研究内容

私たちの社会に広がる貧困・格差問題の解決と、人間らしい暮らしの実現を目指すソーシャルワーク論を研究しています。社会学などで取り組まれてきた生活史研究に学びながら、ソーシャルワークにおける生活史の活用を「生活史アプローチ」と位置づけ、理論的整理と具体的な実践方法の構築を目指しています。また、深刻化する貧困問題の実態解明や、問題解決のためのソーシャルアクションの可能性について調査研究を進めています。

ゼミ紹介

私たちの社会では貧困問題が深刻化しています。仕事や住む家がない、頼れる家族や友人がない、といった状況は決して他人事ではありません。このような「生活の困りごと」はなぜ発生し、どうすれば解決できるのか。人間らしい暮らしを守る社会福祉やソーシャルワークについて文献や論文を読み、実践現場での見学・ヒアリング等を通して自分の考えをまとめ、学生同士で議論し、問題意識を明確にしていくことを目標にします。

主な担当授業科目

相談援助の基盤と専門職 / 社会福祉援助技術現場実習/ コミュニティデザイン演習

所属学会

日本社会福祉学会/日本社会政策学会/貧困研究会

経歴・活動歴

佛教大学大学院社会福祉学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(社会福祉学・佛教大学)。医療法人社団敬誠会合志病院(医療ソーシャルワーカー)、佛教大学福祉教育開発センター(契約専門職員)、(財)ソーシャルサービス協会ワークセンター(非常勤訪問相談員)を経て、現在に至る。社会福祉士。

主要著書・論文

分担執筆

  • 『現代の貧困と公的扶助ー低所得者に対する支援と生活保護制度』(高菅出版、2016年)
  • 『共に生きるための障害福祉学入門(大学生の学びをつくる)』(大月書店 2018年)
  • 『新版 人と社会に向き合う医療ソーシャルワーク』(日本機関紙出版センター 2020年)
  • 『現代のラディカル・ソーシャルワーク : 岐路に立つソーシャルワーク』(クリエイツかもがわ 2023年)

論文

  • 「シェルターとは何か:ホームレス状態に陥った人への支援を中心に」
  • 「「新・生存権裁判」における原告団・支援団体の形成過程ーソーシャルアクションとしての「裁判」」
  • 「裁判アクションを通した原告のエンパワーメントーパウロ・フレイレの視点からー」
  • 「生活保護基準と低所得者のくらし」