2012/12/07【学術研究】
シュミットハウゼン教授をお招きして国際仏教研究公開講演会を開催
11月23日(金)大谷大学響流館メディア・ホールにハンブルグ大学名誉教授ランベルト・シュミットハウゼン先生をお迎えし、「アーラヤ識の起源に関するいくつかの見解(Some Remarks on the Origin of Ālayavijñāna)」という講題のもと、真宗総合研究所国際仏教研究班の第四回公開講演会が開催されました。国際的に著名な唯識思想研究の大家による講演とあって、100名近い来聴者が熱心に耳を傾けました。
今回の講演では、アーラヤ識の起源に関するシュミットハウゼン教授の仮説(Ālayavijñāna: On the Origin and Early Development of a Central Concept of Yogācāra Philosophy, 1987)へのハルトムート・ブッシャー博士の批判(Hartmut Buescher, The Inception of Yogācāra-Vijñānavāda, 2008)に対する反論を中心に、初期唯識思想文献の綿密な読解を提示されました。瑜伽行・唯識思想研究は、欧米の仏教学において盛んな分野であり、その最先端に触れることのできる貴重な機会でした。関西在住の仏教研究者が大勢聴講に訪れ、英語で活発な質疑応答が交わされました。