研究内容

古代ギリシャ哲学、特にソクラテスとプラトンの哲学に関心をもち、その倫理思想や対話的探究の方法論を中心に考察しています。また、アリストテレスをはじめとして古代幸福論の研究にも取り組んでいます。近年は西洋哲学の初期受容についても研究しており、明治前期に東京大学で哲学を教えた外国人教師から清沢満之ら当時の学生たちがどのように西洋哲学を受容したのかを、実証的に明らかにしようとしています。

ゼミ紹介

哲学のいのちは「対話」です。人と議論する(他者との対話)、本を読む(遠くの他者との対話)、考える(自己との対話)——どれも大切です。その練習をゼミでします。幸福や友愛について、あるいは、正義とは何か、死は悪かなど、人生やこの世界をめぐる哲学の諸問題について、みなさんと一緒に、本を読み、考え、議論します。対話の経験を通して、それまで気づかなかった人間や世界についての見方・考え方を知ることができるでしょう。いざ、哲学・西洋思想の旅へ!

主な担当授業科目

哲学科演習/哲学科特殊演習/古典ギリシャ語入門

所属学会

西洋古典学会/古代哲学会/関西哲学会など

経歴・活動歴

2003年京都大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。2008年大谷大学任期制助教、その後非常勤講師、学習支援主任アドバイザーを経て、2019年大谷大学専任講師。

主要著書・論文

共訳

  • 『ケンブリッジ・コンパニオン——古代ギリシア・ローマの哲学』(京都大学学術出版会、2009年)
  • プラトン『エウテュプロン/ソクラテスの弁明/クリトン』(京都大学学術出版会、2017年、朴一功と共訳)

論文

  • 「〈気概〉の概念再考——プラトンの『国家』439e-441c——」(2010年)
  • 「明治前期の東京大学外国人哲学教師の資料調査——日本における西洋哲学の初期受容に関する調査・分析のために——」(2012年)
  • 「ソクラテスの哲学的探求における定義の優先性」(2016年)