文学科には、ご自身の専門領域について楽しげに話してくださる先生方がたくさんいらっしゃいます。漫画や落語をはじめ、授業を通して古来からの多様な作品に触れる中で、自分の関心がどこにあるかを見つけていく過程は、新たな発見の連続でもあります。将来は図書館司書になりたいという伏木さんは、何にでも一生懸命取り組む「キラキラした」大学生活を送りながら、少しずつ将来への道を歩んでいます。

03 教え合いで、苦手だった英語が楽しくなった

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中川:今はどんな授業を取ってるの?
 
伏木:中国語を取ってるんですけど、すごく楽しいです。自己紹介とか、漫画みたいな教材でやってて、先生の教え方が上手でわかりやすいんですよ。結構発音重視で。
 
中川:語学が楽しいっていうのはいいね。英語は?
伏木:英語も楽しいです。2,3人でやるグループワークが多くて、それで人と交流するから楽しくて。授業は少人数の方が多いですね。
 
中川:グループワークは、英語でやるの?
 
伏木:日本語です(笑)。この文法はこうやんな、って。教え合うので理解が深まるし。英語は、高校生の時は苦手やったんですよ。でも今の方ができると思います。
 
中川:それは素晴らしい。
 
伏木:あと「漢字の世界」っていう授業が面白いです。漢字の成り立ちとか、深いところまで教えてもらえるので、ああいうのは知れると楽しいなって。この前は動物に関する漢字をやったんですけど、甲骨の字って、動物の見た目から来てるんですよ。それがわりと見たまんまで取るんやなと思って。「馬」とか「犬」とか。「牛」っていう漢字は、牛の顔なんですよね。
 
中川:そうらしいね。じゃあ、語学と漢字が面白いんや。他には?
伏木:心理学を取ってるんですけど、結構難しくて。この前面白いなと思ったのが、人を助けると、助けた側の人が、助けてあげた人のことを好きになるっていう。助けられた人が助けてもらった人を好きになるんじゃなくて、その逆が面白いなと思って。実験とかでそういう結果が出てるらしくて。
 
中川:へえ、普通は逆っぽいのにね。逆に「これはちょっと……」っていう授業もある?
 
伏木:「人間学」はちょっとわかんないです(笑)。先生の話を聞いて教科書読んで、映画見て。最近は親鸞の映画ばっかり見てます。前期は法然についてで、テストも法然の思想について書きなさいっていうのでした。
 
中川:親鸞の師匠やね。それで本とか調べたの?
 
伏木:そうですね。何とか終わったと思ったら、後期は法然が親鸞になったって感じです。そう言えば大学って、全部自分の好きな授業で時間割を組めるって思ってたんですけど、そうじゃないんですよね。取らなきゃいけない必修科目があるって知ったときはびっくりしました(笑)。

PROFILEプロフィール

  • 中川 眞二

    文学部 文学科 教授



    大谷大学大学院文学研究科博士後期課程退学。文学修士。大谷中高等学校常勤講師、専任講師を経て、2012年大谷大学文学部専任講師に着任。2014年同大学准教授、2020年同大学教授。
    庶民の文学享受が研究課題。江戸時代になり、庶民が文化の担い手となり、庶民文化が花開く。そのなかで、庶民を対象とした仮名草子を主な研究対象である。特に浄土真宗の僧でもあった浅井了意や禅宗の僧であった鈴木正三は数多くの著作を残している。現在は、その著作の文学性や庶民教化の姿勢、その背景にあるものについて考えている。特に、仏教や儒教の思想がどのような役割を果たしているのかといったことに関心を持っている。



  • 将来は図書館司書になりたいという夢があり、図書館司書資格が取れる文学科を探した時、母親のすすめで大谷大学に進学した。通学には時間がかかるが、もともと興味があった演劇部に入ったり、面白いと感じる授業も多く、毎日楽しい大学生活を送っている。
    漫画や落語をはじめ、授業を通して古来からの多様な作品に触れる中で、自分の関心がどこにあるかを見つけていく過程は、新たな発見の連続。何にでも一生懸命取り組みながら、少しずつ将来への道を歩んでいる。