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OTANI TALK

Advance2019

歴史学科 p.07


このページに掲載している情報は、取材当時(2018年度)のものです。

07:何のために研究をするのかを突き詰める

中原:先生はなんで研究者になろうと思ったんですか?

中原さん

井黒:自分がやりたいことがあって、それをやっていくにはどうしたらいいかって考えて、大学院に行こうと思って研究者になったんだよね。大学の時はラグビーばっかりやってたから、今の学生さんを見てると、みんな偉いなって思うね。授業に出て来るだけ偉いよ、と(笑)。でも何となくやりたいことはあって。それで大学院に行った。

就職を考えたとき、大学の先生になるのは嫌だったの。授業しなきゃいけないから。だから研究所に行こうと思った。授業しなくて研究してればいいから。それで研究所に入った。でもそこは、いくらでも研究をしなさいっていう理想的な環境だったんだけど、そこで何が起きたかって言うと、何もしない。いい大人が情けないんだけど、何しても良いって言われると、逆に何にもしないんだよ(笑)。

中原:わかります、それ。僕もそうです。面倒くさがりなんで。

井黒:だから、ある程度の制約があった方が良いんだよね。授業があると準備も調べ物もあるし。そういう風に忙しくしている中で、ふと自分のアイディアも浮かんできたりする。短い時間の方がむしろクリエイティブになれると思ってから、もう研究所はダメだなと。3年くらい研究所にいて、そのあと半年くらいロンドンに行ってた。研究職って、2年間とか3年間の期限付きが多いんだよ。その間に成果を出して、終身雇用にしてもらえる場合もあるけど、たいていは任期付きの方が多い。そこで論文を書かないと次の仕事につながらない。だから書く。でも次の職についたら安心して、また1年ほど研究をしない(笑)。そんな感じを繰り返して、大谷大学に来たのは40歳の時。

井黒先生

そういう中で、自分だけができることって何だろうって考えだした。新しい学問分野とか領域とかについて考えだして、最近は環境史についてやってます。最初から歴史が好きでやってたけど、歴史って趣味で終わっちゃうところがあるでしょ。それが嫌だった。現在や自分とつなげないと、と思って。

中原:東舘先生も、そう仰ってました。趣味で終わらせちゃダメだって。

井黒:そう。環境って、昔にだってある。今とは違うけど。だから大学院に進んだらで良いんだけど、今の暮らしと自分自身の研究がどう結びついていくのかを、考えてほしい。そういう自分とのつながりみたいなものをどう考えられるかだよね。大学院くらいになってくると、何のために研究をやってるのかっていうのが問われてくる。なぜ大学院で研究する道を選んだのか。そこを突き詰める。ぜひこれから先、そういうことも考えていってほしいと思います。頑張ってください。

対談の様子

PROFILE

  • 井黒 忍(Iguro, Shinobu)歴史学科 准教授

    井黒 忍(Iguro, Shinobu)歴史学科 准教授 1974年福井県生まれ。京都大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(文学)。大谷大学文学部任期制助手、日本学術振興会特別研究員(PD・大谷大学)、早稲田大学高等研究所助教を経て、2014年に大谷大学文学部着任。
    中国における水利用の歴史について研究している。水の希少な地域においては、限られた資源をどのように分配し、持続的に利用するかが生を営む上での鍵となる。中国近世の社会において、資源の分配・管理を行うために民間信仰や宗教教団が果たした役割とその変化を明らかにし、さらに進んで、環境と宗教・信仰という大きな問題に取り組んでいきたいと考えている。また、東・北東アジアの国際関係史についても関心をもっている。

    (歴史学科)井黒 忍 准教授の紹介ページはこちら ≫
  • 中原 大貴(Nakahara, Daiki)歴史学科 2016年4月入学

    中原 大貴(Nakahara, Daiki)歴史学科 2016年4月入学 自由が丘高校(兵庫県)卒業。
    東洋史コース/井黒先生のゼミに所属。
    もともと日本史をやろうと思い大谷大学に入学したが、1年生の時に学寮で知った仏教、授業で触れた東洋史、そして漫画との出会いから、東洋史に興味を持つようになった。
    存分に勉強できる環境に感謝しつつ、苦手だった本を読み、語学を学び、自分のペースで学び続けている。将来は大学の先生になりたいという明確な夢を持ち、石を穿つ雨垂れのように、地道に努力を重ねている。


OTANI TALK 2017 歴史学科 対談ページ|(先生)東舘 紹見 × (学生)中原 大貴 : 教科書では学びきれない歴史の面白さを味わう ≫

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