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2011年度新着一覧

2011/07/19【学術研究】

2011年度 大谷大学文藝学会公開講演会を開催

今年度の文藝学会公開講演会が響流館メディアホールで開催されました。
初めに、本学の佐藤義寛教授に、「『列仙全伝』の図像を読む」という議題でお話しいただきました。佐藤氏は、後世の仮託とされる『列仙全伝』が、学術的には低い評価を受け続け、全く研究対象とされてこなかった一方で、本書に付された仙人の図像が、中国に於ける歴代各種の仙人伝から、現在の研究書や一般書に至るまで、あらゆる文献に頻繁に利用されてきたという事実を指摘された上で、書誌学的考察が為されないまま、安易に図像だけが利用され続けるという現状を疑問視し、これまで皆無であった『列仙全伝』の書誌学および図像学的考察に関する長年の研究成果を、実際に図像を紹介しながら解説してくださいました。

  • 佐藤義寛教授

佐藤義寛教授                                                真銅正宏同志社大学教授

次に、同志社大学の真銅正宏教授に「小説の中の偶然—文学性・虚構性・偶然性—」という講題でお話しいただきました。真銅氏は、夏目漱石『虞美人草』・国木田独歩『運命論者』・森鷗外『雁』を題材に、リアリズム小説の価値観においては敬遠されがちであった「偶然性」こそが、小説に魅力を与え、読者が日常を振り返り人間性を取り戻すきっかけを与えるものであるということ、そして、文学性の復権のためには、小説における「虚構」「偶然」を再評価すべきである、ということを分かりやすくお話しくださいました。
【文藝学会】

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