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2011年度新着一覧

2011/12/05【学術研究】

2011年度 大谷大学真宗学会大会 開催

10月26日(水)、大谷大学講堂を会場に真宗学会大会が開催されました。今年度は、学内の井上尚実准教授による「普遍宗教としての浄土真宗—無償の贈与を平等に分かち合う思想」、そして学外からお招きした柄谷行人氏(評論家・思想家)による「普遍宗教と哲学」という二つの講演が行われました。

  • 井上尚実准教授
  • 柄谷行人氏

井上尚実准教授
柄谷行人氏

井上准教授は、浄土真宗がもつ普遍性について、昨年出版された『世界史の構造』の中で柄谷氏が提唱している「交換様式からみた宗教の分類(教判)」を適用して論じられました。その際、普遍宗教を特徴づける交換様式D(互酬の高次元での回復)が、阿弥陀仏から一切衆生への純粋贈与である本願力回向の中に成就することを、『無量寿経』の第二十二願や『教行信証』証巻の還相回向釈などに注目して示されました。

柄谷氏は、世界史的な見地から、「脱呪術化」した普遍宗教が預言者による共同体や国家の宗教に対する批判、職業的祭司や神官の否定として現れたことを明確に論じられた後、その起源において哲学と普遍宗教は区別できないことを、イオニアの「自然哲学」を例にお話されました。イオニア植民市の自由で平等なイソノミア(無支配)は交換様式Dの出現であり、それがその後抑圧されてしまったのを回復しようとしたのがソクラテスであるという斬新な解釈を提示されました。

お二人の講演の詳細については、来年度の『親鸞教学』(100号)に講演録が掲載される予定です。

【真宗学会】

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