2013/11/19
2013年度10月 御命日勤行・講話 厳修
10月22日(木)10時40分より、10月の「親鸞聖人御命日勤行」を本学講堂において厳修しました。勤行は、混声合唱団の「仏教讃歌」で始まり、『正信偈』を学長の導師のもと全員で唱和しました。
次に学生の感話があり、「幼児教育保育科の実習で子どもたちと関わっていた時に、大人と子どもの命の見方の違いについて気づかされました。 草花を踏んで悲しんだり、虫に話しかける子どもたちを見て、大人より子どもたちの方が命というものを平等に見ているように思います。親鸞聖人が私たちに言おうとしていることと、子どもたちが教えてくれることは似ていると感じました。 」と話してくれました。
また、もう1人の学生は、「現代日本の平和や社会問題への関心から、戦争反対を訴えかけた仏教者高木顕明をテーマに卒業論文に取り組んでいます。彼の学びから、真宗の教えに立つ仏教者として、社会問題に目を向けていかなければならないと強く感じました。」と話してくれました。
引き続き、本学のロバート F.ローズ教授により、『この一枚の紙のなかに雲が浮んでいる –ティク・ナットハンの仏教思想について-』と題する講話がなされました。
講話では、「ティク・ナットハンが初めて提唱した、Engaged Buddhismは、社会に見られる苦しみの現象を苦と捉え、それを克服していく道を模索するというような仏教である。」というお話をいただきました。また、仏教者ティク・ナットハンの「雲がなければ雨は降らず、雨が降らなければ木は育たず、そして木が無ければ紙はできない。雲がなければ紙は存在しない。地球すべてのものはお互いに関係しあって生きているということが、この1枚の紙の中に説かれている」という有名な言葉を紹介していただきました。