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2012年度新着一覧

2012/10/25【学術研究】

2012年度 大谷大学真宗学会大会を開催

10月25日(木)、大谷大学尋源講堂を会場に真宗学会大会が開催されました。今年度は、学内の延塚知道教授による「『教行信証』の核心」、そして学外からお招きした山下秀智先生(静岡大学名誉教授・宗教学)による「逆説弁証法の射程-キェルケゴールと親鸞をめぐって」という二つの講演が行われ、満堂の聴衆で熱気に溢れた学会大会になりました。

  • 延塚知道氏(本学教授)
  • 山下秀智氏(静岡大学名誉教授)

延塚知道氏(本学教授)
山下秀智氏(静岡大学名誉教授)

延塚先生は、法然の『選択集』とそれに対する明恵の批判の書『摧邪輪』、特にその菩提心をめぐる論難を受けて、親鸞はそこからどのような課題を継承し、それにどのように答えたのかという観点から『教行信証』を読み込まれ、親鸞の己証の問答としての「三一問答」と「三経一異の問答」、それに「正信偈」を加えた三つが『教行信証』の核心にあたるという受けとめをお話くださいました。

山下秀智先生は、長年にわたりキェルケゴールと親鸞について宗教哲学的見地から比較研究を続けてこられましたが、今回の講演では「逆説的弁証法的」(paradox dialektisk)とキェルケゴールが表現する信仰者の実存、特に廻心とその後の宗教生活について、『教行信証』や『歎異抄』における親鸞の言葉と対応させながらお話くださいました。神の愛と如来の慈悲の働きを受けた信徒の実存に関する「逆説弁証法」として、『歎異抄』第4章における「聖道の慈悲」と「浄土の慈悲」の「かはりめ」に注目され、還相廻向についても現実社会を生きる念仏者において始まるという積極的な解釈を示されました。

お二人の講演の詳細については、来年度の『親鸞教学』(102号)に講演録が掲載される予定です。

【大谷大学真宗学会】

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