2013/12/09
真宗学科第2学年「比叡山登山・フィールドワーク」を実施
10月27日(土)、真宗学科の第2学年と担当教員が比叡山に登り、法然・親鸞の足跡を辿るフィールドワークを実施しました。このフィールドワークは、真宗学科第2学年の演習Ⅱの授業の一環として昨年度より行われているものですが、今年度は、台風の影響により登山道の足場が悪くなっている恐れがあるため、雲母(きらら)坂から東塔まで徒歩で登る予定を変更して、山の中腹部までケーブルカーで移動し、その後、徒歩にて延暦寺を目指ました。
根本中堂のある東塔を目指す一行は、途中、西塔に立ち寄り、常行堂や比叡山最古の建造物である釈迦堂を参拝しました。この日は常行堂内にて修行が行われており、それまで談笑していた一行も常行堂の近くになると声を潜め、修行僧の読経にしばし耳を傾けていました。『恵信尼消息』に、親鸞が比叡山で「堂僧」をしていたという記述がありますが、その当時から実践されている常行三昧の伝統を感じることができました。
また、今回のフィールドワークは、例年に比べて比較的時間に余裕があったため、有志の学生と教員が、西塔から足を伸ばして黒谷の青龍寺を訪れることができました。急な坂道を下った山中にある青龍寺は、法然が18歳の時から下山するまで学んでいた寺と伝えられています。特に、同寺の経蔵(報恩蔵)は、法然が一切経を五回も読み返し、遂に善導『観経疏』の一節「一心専念弥陀名号・・・順彼仏願故」に出遇い回心した場所とされています。一行は、本堂にて嘆仏偈を唱和した後、同寺の僧侶の案内で報恩蔵の中を拝見し、若き法然のひたむきな修学の姿を想いました。