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OTANI TALK

2017

(短)仏教科 p.07


このページに掲載している情報は、取材当時(2016年度)のものです。

07:親鸞の前では嘘をつかなくていい

片岡:先生はどんな研究をされていますか?

藤元:専門は真宗学です。「親鸞が出会った仏教」というテーマを中心に学んでいるんだけど、親鸞の魅力って、自分に嘘をつかないっていうところなんだよね、本当に。人間って、悪いってわかってても、どうしても自分を守るために嘘をついちゃうことがあるでしょ。親鸞は正直で、自分を守るために嘘をついてしまうのが自分であるってことを受け入れる。それが親鸞の魅力なんだよね。

藤元先生

親鸞の学び方って、人として厳しい部分があって。自分を飾ることを許さないと言うかね。この世の中、自分を飾って生きていった方がスムーズに進むってことあるでしょ?でもその生き方ってどこかで虚しくないですか、っていうのが親鸞の問いなんだよね。本当の自分はどういう自分なのかを見ないで生きていったら、何か大事なところで嘘をついていることになりませんか、って。そういう親鸞の魅力に惹かれて、僕は今ここにいます。自分自身について考えるときに、少なくとも親鸞っていう人の前では嘘をつかなくてもいいっていう安心感があるんですね。

そういう中で学べるのが、大谷大学です。自分を見つめるときに、どんな自分が出てきたとしてもそれに素直になって、そんな自分を支えてくれるものは何かと考えていけるのが真宗の勉強だと思います。授業を受けてて、この辺のことはちょっとは通じてます?

片岡:はい。感じてます(笑)。

藤元:それは良かった。仏教の授業では何が面白いですか?

片岡:上野先生の唯識(※)についての授業です。全くわからなくて難しいんですけど、昔の人たちがそこまで考えを巡らせて人間の真理を言い当てられたことにびっくりしました。

藤元:唯識って、人間の心の在り様をここまで明らかにしているのかって思うよね。仏教がこれだけ長いこと消えなかったのは、やっぱり僕らの現実を言い当ててるからなんだろうね。

片岡:今見ている現実は仮想で、自分の意識を通してからじゃないと物を見ることができないっていうのが、今まで考えたこともなかったけど、言われてみればそうだなって思って。

対談の様子

藤元:僕らは人間の感覚器官を持っているから天然色で世界を認識してるけど、例えば犬は、物がだいたい白黒に見えてるんだって。でも人間の認識が正しくて犬の認識が正しくないとは言えないよね。仏教ではこれを、それぞれの世界があるって考える。片岡さんは片岡さんの世界を生きてるし、僕は僕の世界を生きている。いろんな視点があるってことが見えてくると、仏教の言葉から多くを学ぶことができると思いますよ。

(※唯識・・・「ただ識のみがある」という存在観を基本とする仏教の教え。)

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