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OTANI TALK

Advance2019

歴史学科 p.03


このページに掲載している情報は、取材当時(2018年度)のものです。

03:本流を研究する上での難しさ

井黒:これから研究していくテーマは決めた?

中原:最近決めました。最初は五代十国をやろうと思ったんですけど難しくてわからなくて、この時代がわからないんだったらそれより前にさかのぼらなきゃいかんと思って、隋唐時代にしようかと思ったんですけど、隋唐の研究はいっぱいあるから面白くないし……、と思ってどんどんカットしていったら、南北朝時代が残って、この時代が面白そうやと思って。そんな理由ですけど。

井黒:どの大学にも研究分野における伝統っていうのがあって、大谷大学にも東洋史の伝統っていうのがあるんだよ。谷大では、隋唐時代が一番分厚いんだよね。だから本流の難しさっていうものがあって、新しいことを研究するのは新しいからいいけど、伝統があることを研究するのは、少しでも今までの研究を乗り越えないといけないから、相当ハードルが高くなるよね。知らないうちは興味の赴くままにやれるけど、知っていくと、この壁をどう乗り越えればいいのかっていう悩みがある。その壁を超えるのか、それともよけるのか。同じ山を越えるとしても、真正面から行くのも方法だし、違うルートを探すのもありだし。目指す地点は決まっているから、あとはどうやってそこにたどり着くかだね。

井黒先生

中原:南北朝時代をやろうと思ったらその前の時代のことを知らなきゃいけないし、さらにその前のことも、って。そうなってくると非常に難しくて。

井黒:そうだよね。でもやりがいもあるよね。これまでの先輩とか伝統が残してきた史料があるから、環境は整ってるでしょ。この大学であれば、東洋史、仏教、南北朝、隋唐、そういうのはこれまでの蓄積が非常に揃ってる。それゆえの難しさはあるんだけど、それとは逆に、ヨーロッパとかアメリカについては、史料の面から言えば、環境はやや劣るよね。そういう環境を超えて行こうっていう考え方をする人もいるし、今ある環境を十分に生かそうって考える人もいる。それはそれぞれの個性だから、自分が思うようにやってくれていいと思いますよ。学生生活はどう?

中原:2年生まではずっと寮生活をしていたので、外の世界をほとんど知らないんです。3年生になって一人暮らしを始めたんですけど、もう大変ですね。朝起きれへんし食事を自分で作らなきゃいけないし、洗濯も掃除もしなきゃいけないし。食事については、本当に今までの環境にしみじみと感謝してます。

中原さん

井黒:そりゃそうだよね。実家暮らしの時も寮の時も、出されたものを違和感なく食べてただろうけど、それが変わっちゃうと、その環境ってすごい大事だったんだってわかるよね。

中原:当たり前だと思ってしまうことが怖いですね。朝、目が覚めても、寮の時みたいに起床のあいさつを待ってたらすでに9時半だったとか。「やべ、遅刻じゃん」みたいな。これが大人の世界なのか、って思いますね。

井黒:家事は生きていくうえで当たり前のことなんだけど、そういうのをやりながら勉強をすると、また違った視点になるかもね。同じようなものを読んでいたとしても、ご飯を作った経験もなく読んでいるのと、食事の支度の大変さがわかって読むのとでは全然違う。史料の中に出てくる人が、人間として生きていたってことを実感できるよね。みんな当時生きて食事をしていた人間だから、その人自身の生い立ちや経験も含めて考えると、もっと考えが深まるよね。そういうことをうっすらと思い浮かべながら読んでいくのと全く考えないのとでは、全然違うから。時間があってすべて与えられて「さあ勉強しなさい」っていうのもいいけど、忙しい中で制約があって生きている中で気づくことが大事なんだっていうことはあるよね。おいしいご飯が作れるようになるといいですね。



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