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そして、教壇へ。~彼らと教職支援センターの日々~

先生になるにはどうすればいいですか?2017

(4) 奥田 美都さん

4年間、小学校でボランティア。経験を活かし、子どもの世界観を大切にできる先生に。(奥田 美都)[2017年3月 文学部教育・心理学科卒/2017年度 京都市教育委員会採用(小学校)]

京都市の教員採用試験、2次試験の模擬授業で「どん底の気分を味わった」と奥田は苦笑しながら振り返る。
「ずっと、国語と算数の対策を重点的にしていたんですけど、当日出題されたのは社会。6年生の歴史で、もともと苦手だったし『最悪やな』と。もちろん、それでも頑張りましたが、いつも練習していた導入の部分が上手くできなくて、自分がやりたいと思っていたところまでもたどり着けなくて」。終了後は、「やってしまった」「もう無理だ」とひどく落ち込んだ。
しかし結果は合格。勝因を問うと、「自分でも、受かってびっくりしたほどなので…」と首をひねる。しかししばらくして、「子どもはめっちゃ好きなんですよ。自分でもそこは教師に向いてると思うし、子どもと関わりたいという気もちは強いです」と、きっぱりと答えた。奥田の意気込みが試験官に伝わった結果だろうか。

おおたにキッズキャンパス「わくわくどきどき理科実験」

支援が必要な子どもとの距離感と、支援が不要な子どもへの接し方。

1年次の冬から今も、奥田は母校の竹田小学校にボランティアとして通っている。「学習が少し遅れ気味な子ども、支援が必要な子どものそばについて教えたり、理科の実験などで薬品を使ったりする場合は班を見回ってサポートしています」
まだボランティアを始めたばかりの1年次の頃、初めてクラスに入ってきた奥田の話を、子どもたちはあまり聞いてくれなかった。だが何度も通ううち、廊下ですれ違うと「あ!先生、今日どこのクラス行くん?」と子どものほうから寄って来てくれるようになったのだ。奥田は顔をほころばせる。やがて、授業時間内での子どもたちとのコミュニケーションも変化していったという。「子どもとはきちんと話をしないといけない。相手の話をちゃんと聞いて、少しずつでもいいから丁寧に関係性を築いていかねばならない。そのことを、4年間で実感しました」
また、ボランティアの経験の中で、奥田が直面したのは何十人もの子どもたちに先生が1人で対応する、その難しさだ。
支援が必要な子どもに対して、最初は「付きっきりで支えてあげて」と言われていたのが、次に行ったときには「支援はするけれど、先生がその子にばかり付いていると周りの子どもたちに思われないようにしてほしい」と要求される。当初の奥田のやり方では、子どもたちに対する配慮が足りなかったということだ。「どうしたら良いんだろう。どこまでしたらいいのか」。奥田は戸惑った。さらに授業についても、習熟度の差や子どもごとの特性など、さまざまなことを考え続ける必要があると気付かされた。実はまだこれらの答えは出ていない。しかし、「私は子どもが大好き。でも先生は子どもが好きだということだけでは務まらない」、それだけは身に染みて理解している。

教育実習の様子

和やかな雰囲気に、前向きなオーラを備えて。

奥田が教師を目指したのは、小学2年生のときの担任の先生への憧れからだった。話しやすく親しみやすい先生のおかげで、「学校、楽しいな」と思った幼い日。自分もそんな先生になろうと決心した。以来、思い悩んだ時期もあったものの、目標に向けて努力を続けてきた。大谷大学の教育・心理学科を選んだのは、教育とともに心理学も学べるからだ。「子どもの考えていることをちゃんと理解して、その世界観を大事にできる先生になりたいと思ったんです」
自身では意識していないのだろうが、奥田は「子どもの心に寄り添いたい」と口癖のように繰り返す。元来、和やかな雰囲気が持ち味の奥田。以前は少し自信が無いように見えることもあった。だが、採用試験の準備が本格化する頃から表情が変わっていく。そしてこれから教師として歩いていく彼女の立ち姿には、ますます前向きなオーラが備わった。「これなら担任をしても保護者の安心感を得られるはず」と、周囲からの期待も高い。

教育実習でもらったメッセージ

子どもたちからのメッセージが、採用試験に向けての励ましとなった。

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