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2012年度新着一覧

2012/10/06【学術研究】

2012年度大谷大学国文学会を開催

同朋大学特別任用教授 沼波政保氏

10月6日(土)午後1時30分より尋源講堂において、2012年度大谷大学国文学会が開催されました。

先師法要厳修(導師:石橋義秀師)に続いて、今回は、同朋大学特別任用教授の沼波政保氏をお招きし、「『方丈記』やぶにらみ」という講題でご講演いただきました。

同朋大学特別任用教授 沼波政保氏

沼波先生は、『方丈記』の中でも特に末尾の「不請阿弥陀仏、両三遍申てやみぬ」の箇所を中心に取り上げられました。

多くの先行研究を押さえられた上で、鴨長明が執筆当初に持っていた余裕が、自分の天命を感じながらも日野の草庵に固執する自己を発見することで仏の教えに背いてしまっていると沼波先生は解釈されます。そうした〈人間〉鴨長明の素直な苦悩が「不請」という「念仏を唱えざるを得ない鴨長明の心情」であり、それは結局「仏の教えにひれ伏し、叱責されることで〈人間〉としての苦悩を越えることが出来る」という思想に長明は行き着きます。

「こうした苦悩が描かれたことによってはじめて『方丈記』は後世に残る文学となった」という沼波先生のお言葉によって、聴衆は『方丈記』の新しい読み方に触れ、皆最後まで熱心に耳を傾けていました。

【大谷大学国文学会】

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