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OTANI TALK

2017

文学科 p.08


このページに掲載している情報は、取材当時(2016年度)のものです。

08:納得がいくまで続けていたら、研究者になった

森田:先生はなぜ文学を研究するようになったんですか?

安藤:私も昔から本を読むのが好きで、大学でも文学を専攻したんです。何か文学に関わる仕事をしたいなと思って、国語の先生になろうかなと思って勉強を始めたんですけど、その勉強が「研究」になって面白くなって、そのまま研究を続けてきたって感じです。私は高校生の頃から小説を書いたりしていたんですけど、その方法を理論で証明したいなと思って、そっちの方に研究を進めました。

森田:書き方を証明する研究ですか?

安藤:そうですね。具体的には、泉鏡花を研究しています。泉鏡花の小説に初めて出会ったのは高校生の時。本を読むのにちょっと飽きた時があって、いつも同じようなものを読んでるから、読んだことがないものを読みたいと思ったんです。それで本屋さんに行って、勘で本を選んでみたんです。その時は多分、泉鏡花っていう名前がきれいだなとかいうぐらいの理由で手に取ったんでしょうね。結局全然わからなかったんですけど(笑)。

大学に入って卒業論文のテーマを探している時に、泉鏡花の小説に、謎の記号が出てくる話があることを思い出したんです。それで、誰かがその記号について書いている研究があるかもしれないと思って調べ出して。でも誰も私が納得できるような答えを書いてなくて、じゃあ自分で納得がいくまで頑張ろうと思って研究を始めました。そうしたら博士論文まで、随分時間がかかってしまったんですけど(笑)。

森田:文中にいきなりわからない記号が出てくるんですか?

安藤:そう。『春昼』っていう作品なんですけど、○△□とか、記号が出てくるんですが何の意味があるのかは作中で説明されない。泉鏡花って、幻想的な文章を書くんです。「ことばの錬金術師」とも評されていてね。当時の私は「小説を書くのは才能だ」って言ってしまうことにすごく抵抗があって、書く人は一文字ずつ真剣に考えて書いているのに、それを才能の一言で片づけてしまうことに納得がいかなくて。それで、作家は本当はすごく考えているということを、きちんと証明したいと思いました。

安藤先生

森田:文芸部でも、4年生が書き方を講義してくれたことがあります。人がどういうふうに書いているのかを聞くのは勉強になりますね。泉鏡花の作品でお薦めはありますか?

安藤:戯曲だと読みやすいと思いますよ。誰のセリフなのかがすぐにわかるから。でもお薦めの本って言われると、難しいよね。本人の好みもあるし。私のお薦めの本は、たいてい人にはあまり好かれないんですよ(笑)。

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