文学科には、ご自身の専門領域について楽しげに話してくださる先生方がたくさんいらっしゃいます。漫画や落語をはじめ、授業を通して古来からの多様な作品に触れる中で、自分の関心がどこにあるかを見つけていく過程は、新たな発見の連続でもあります。将来は図書館司書になりたいという伏木さんは、何にでも一生懸命取り組む「キラキラした」大学生活を送りながら、少しずつ将来への道を歩んでいます。

06 漫画を読んで、活字慣れしておく

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中川:2年生になってやりたいことはありますか?
 
伏木:図書館司書の資格を取りたいです。本はずっと好きやったんですよ。それで、中学の時に職場体験で図書館に行って、やっぱり本に携わる仕事は楽しいなと思って。司書さんっていろんな本を知ってるじゃないですか。自分は昔の作品とか知らないので、文学科に入ったらいろんな作品読めるかなと思って。
 
中川:じゃあ図書館にもよく行く?
 
伏木:地元の図書館には行くんですけど、大学のはあんまり……。返すのが遅れると、貸出停止のペナルティがあるじゃないですか。それが怖いんで(笑)。
 
中川:でも将来図書館で働くことを考えてるなら、行かないとね。
 
伏木:そうですね。図書館を考えてますけど、本屋さんでも良いなって。今も早く帰れる日は、帰りに本屋に寄ったりします。
 
中川:でもこの前、本を読む時間がないって言ってたやんか。それは困ったな。文学科なのに。
 
伏木:本、読みたいんですけどね……。漫画は読んでます。早く読めるから。でも小説はゆっくりなので。春休みとか、時間がある時に読もうと思います。
 
中川:じゃあ最低限、活字は読んでるわけか。いざ卒業論文をどうするかって時に、活字に慣れてないと困るしね。来年はコースに分かれるけど、3年生からはゼミになるので、そこまで考えておくと良いと思うよ。どのゼミになってもたくさん本を読んでいくのでね。今読んでる漫画って何?
 
伏木:『ハイキュー』とか『鬼滅の刃』とか『夏目友人帳』とか。
 
中川:鬼や妖怪が出てくるやんか。
 
伏木:そうなんです。あとはボカロから派生した漫画とかを読んでます。1曲の中でストーリーが出来上がってるんですよ。それを小説にしたものとか。『暗殺教室』とか『スラムダンク』も読みました。好きな漫画は『鋼の錬金術師』です。
中川:漫画だとどんどん出て来るな(笑)。じゃあこれから読みたい本は?
 
伏木:今は推理小説とか読みたいです。親に薦められて、綾辻行人とか読んだんですけど、最後は「はあ!」ってなりますね。
 
中川:彼の奥さんが大谷出身なんですよ。小野不由美さんって言って『十二国記』を書いてる人やけど。本屋でも平積みになってるよ。
 
伏木:そうなんですか!

PROFILEプロフィール

  • 中川 眞二

    文学部 文学科 教授



    大谷大学大学院文学研究科博士後期課程退学。文学修士。大谷中高等学校常勤講師、専任講師を経て、2012年大谷大学文学部専任講師に着任。2014年同大学准教授、2020年同大学教授。
    庶民の文学享受が研究課題。江戸時代になり、庶民が文化の担い手となり、庶民文化が花開く。そのなかで、庶民を対象とした仮名草子を主な研究対象である。特に浄土真宗の僧でもあった浅井了意や禅宗の僧であった鈴木正三は数多くの著作を残している。現在は、その著作の文学性や庶民教化の姿勢、その背景にあるものについて考えている。特に、仏教や儒教の思想がどのような役割を果たしているのかといったことに関心を持っている。



  • 将来は図書館司書になりたいという夢があり、図書館司書資格が取れる文学科を探した時、母親のすすめで大谷大学に進学した。通学には時間がかかるが、もともと興味があった演劇部に入ったり、面白いと感じる授業も多く、毎日楽しい大学生活を送っている。
    漫画や落語をはじめ、授業を通して古来からの多様な作品に触れる中で、自分の関心がどこにあるかを見つけていく過程は、新たな発見の連続。何にでも一生懸命取り組みながら、少しずつ将来への道を歩んでいる。