サッカーや小説をきっかけに、文学や歴史にも広く関心を持ってきた八田さんは、大学で受ける授業を通して、今まで「知らなかった」ことがとても面白く感じられ、どんどん知識を吸収しています。のめりこむほど面白い授業がある一方、人見知りのため、なかなか先生に話しに行けないという一面も。幅広い関心と持ち前の向学心をさらに燃やして、目の前に広がる世界の探究に出かけます。

08 興味があることには積極的になれる

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浅若:韓国語は、かなり読めるの?作品を読んだりもする?
 
八田:日本の植民地時代に同志社大学に留学してたユン・ドンジュっていう詩人がいて、朝鮮語を書いたってことで捕まって、結局刑務所で亡くなってしまうんですけど、その方の詩を読んだりします。今は訳されて日本語と朝鮮語の両方が読めるので。その方が捕まる前に最後に旅行をしたところが宇治だったんですよ。私は高校が宇治にあったので、親近感がわいて。
浅若:訳したのは別の人?
 
八田:そうです。ちょっと名前は忘れちゃったんですけど、ユン・ドンジュの詩から、植民地時代の日本を読み取るみたいな講演をされてるのをYouTubeで見て、個人的に知りました。
 
浅若:結構いろんな話が出てきますね。
 
八田:そうですね。興味があることは広く知りたいなと思っています。でも全部中途半端なんですよ。広く浅くみたいなところはありますね……。
 
浅若:なかなか積極的じゃないですか。
 
八田:でも初めて会う人とは緊張するんで、目を見れないんですよね。ずっと下を向いてしゃべってます。慣れればいいんですけど、最初は怖いんですよね。だから授業も遠くから聞いてます。一番後ろとか。そして慣れてきたらだんだん前に行きます。大学になったらあんまり黒板に書かない先生もいらっしゃるから、後ろでも話は聞けるし。
 
浅若:小中高校の授業は板書もきちんとするけど、大学の授業はそうではないのでね。自分で頭を使って書かないとね。
八田:先生の専門はどんなことですか?
 
浅若:19世紀のイギリスにジェイン・オースティンっていう人がいまして、大学の授業で彼女のことをやったので、卒論でそれをやってみようかなって感じで、そのままやってきました。
 
八田:その時からずっとですか?
 
浅若:そうです。
 
八田:それで教える側になってるっていうのはすごいですね。

PROFILEプロフィール

  • 浅若 裕彦

    文学部国際文化学科 教授



    1995年京都大学文学研究科博士後期課程単位取得退学。文学修士。1996年大谷大学専任講師。2002年大谷大学助教授。2007年大谷大学准教授。
    英語小説に用いられる様々な技法、中でも自由間接話法とその表現効果に関心を持っている。自由間接話法の発達の歴史の中でよく言及されるのが、イギリスの作家ジェーン・オースティンだ。この技法自体はオースティンよりずっと古い時代から存在していたが、彼女はしばしばパイオニア的存在として扱われる。彼女がこの技法の発達の過程で果たした役割について、さらに考えていきたい。



  • サッカーをきっかけに中学生の頃から韓国語に興味を持ち、高校生の頃には小説をきっかけに文学や歴史にも関心を持ってきた。高校の時に先輩に勧められた授業で大谷大学を知り、受験。大学で受ける授業を通して、今まで「知らなかった」ことがとても面白く感じられ、どんどん知識を吸収している。
    のめりこむほど面白い授業がある一方、人見知りのため、なかなか先生に話しに行けないという一面も。幅広い関心と持ち前の向学心をさらに燃やして、目の前に広がる世界の探究に出かける。