史学科は、歴史学科と名称を変更し、内容も整理して歴史ミュージュアムコース、交流アジアなどのコースが設けられます。これを記念して開催された歴史学科記念特別講演会が開催されました。
 最初に大谷大学の礪波護教授が、「遣唐使‐交流アジアの諸相‐」と題して日本と中国の交流について豊富な文献を挙げながら話していただきました。遣唐使に先立つ遣隋使や、その後の渤海使などにも関説しながら、その交流の影に隠れていた事実や、最近の研究の成果として明らかになってきたことなどを分かりやすく解説し、歴史を学ぶ興味をかき立てていただきました。
 ついで、奈良国立博物館企画室長の稲本泰生氏が「仏像彫刻の展示と調査‐奈良国立博物館における最近の活動から‐」と題して、博物館の活動の実際について話していただきました。豊富な写真を示しながら、彫刻や梵鐘の梱包作業を通じての配慮すべき事柄や、X線調査などによりかつて の構造理解や、時代推定誤りであった事実が明らかになったことなどを述べ、展示と調査は博物館活動にとって切り離すことのできないものであると話されました。
 おりから当日は、オープンキャンパスが開催され、歴史学に興味をもつ高校生など多くの聴講生を集めた講演会となりました。
遣唐使について語る礪波護の写真 実例を示しながら説明される稲本室長の写真
遣唐使について語る礪波 護教授 実例を示しながら説明される稲本室長


 真宗教学大会開催 7月14日
 真宗大谷派の教学研究組織の一つである、真宗教学学会の主催する第14回真宗大谷派教学大会が、大谷大学を会場として開催されました。
 今回の大会は、昨年から継続して≪真宗における仏事≫を総合テーマとして開催され、午前中には三部会に分かれて研究発表が、午後は二氏による記念講演などが開催されました。
 研究発表には全国各地や様々な研究機関から参加者がありましたが、大谷大学からも大学院博士課程学生、研修員、研究所研究補助員、助教など多数が発表しました。
分科会における研究発表の写真1 分科会における研究発表の写真2
分科会における研究発表の写真3 分科会における研究発表の写真4
分科会における研究発表
記念講演会場の写真
記念講演会場


 博物館特別講演会 7月14日
 現在博物館では、日本考古学界の巨星ともいうべき末永雅雄博士が、本学に寄贈された出土品などの特別陳列を行っています。この展観に関連して、末永雅雄博士の最晩年の門下生である、河上邦彦神戸山手大学教授による「末永考古学とは‐末永博士の目ざした研究とその現状‐」と題した特別講演会が開催されました。
開会挨拶をする礪波護博物館長の写真 末永博士の思い出を語る河上教授の写真
開会挨拶をする礪波護博物館長 末永博士の思い出を語る河上教授
 河上教授は、末永博士の人間味あふれる生活や、昭和17年大谷大学の嘱託教授に就任された頃の思い出などを語っていただき、末永博士の幅広い業績を示してくださいました。
 また、大谷大学に寄贈された発掘品は内容的に重要なものが多いことも指摘され、遺蹟を大切にし、不必要な発掘品の収集をされなかった博士の研究姿勢を指摘されるとともに、高松塚古墳発掘をめぐる末永博士の考え方を紹介され、末永先生の研究の方向性について分かりやすい講演をしていただきました。


 留学生文化交流会 7月14日

 本年度第1回の留学生文化交流会が開催されました。毎回、日本文化を理解してもらうことを目的とした企画を立てていますが、今回は、西陣織会館での手織り体験に挑みました。

手織機による織物体験の写真1 手織機による織物体験の写真2
手織機による織物体験

 参加した留学生や学生、教職員一同、一台づつの織機の前に座り、指導員の説明を聞きながら、思い思いの図柄に取り組みました。初めて織機を見る人がほとんどで苦労しましたが、他の参加者の作品を見ながら体験を話しあうなど、交流を深めることができました。
 その後、バスで仁和寺に移動し、昼食の後、折からの雨天でしたが、境内の散策を愉しみました。

昼食のお膳からの写真 仁和寺の散策の写真
昼食のお膳から 仁和寺の散策


 加藤尚子先生を偲ぶ会 開催される 7月11日

 去る6月3日ご病気により急逝された加藤尚子教授を偲ぶ会が、国際文化学科と幼児教育保育科との共催により開催されました。
 会場には、お花と、幼児教育保育科の学生たちの寄せ書きとともに、にこやかに笑っておられる先生の遺影が飾られました。

写真

 偲ぶ会には両学科の教員のほか、たくさんの学生が参加し、尋源講堂は満席となりました。ご仏前に向かい全員で勤行し、焼香して加藤先生に改めて感謝の意を捧げました。その後、木村学長が挨拶に立ち、引き続き同僚の教員や指導を受けた学生などが加藤先生の思い出やエピソードなどを語りました。参加者全員、30年余にわたる大谷大学へのご尽力に思いを致し、加藤先生の明るく、やさしい人柄を偲び、先生の急逝を惜しみ哀悼の意を捧げました。

写真 写真


 第26回「大拙忌」記念公開講演会 7月11日

 宗教学会の主催により、元大谷大学教授であり、世界的な仏教学者であった鈴木大拙博士を記念する公開講演会が開催されました。
 今回は、フランス現代思想を専門とされる哲学者であり、多くの著書を刊行されるなど多方面にご活躍されている神戸女学院大学の内田樹教授においでいただきました。会場となったメディアホールは満席となり、別室でテレビ中継を見る人が出るほどの盛況でした。

満席の会場の写真 熱心に語る内田教授の写真
満席の会場 熱心に語る内田教授

 内田先生は、≪「中華なき辺境」の宗教性≫と題して講演をしていただきました。おのれの理解も共感も絶した知的境位を外部に設定する辺境の心的態度は宗教性の基盤であると指摘した上で、その辺境の心的態度は宗教的寛容性を生む美質も持つが、霊的な未成熟を安易に他に転嫁する欠点も生んでいると分析されました。その上で、鈴木大拙が『日本的霊性』などの著書に述べている境地を、絶対的辺境性と位置づけ、日本人の霊的成熟の特色として解説されました。参会者一同は、大拙忌の記念講演にふさわしい内容に感銘を受けました。



 文藝学会公開講演会開催 7月3日

 三日午後から、文藝学会主催の公開講演会が開催されました。今回は、最初に本学の李青准教授が「オリンピックを控えた北京の光と翳り」と題して講演を行いました。李青准教授は北京出身であり、また昨年北京の首都師範大学に留学されていた経験を踏まえ、最近の北京に見られる環境の変化や、教育事情の変化などを報告されました。学外からの参加の方も多く、小学校での競争心を育てる中国の教育の現状などに興味深く聞き入っていました。

李 青准教授
李 青准教授
 次に学外からお招きした、同志社女子大学教授であり、歌人でもある安森敏隆先生から、「女歌の近代と現代 -与謝野晶子から俵万智まで-」と題したお話しをお聞きしました。先生は、時代を知るためには、和歌と短歌を分けて考えるべきであると指摘し、近代歌人与謝野晶子が『みだれ髪』の中に使った表現を分析して近代短歌の特色を解説して下さいました。またそれらと比較して現代歌人の歌の特色も明快に解き明かしてくださいました。
安森教授 教室を埋めた熱心な聴衆
安森教授 教室を埋めた熱心な聴衆


 博物館講演会 開催 6月30日
 博物館にて開催している夏季企画展<チベット 求法の旅人>に協讃した講演会、「チベット仏教美術の魅力」が開催されました。
当日は約180名の聴講者があり、北村太道種智院大学名誉教授が、秘蔵のコレクションをご披露くださりながら、チベット美術の特色について分かりやすくお話しくださいました。
熱心に話される北村種智院大学名誉教授 会場風景
熱心に話される北村種智院大学名誉教授 会場風景
講演会終了後も貴重な仏画を見る聴衆
講演会終了後も貴重な仏画を見る聴衆

 先生は、チベット美術の中心は仏像や絵画などのほか、タンカと呼ばれる、布に描かれた仏画にあるとされ、その美術的価値を、優れた芸術性や伝統、宗教哲学・思想に基づく象徴表現の巧みさにあると指摘され、特殊審美眼の必要性を説かれました。
 講演終了後は、特別に持参していただいたタンカについて、伝統的な図柄や、インド風・中国風の図柄などの珍しい作品を身近に見せていただきながら解説をお聞きし、聴衆一同またとない機会に感動を深くしたことでした。



 韓国東國大学校慶州キャンパス研修団来校 6月26日~29日

 このほど、大谷大学と学術交流協定を締結している、韓国の東國大学校慶州キャンパスの学生が研修旅行として大谷大学を訪問し、本学の学生と交流を深めました。
今回大谷大学を訪問した一行は、大学で日本語を学んでいる学生を中心とした日本研修団で、学生24名のほか、引率の教職員など計29名です。
 26日大学に到着した一行は、図書館や研究室、博物館など大学を見学の後、歓迎の本学学生らと交流会に参加しました。名札を提示しながら挨拶を交わしたり、両手を互いに合わせる<出会いのセッション>などのゲームを通じて最初の交流を過ごしました。

名札を提示しながら挨拶する学生たち 出会いのセッション
名札を提示しながら挨拶する学生たち 出会いのセッション
全員での記念撮影
全員での記念撮影

 訪問団は3泊とも大学の湖西キャンパスセミナーハウスに宿泊しましたが、その内2泊は本学学生の中から、韓国・朝鮮語を学んでいたり、留学を希望しているなど交流を望む学生も一緒に宿泊し、和やかに交流を深めることができました。

バーベキュー 初体験の焼きおにぎり
バーベキュー 初体験の焼きおにぎり

 一晩は、琵琶湖を望むベランダでバーベキューを行い、焼肉の扱いにもお国振りの違いを発見したり、初めて食べる焼きおにぎりに歓声を上げるなど、小さな異文化体験もある楽しい一夜を過ごしました。
 訪問団の帰国に際しては、仲良くなった本学の学生とメアドを交換して今後の交流を約束する人たちも出るなど、両大学にとって意味ある研修団の訪問であったと言えます。



 大谷幼稚園から大学探検隊きたる 6月28日

 大谷大学付属の大谷幼稚園から、例年のように大学探検隊の園児がやってきました。幼稚園の年長組の園児たちは電車・地下鉄を乗り継ぎ大学にやってきました。短期大学部・幼児教育保育科のお姉さん・お兄さんたちの出迎えをうけ、一緒に思い思いの大学探検にでかけました。

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 体育館では、大玉ころがし、ボール入れ、跳び箱などのマット遊び、けんだま、輪投げなどのゲームに取組み、元気な声が体育館に響いていました。

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 教室の中では、お姉さんたちと一緒にゲームやお絵かきに取組んだり、音楽教室ではドラムや太鼓、マリンバなど思い思いの楽器をに歓声をあげていました。

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 また、メディアホールでは、大きなスクリーンに映る自分の姿に驚きながらゲームをしたり、パソコン教室では食い入るように画面を見つめて図形遊びに興じていました。

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 最後には全員で持参のお弁当を食べ、お土産にもらった幼児教育保育科のお兄さん・お姉さんの手づくりのおもちゃを握り締めながら元気に家路につきました。

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 幼稚園の園児たちも、大学のいろいろなところを覗き、普段の遠足ともちがう体験に満足したようでした。また、お世話した学生たちも、幼稚園で行う実習とも一味ちがい、子どもたちの輝く瞳にふれ、保育にかかわる決意を新たにした一日となりました。



 親鸞聖人ご命日講話 6月27日
讃歌を歌う混声合唱団
讃歌を歌う混声合唱団

 この日、6月の宗祖親鸞聖人ご命日をお勤めしました。毎月の次第と同じく、厳かな合唱団の讃歌で開始され全員で勤行ののち、二人の学生が感話をしました。
 一人は社会学科で福祉を学ぶ立場から、一人は学寮の生活を通して、共にそれぞれの体験を通して人間関係について感じたことを述べてくれました。

感話をする学生 感話をする学生
感話をする学生

 最後には、国際文化学科のA.デッケ=コルニル教授が「可死の神 トマス・ホッブス『リバイアサン』の表紙を読み解く」と題した記念講話を行いました。
 A.デッケ=コルニル教授は、『リバイアサン』は1651年にトマス・ホッブスが著した著作である。『リバイアサン』とは、旧約聖書に登場する怪物の名であるが、この本には標題紙に象徴的な意味を持つ絵が書かれている。下部は左右とも5枚のパネルが描かれ、左には戦場・兵器・王冠・城など主権・権力などが象徴的に表現され、右には教会会議・司教冠・教会など宗教的テーマが描かれている。そしてその上には町などの風景の上に、小さな無数の人間で覆われたリバイアサンが右手には国家を象徴する剣を、左手には宗教を象徴する司教杖を持って描かれている。この絵に表される意味は、宗教と権力の対立と、それを支配する王としての政府のあり方を表現している、と解説されました。
 その上で、現代の社会でも宗教と政治の対立は見られ、色々な恐怖が世界にはあるが、トマス・ホッブスが提起した可死の神としての権力者=リバイアサンの提起する意味をもう一度考えてみる必要があるのではないか、と述べられました。

A.デッケ=コルニル教授
A.デッケ=コルニル教授


 真宗連合学会開催 6月8日

 親鸞聖人の教えを研究する学者が宗派や大学を超えて連携し、研究活動をおこなっている「真宗連合学会」の第54回大会が、このほど大谷大学において開催されました。
 学会は午前中に研究発表、午後に記念講演・総会が、多数の参加者を得て開催されました。研究発表は、主として親鸞の教学研究をテーマとする第一部会と、主として歴史的視点からの研究をテーマとする第二部会に分かれて開催されました。

第一部会の発表風景 会場からの質問
第一部会の発表風景 会場からの質問
第二部会の発表風景
第二部会の発表風景

 研究発表には、真宗大谷派の門首、本願寺派の新門、高田派の門主などもお見えになり、熱心に聴講されておられました。大谷大学からも井上尚実講師のほか、大学院博士課程の学生2名も発表を行いました。
 午後からは会場を講堂に移し、大谷大学名誉教授大桑斉氏が「呼応としての御遠忌史」と題し、750回ご恩忌を迎え、五十年毎に勤められてきたこれまでの御遠忌の性格を整理し、系譜づけようとする精緻な論証に基づく記念講演を行いました。

 
記念講演をされる大桑名誉教授
記念講演をされる大桑名誉教授
 学長ら韓国を訪問 6月4日~7日

 このほど木村宣彰学長、藤島名誉教授・同窓会長、喜多恵美子講師と国際交流担当の職員一同が、韓国を訪問いたしました。
 最初に、東國大学校慶州キャンパスを表敬訪問いたしました。東國大学校とは本学との学術交流協定を1997年に締結しています。従来はソウルキャンパスとの交流が中心でありましが、今後慶州キャンパスとも幅広く交流することを目指し、今回の訪問を行ったものです。現実に6月末には慶州キャンパスから約30名の学生を交流のため数日間受け入れることになっています。
 慶州キャンパスでは孫東辰総長と歓談のあと、学内を見学し、瞑想の仕方を指導している仏教の授業も参観させていただきました。学内は礼拝施設も完備し、静かな宗教的雰囲気が漂うキャンパスには感銘を受けました。

孫東辰総長と交歓する木村学長 瞑想の仕方を教える仏教の授業
孫東辰総長と交歓する木村学長 瞑想の仕方を教える仏教の授業
正覚院の仏前にて木村学長・藤島名誉教授 寮の講堂の仏間
正覚院の仏前にて木村学長・藤島名誉教授 寮の講堂の仏間

 

 次いで、釜山にある東西大学校を尋ね、「学術交流協定」の調印を行いました。東西大学は全学にハイテク機器が完備した先進的な大学であり、世界各国の大学との交流も盛んです。本学とは短期語学研修団を1999年以降4度にわたり受け入れていただくなど、交流のある大学ですが、今回更に学術的な交流を推進するために「学術交流協定」を締結することとなったものです。
 東西大学には、本学に留学して博士の学位を取得された金大植氏が教授に就任されており、今回の協定調印にもお骨折りをいただきました。

東西大学校キャンパス 朴東順総長と協定書を交換する木村学長
東西大学校キャンパス 朴東順総長と協定書を交換する木村学長
交流協定室に大学のマークパネルを取り付け 調印後の関係者一同の記念撮影
交流協定室に大学のマークパネルを取り付け 調印後の関係者一同の記念撮影
 

 最後には、釜山市内のホテルにおいて、同窓会の韓国支部の設立記念式を行いました。韓国には大谷大学に留学した後、帰国して大学に勤めている卒業生が約20名おられ、昨年の中国支部設立に続き韓国同窓会の設立となったものです。学長等の一行に、更に大桑斉名誉教授と国際交流担当職員1名を加え、式典は厳かに、引き続くパーティは在学中の懐旧談に花が咲くなど終始和やかに進められました。設立記念式には卒業生の半数以上が出席され、現在東西大学に留学している学生も加えて約20名の参加者の全員一致により、会長には金大植東西大学教授が就任されることになりました。

韓国同窓会設立記念式出席の皆様 記念式で挨拶される藤島同窓会長
韓国同窓会設立記念式出席の皆様 記念式で挨拶される藤島同窓会長


 宗祖親鸞聖人ご誕生会を勤める 6月2日
 
 6月2日(土)午前10時から、宗祖親鸞聖人のご誕生会を勤めました。親鸞聖人の御誕生会は大学では例年6月にお勤めをしており、本年は2日にお勤めをしました。
 土曜日にも関わらず、講堂はほぼ学生・教職員に外来の聴衆を加えほぼ満席となり、参会者全員で学長の導師のもと、親鸞聖人が『教行信証』の中で詠われた「正信念仏偈」を唱和して宗祖親鸞聖人のご誕生を祝いました。
 その後挨拶に立った木村学長は、「大谷大学は、大学を近代化した際の初代学長清沢満之が「本学は他の学校とは異なりまして、宗教学校なること殊に浄土真宗の学場であります」と述べられた言葉を引き、大学の学問のよってたつべき浄土真宗を拓かれた親鸞聖人の教えを大切にすべきである」とご誕生会の意義を述べられました。
挨拶される木村学長
挨拶される木村学長
 
 その後、東北大学大学院教授であり、日本思想史をご専門とされておられる佐藤弘夫氏より≪専修念仏弾圧の歴史的背景≫と題した記念講演を拝聴しました。
 佐藤先生は、庶民が往生極楽を願って建立した板碑の存在を紹介し、中世庶民信仰のあり方の中で、この世に現れる神仏の垂迹の意味を説かれました。また古代寺院が中世へと時間が経過する中で性格が変容してきたことを解き明かし、それらの活動の中で顕在化してきた、女人禁制や救済が経済に左右されることなどの実体に、純粋信仰の立場から法然や親鸞などは疑問を呈して本願の信仰を確立されたのであると指摘されました。そのように政治的・経済的背景を考えた時、法然や親鸞の専修念仏が弾圧されたのは必然の結果であったと解説をしていただきました。
 親鸞聖人の信仰の意味をより明確にしてくださいました佐藤先生の講演は、まことにご誕生会にふさわしい内容でありました。
記念講演をされる佐藤東北大学教授
記念講演をされる佐藤東北大学教授


 親鸞聖人ご命日法要 5月28日
 28日の親鸞聖人ご命日に毎月勤めている、親鸞聖人ご命日が28日に執り行われました。合唱団の讃歌に続き、全員で「正信偈」を唱和して親鸞聖人の教えに感謝の意を捧げました。
  次いで学生による感話が行われました。文学部の女子学生は、友人との生活の中で信じることの大切さを学んだことを述べ、歎異抄第二章にふれて信の根拠について考えたことを話してくれました。また大学院の学生は、見返りを求めたり、相手を利用したりしようとする心のあり方を見つめ、自己が仏法を求める心を忘れないことの大切さを述べてくれました。
感話をする学生の写真1 感話をする学生の写真2
感話をする学生
 引き続き、本学の教授であり、国史学・日本民俗学を専門とされている豊島修氏により「山の宗教と海の宗教」と題した記念講話がありました。古代日本人には山や海に死者を葬る習俗があり、山と海の彼方に死者の霊が往く世界が考えられてきた背景とその特色や、山の宗教と海の宗教の性格の違いについて解説していただきました。
講話をされる豊島教授
講話をされる豊島教授


 文化学科 新入生歓迎講演会 5月25日
 短期大学部文化学科の主催による新入生歓迎講演会が、メディアホールを会場として開催されました。講師としてお招きしたのは、香老舗 松榮堂の代表取締役社長畑正高氏です。
 畑氏は、家業としておられる香の性格を光の性格と対比して例としながら、ものの見方・考え方について巧みに話しされ、伝統の京都での学生生活に、あらゆることに興味を持ってみようと呼びかけ、新入生にエールを贈っていただきました。
熱心に語りかける畑講師の写真 熱心に聞く学生たちの写真
熱心に語りかける畑講師 熱心に聞く学生たち


 大谷学会 春季公開講演会 5月24日
 大谷大学の全教職員・学生で組織する大谷学会の春季公開講演会が開催されました。講堂に学生をはじめ多数の聴衆を集めて熱のこもった講演会となりました。
 最初に大谷大学の沙加戸 弘教授が、≪元禄文学再考 ‐「かね」ではかる「こころ」と「いのち」‐≫と題し、井原西鶴や近松門左衛門の作品に表れる「かね」の語をとりあげて、元禄時代の人の価値観をやさしく解説されました。
 次いで、『会社はだれのものか』などの著書で有名な評論家でもある、東京大学の岩井克人教授に≪貨幣・法・言語と「人間」≫と題する講演をしていただきました。岩井教授は物理的実体ではない貨幣・法・言語の概念をキーワードとして人間とはどのようなものであるかの深い考察を示され、聴衆に感銘を与えました。
沙加戸大谷大学教授 岩井東京大学教授
沙加戸大谷大学教授 岩井東京大学教授
 それぞれの講演終了後、聴衆から熱心な質問が出され、講師の先生から丁寧に応えていただきました。また、今回から、講堂に新たに設置されたプロジェクターと大型スクリーンが使用され、大きく投射された資料はとても見やすいと好評を博しました。
大型スクリーンを使って熱心に講演される岩井東京大学教授
大型スクリーンを使って熱心に講演される岩井東京大学教授


 首都師範大学副校長ら来学 5月22日
 このほど本学の学術交流協定大学の一つである、北京の首都師範大学から、王万良副校長、方平教育科学院院務委員会主任、李丹明国際文化学院留学生事務室責任者の三氏が大谷大学を訪問されました。
 首都師範大学と本学の友好関係に鑑み、今回挨拶のため本学を表敬訪問されたものです。響流館の研究施設などを見学の後、学長室にて懇談されました。
 首都師範大学へは夏季休暇中に語学研修生が短期留学しているほか、本学でも現在留学生を受け入れているなど親密な関係にありますが、王副校長と木村学長は両校の交流を更に一層深めてゆきたいと意見を交換しました。
学長室での記念撮影
学長室での記念撮影
前列左から李責任者、木村学長、王副校長、方平主任


 高大連携スタート 5月16日
 最近の高等学校における教育は総合科目の開設など多様化し、また大学教育への接続教育が課題となるなど、高等学校と大学における教育の連携が重要であると指摘されています。
 大谷大学では、本年度は高大連携教育の試行的取組みとして、従来から深い協力関係にある府立山城高等学校・京都両洋高等学校・大谷高等学校と連携して、考える力・自己の考えを表現する力を養う小論文セミナーを各高等学校において開講することとしました。
 16日(水)三校の校長先生に大学においでいただき、協定書の調印式を行いました。今回の小論文セミナーの開講を契機として、より人間性豊かな生徒の教育に協力して取組むと同時に、今後は可能な連携の取組みについても大学と高等学校が協力して検討してゆくことを話しあい、大谷大学の高大連携事業は正式にスタートしました。
 また大谷大学では、これを機会に今年度より≪高大連携推進室≫を設置し、実現可能な高大連携の取組みに取り組んでゆくこととしています。
協定書を手に談笑する谷野山城高等学校長・木村学長・角田京都両洋高等学校長・真城大谷高等学校長
協定書を手に談笑する谷野山城高等学校長・木村学長・
角田京都両洋高等学校長・真城大谷高等学校長


 木村学長 学術交流のため中国訪問 5月6日
 木村宣彰学長は、学術交流のため、このほど中国各地を訪問されました。
 最初は、本学大学院を2001年に修了された王麗萍博士が日本文化・経済研究所の所長を務めておられる浙江財経学院(浙江省杭州市)を訪問し、教員・学生の交流などを骨子とした学術交流協定を締結しました。浙江財経学院は13学部学生17,000名を擁する総合大学ですが、当面は主として外国語学院との交流から順次開始されることになります。
学術交流協定書に調印する王俊豪学長と木村学長 木村学長と王麗萍博士
学術交流協定書に調印する
王俊豪学長と木村学長
木村学長と王麗萍博士
 次いで、浙江省の舟山市にある、普陀山佛学院を訪問されました。ここでは2000年度に本学外国人留学研究生として仏教研究に従事された門粛法師が佛学院副院長を務めておられます。木村学長は佛学院の教師を対象に特別講義もされ、仏教研究の学術的交流に貢献されました。
門粛法師と木村学長 木村学長の特別講義
門粛法師と木村学長 木村学長の特別講義
普陀山全山方丈、中国仏教協会副会長戒忍法師と会談する木村学長
普陀山全山方丈、中国仏教協会副会長戒忍法師と会談する木村学長
 最後には福建省廈門市の廈門大学人文学院ならびに南普陀寺・南佛学院を訪問しました。廈門大学にも本学大学院を2004年3月修了された林観潮博士がおられ、中国同窓会の支部長も務めていただいています。木村学長は林観潮博士らと交流されたほか、廈門大学学生・南佛学院生に仏教の講義をされるなど、幅広い交流の活動を展開されました。また木村学長は、今回の訪問を契機として、将来大谷大学との学術交流が行えるようにしたいとの抱負を語られました。
呉世農廈門大学副学長と会談 会談の写真
呉世農廈門大学副学長と会談 石窓人文学院哲学系主任教授と会談
木村学長の写真
廈門大学学生・南佛学院生へ特別講義する木村学長
会談の写真 南普陀山にて
南佛学院女子部訪問 法源法師と会談 南普陀山・南佛学院にて
左から一人おいて南佛学院教務長傳明法師、
木村学長、林観潮人文学院哲学系博士


 ご命日勤行 4月24日
 毎月28日は宗祖親鸞聖人の御命日であり、師恩に謝す勤行と記念講演が行われます。今月は授業開講日の関係で、24日に行われました。講堂に参集した教職員・学生一同で勤行の後、二人の学生が感話を行いました。学生はそれぞれの体験を踏まえ、主体的な受け止めの重要性についてや、人間関係の中で人からの評価を気にすることの無益さなど、感じたことを素直に述べてくれました。
感話をする学生の写真1 感話をする学生の写真2
感話をする学生
 ついで東洋史を専門とされる礪波護教授が、「北朝唐の宗教文化」と題して記念講演を行いました。玄奘三蔵の伝記などの文章を取り上げ幾つかのエピソードを紹介しながら、最後には漢字をもって俳句を作る≪漢俳≫を紹介し、先生が最近入手された貴重な書幅をご披露してくださいました。唐招提寺の鑑真和上像が中国に里帰りされた際、団長として随伴された東大寺の清水公照師が詠んだ句を中国仏教協会会長の趙樸初師が漢俳に写し書されたもので、礪波教授の博識なお話しの感銘とともに、参会者一同眼福を得させていただいた講演でした。
清水公照・趙樸初師の書 講演される礪波護教授

清水公照・
趙樸初師の書

講演される礪波護教授



 若葉祭 4月7日
 入学式を終え、オリエンテーション期間の最終日となった7日(土)、新入生歓迎若葉祭が盛大に催されました。新入生にクラブ活動の内容を理解してもらおうと、毎年この時期に開催されているものです。本年は時折り小雨がパラつく生憎の天気でしたが、キャンパス中心の特設舞台や、テント、教室などで活発なクラブ紹介が展開されました。
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特設舞台では音楽系サークルの演奏、クラブ紹介、
ゲームなどが行われました。
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教室では作品展示や活動説明会などを開催。
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若葉祭の写真8
キャンパスは、新入生に呼びかけアピールするクラブで一日大賑わい。


 入学式行われる 4月3日
 桜花のもと、本年度の入学式が4月3日に行われました。本年は文学部830名、短期大学部198名、文学部編入学59名、大学院修士・博士に59名、合計1,146名の新入生を迎えました。
 入学式は講堂の仏前において厳粛に執り行われました。合唱団の賛歌にはじまり、入学生代表が「大学生として恥じないよう勉学に励みます」と宣誓し、学長が「自己を見つめる大谷大学の建学の理念を思いつつ、それぞれの夢を実現できるよう大学生活を送ってください。」と励ましの言葉を贈りました。
入学式の写真1 入学式の写真2
入学式の写真3 入学式の写真4
入学式の写真5
 入学式を終えた学内では、先輩たちがクラブの勧誘をいたるところで展開し、キャンパスは一日中華やかさと活気につつまれました。


 2氏に名誉教授の称号授与 4月2日
 本学に永年勤続され、学術の成果をあげ本学に貢献された方に名誉教授の称号が贈られます。このほど昨年度末をもって退職された、鈴木幹雄・若槻俊秀の両氏に名誉教授の称号が贈られました。4月2日、学長室において称号記が手渡され、学長より多年の貢献に対し謝辞が述べられるとともに今後のますますのご活躍と健康を祈念する言葉が贈られました。
鈴木幹雄名誉教授 若槻俊秀名誉教授
鈴木幹雄名誉教授 若槻俊秀名誉教授


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