2015/06/09~2015/08/02【博物館】
2015年度夏季企画展 かたどられた霊獣 - 拓本、タンカ、古印 -
【2015/6/9~2015/8/2】
2015年度夏季企画展
かたどられた霊獣 - 拓本、タンカ、古印 - 開催にあたって/大谷大学博物館
東アジアの造形作品には、しばしば動物の姿がかたどられています。そこには、私たちが知っている鳥獣のみならず、龍や鳳凰などの想像上の動物も大きな存在感を示しています。彼らはいったい何ものなのでしょうか。
これらは、たんに動物を造形化してみせたという以上の意味があります。龍は天子の象徴であり、鳳凰は聖徳の天子の世に現れる瑞祥でした。東西南北の四方には、方位をつかさどる神として、白虎・青龍・朱雀・玄武の四神が、さらに十二支には、鼠、牛、虎、兎などの鳥獣が配されました。また、鶴をはじめとする鳥たちは、神仙世界とこの世とを行き交う存在と考えられていたのです。鹿や、狐、蛇など、今の感覚では、“なんで?”と、意味のよくわからなくなってしまったものもいますが、実はいずれもが聖なる世界に関わっています。
本展では、館蔵品の中から多様な霊獣の一端を紹介します。神秘的で不可思議な「霊獣の世界」を感じ取っていただければ幸いです。