大学生活も半分が終わろうとする中で自分を見つめなおしたとき、より自分に向いていると思えた小学校の教員になるべく、板尾さんは受験をし直しました。晴れて二度目の大学1年生になった今、チャンスは自ら掴みに行かないと、自身の成長にはつながらないと認識している板尾さんは、叶えたい自分の姿も明確に描いています。コロナ禍を経て、デジタルネイティブの子どもたちを教えるという前例のない領域において、新たな教育を切り拓くチャレンジが始まります。

03 「うちのクラスは、すごくいい」

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井上:今年度はオンライン授業から始まったけど、落ち着いてきた?
 
板尾:はい。前期はクラスメイトも誰だかわからない中で課題が結構いっぱい出たので、不安もあってわりと苦労しました。先生に質問をしても文章で返ってくるし。やっぱり、ドキュメントが送られてくるよりは、先生の声が聞こえて、顔が見える方がいいですね。安心します。生活リズムも安定しますし。
井上:6月から段階的に登校が始まったよね。最初の対面授業はどうだった?
 
板尾:緊張しました。クラスメイトはこういう人たちだったんだ、って。嬉しさもあったんですけど、緊張感もあって。でも、授業はやっぱり全然違いますよね。教師になると、授業中にグループで活動することも多いから、その大切さというのを、対面授業では一番獲得できるかなって思いました。グループワークを通じてみんなで意見を出し合って、協力して。
 
井上:みんな小学校の先生になりたいっていう目的が一つだからね。クラスの雰囲気はどう?
 
板尾:うちのクラス、すごくいいです。みんなが考えなり信念を持っています。普段しゃべっていても、考え方の違いに驚かされたり、共感したり、そういう気づきがあるクラスだなと思います。例えば子どもたちへの接し方でも、ちょっと近めに接する人もいれば、距離を取ってみる人もいるし、同じことを教えるにしても、全然プロセスが違う。そういうところに刺激を受けます。
 
井上:そういうのを日常的に話す機会があるってことなんだね。
 
板尾:初等教育コースは43人と、すごく少ないですよね。小学校の先生になるための勉強をするわけですけど、少人数でやると、回ってくる順番が早いんですよね。どうやって教えるのかっていうのを実演する機会が多いので、自分がレベルアップするチャンスが多いっていうのがすごく良いと思います。
 
井上:きついと言えばきついけどね(笑)。

PROFILEプロフィール

  • 井上 和久

    教育学部教育学科 准教授



    1961年兵庫県生まれ。大谷大学文学部卒業。兵庫教育大大学院学校教育研究科修士課程終了。兵庫教育大学大学院連合学校教育学研究科博士課程修了。博士(学校教育学)。兵庫県立高等学校、兵庫県教育委員会、兵庫県立特別支援学校、大和大学教育学部准教授を経て、2018年に大谷大学文学部着任。
    障害のある子どもと障害のない子どもが共に学ぶインクルーシブ教育システム構築のための、早期からの支援方法と支援継続のための地域や学校等でのシステムの研究を行っている。具体的には、保育所・幼稚園・小中学校の先生を対象にした「幼児期から学齢期までの支援継続のためのガイドブック」「中学校から高等学校への支援継続のためのガイドライン」の作成、「特別支援学校のセンター的機能と関係機関が連携した早期からの支援システム」の提案などを行っている。



  • 以前は別の大学で学んでいたが、大学生活も半分が終わろうとする中で自分を見つめなおしたとき、小学校の教員が、より自分に向いていると思えて、再受験した。
    チャンスは自ら掴みに行かないと、自身の成長にはつながらないと認識している。叶えたい自分の姿も明確に描いており、コロナ禍を経て、デジタルネイティブの子どもたちを教えるという前例のない領域において、新たな教育を切り拓くチャレンジが始まる。