2009/06/25
西洋哲学倫理学会 春季公開講演会
西洋哲学倫理学会主催による、春季公開公演会が響流館メディアホールにて開催されました。今回は関西大学文学部の品川哲彦教授をお招きし、「アウシュビッツのあとに神を考えうるか—哲学者ハンス・ヨナスの思索—」という講題でお話しをしていただきました。
品川先生は、ユダヤ人哲学者であったハンス・ヨナスの研究テーマの推移を初期の「グノーシス思想の研究」から、「生命/有機体の哲学」「責任という原理」を経て、アウシュヴィッツでのホロコースト後の「神学的存在論的考察」に至る4期に分けて各時期のつながりを説明したうえで、〈ユダヤ人であることとの緊張関係にあったヨナスの哲学者としての特性〉、〈現代においても意味をもちうるヨナスのアクチュアリティ〉を明らかにされました。
講演は、活発な質疑応答を交えて盛況となりました。