高校とは異なる勉強の仕方にも慣れ、友達とも楽しく過ごし、バイトもして充実した学生生活を送っている濱田さんですが、自分のことを「何にも関心がない人」だと言います。何かに夢中になりたいけど、本気で頑張れることが見つからない。見つからなくてもそこそこ楽しい生活は送れているし、今後も安定した生活をしていきたいから、将来は公務員志望。そんな矛盾と若干の懸念に、残りの学生生活でどう折り合いをつけていくのか。濱田さんの「これから」に注目です。

03 先生と接しやすい距離

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野村:なんで大谷大学を選んだの?

濱田:他の大学も含めていくつかオープンキャンパスに行ったんですけど、ここはホンマに先生との距離が近くて、接しやすいなって。ここやったら他では聞けない質問も聞けるなって思って。あと、オープンキャンパスで、ちょうど野村先生が個別相談のブースにいたんです。その時は現代社会学科かコミュニティデザイン学科かで悩んでたんですけど、「今から模擬授業あるから来ると良いよ」って言ってもらって、行って話を聞いてみて決めました。

野村:さらに今回のOTANI TALKでも対談となると、なんか妙な縁を感じるな(笑)。社会学って間口が広いから、先生によって、研究テーマが合う、合わないっていうのもあるかもしれんけど、とりあえず関心が合ってよかった(笑)。大学の雰囲気は、こじんまりしてるからわかりやすいと思うんだけど、具体的にそこにいる人の顔が見えるとまた距離も縮まるもんだね。

濱田:そうですね。オープンキャンパスの時は「大学!」って感じだったんですけど、4月に「これからここでやっていくねんな」って思ったら、慣れていくような感じがしました。

野村:「お客さま」的な意識から「自分の学校」っていう感じに受けとめ方が変わったんやな。で、社会学部っていうのは前もって決めてたんだ。
濱田:はい。高校2年生までは保育士になりたいと思ってて、教育学部とかも考えてたんです。でも途中で地方公務員になりたいなって思って。役所の教育課とか保育課とかで働けたらいいなって思って、社会学部にしました。

野村:実は社会や地域のことに関心を持っている学生って、わりといるんですよ。現代社会学科とコミュニティデザイン学科で迷う人も結構いると思うんだけど、社会のことを幅広く見ていきたかったら現代社会学科、っていうところはあるんですよね。

濱田:模擬授業の時に、現代社会学科は「広く勉強するんです」って言われて、自分は絶対にそっちの方がやりたいなと思って。やっぱり広い方が、自分の将来の選択も増えるかなと思って。

野村:個別の事例っていう狭いところから学んでいけば、もうちょっと学ばないといけないって時には視野を広げて比較研究をしたり、理論的な視点から一般化したりしなければいけない場合もあるし、逆に一般的なことから問題関心を持っているなら、それを知るために事例を細かく掘り下げるっていう場合もある。方向性としては両方あって、行ったり来たりだと思うんだけどね。まぁその可能性とか幅の広さは、現代社会学科の特徴かもしれないね。授業では結構具体的な事例も出すんだけど、そういうところから物事を考えていったときに、自分の気づきが広がるかもしれないね。現代社会学科を受けて、その選択は間違ってなかった?

濱田:はい、今のところは大丈夫です(笑)。

PROFILEプロフィール

  • 野村 明宏

    社会学部 現代社会学科 教授



    1970年神戸市生まれ。京都大学大学院文学研究科博士後期課程研究指導認定退学。 京都大学大学院21世紀COEプログラム研究員、四国学院大学社会学部准教授を経て、2015年大谷大学文学部准教授、2017年同大学教授、現在に至る。
    国民国家やエスニシティに関する理論社会学的研究を行ってきたが、近年はそうした研究領域を含めて、ポストモダン思想や文化研究等の理論的成果を取り入れながら、現代の社会と文化について考えている。社会学という学問領域は近代という時代に要請され誕生した学問だが、激動する現代世界ではモダニティ自体の自明性が根底から揺れ動くとともに、社会学というディシプリンも岐路に立たされているように思われる。こうした問題関心を背景にしながら、現代の管理社会化やグローバル化における社会と個人の関係をあらためて検討することを大きな研究テーマにしている。



  • 大谷大学のオープンキャンパスに参加した時に先生との接しやすさを体感して、大谷大学を選んだ。高校とは異なる勉強の仕方にも慣れ、友達とも楽しく過ごし、バイトもして充実した学生生活を送っている。
    何かに夢中になりたいけど、本気で頑張れることが見つからない。見つからなくてもそこそこ楽しい生活は送れているし、今後も安定した生活をしていきたいから、将来は公務員志望。そんな矛盾と若干の懸念にどう折り合いをつけていくのかが課題。