高校とは異なる勉強の仕方にも慣れ、友達とも楽しく過ごし、バイトもして充実した学生生活を送っている濱田さんですが、自分のことを「何にも関心がない人」だと言います。何かに夢中になりたいけど、本気で頑張れることが見つからない。見つからなくてもそこそこ楽しい生活は送れているし、今後も安定した生活をしていきたいから、将来は公務員志望。そんな矛盾と若干の懸念に、残りの学生生活でどう折り合いをつけていくのか。濱田さんの「これから」に注目です。

05 勉強は、居心地のいい図書館で

OTANI'S VIEW

更新日:
野村:通学は大変?

濱田:去年、奈良から京都に引っ越してきたんですけど、大体1時間くらいかかります。毎日1限からあるので、7時過ぎに家を出てますね。高校の時とそんなに変わらないです。

野村:2年生になったらちょっと楽になったりするよ。4年生になれば卒論以外ほとんど学校に来なくなる学生もいるし。もちろん、それまでにしっかり単位を取ってればだけどね。課題なんかは大学の中でやる?

濱田:はい。じゃないと期限までに間に合わないので。図書館に行ってやったりします。すごく広いし静かではかどります。

野村:けっこう図書館って居心地がいいんですよね。「ここはいつも俺の席」っていう人もいるでしょ?大学にはいろんな人がいて、1人がいい人もいるし、大勢でワーッとやるのが好きな人もいるし。自分の居場所が作れると良いよね。カフェに居場所を作る人もいるし。
濱田:学外なんですけど、最近レトロな感じの喫茶店が気に入ってて、よく行ったりします。

野村:北大路のまわりって、路地に入るとわりに面白い店とかあるよね。その喫茶店の何が好き?

濱田:昭和的な感じかな。めっちゃ落ち着ける感じとか。

野村:それは何か社会学の研究対象にもできそうやな。「昭和な感じ」っていうのもそうだけど、郷愁とか懐かしさっていう感性は社会的にどう作られたのか、なぜ好まれるようになったのか、ノスタルジアの社会学っていうのもあるよ。

濱田:つなげていけたらいいですね(笑)。最近は友達と一緒に行くので京都のお店ばっかりなんですけど、昨日ちょうど奈良町にあるすごい雰囲気のいい定食屋さんに行ってきたところなんです。今は奈良もすごく進化してて、いろんなお店ができてたりして、いいところになって来たなって思います(笑)。

野村:観光客も結構来るようになってるよね。でも京都や大阪が近いから、奈良にはあんまり泊まらないんだよね。一泊すれば、違う景色が見れたりするからもったいないような気もするけど。喫茶店の写真はインスタにアップしたりする?

濱田:はい。

野村:そっか。友達もいて、バイトもやって、インスタ映えする喫茶店にも行って。なかなかリア充してますね。

PROFILEプロフィール

  • 野村 明宏

    社会学部 現代社会学科 教授



    1970年神戸市生まれ。京都大学大学院文学研究科博士後期課程研究指導認定退学。 京都大学大学院21世紀COEプログラム研究員、四国学院大学社会学部准教授を経て、2015年大谷大学文学部准教授、2017年同大学教授、現在に至る。
    国民国家やエスニシティに関する理論社会学的研究を行ってきたが、近年はそうした研究領域を含めて、ポストモダン思想や文化研究等の理論的成果を取り入れながら、現代の社会と文化について考えている。社会学という学問領域は近代という時代に要請され誕生した学問だが、激動する現代世界ではモダニティ自体の自明性が根底から揺れ動くとともに、社会学というディシプリンも岐路に立たされているように思われる。こうした問題関心を背景にしながら、現代の管理社会化やグローバル化における社会と個人の関係をあらためて検討することを大きな研究テーマにしている。



  • 大谷大学のオープンキャンパスに参加した時に先生との接しやすさを体感して、大谷大学を選んだ。高校とは異なる勉強の仕方にも慣れ、友達とも楽しく過ごし、バイトもして充実した学生生活を送っている。
    何かに夢中になりたいけど、本気で頑張れることが見つからない。見つからなくてもそこそこ楽しい生活は送れているし、今後も安定した生活をしていきたいから、将来は公務員志望。そんな矛盾と若干の懸念にどう折り合いをつけていくのかが課題。