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OTANI TALK

2019

哲学科 p.09


このページに掲載している情報は、取材当時(2018年度)のものです。

09:哲学とは、考えるプロセスのこと

村山:これから先のことは考えたりしてますか?

津﨑:僕は中学生のころから未来が見えてなくて。何になるのかなって。

村山:君は今、いろんなことを楽しみたいっていう時期なんだろうね。

津﨑:そうですね。先生はどんな研究をしていますか?

村山:昔はカントについてやっていて、自我論、自分について考えていたんですけど、ここ10年くらいは、西洋の哲学が日本に入ってきて日本風の哲学を作ろうということになったときに動いた最初の人、大谷大学の初代学長である清沢満之やその関係者について勉強しています。清沢やその弟子筋の人達はたいてい僧侶なんですよ。だから、西洋の思想と日本の仏教的なものの出会いの場を研究するのがマイブームです。

津﨑:日本と西洋では、どういう違いがありますか?

村山先生 村山:西洋の哲学の伝統としては、「究極のものがある」っていう考えが強いんですけど、ひょっとしたらそんなものはないかもしれない。「ある」というのが西洋だとしたら、ないかもしれないじゃん、みたいに「無」とか「空」とかも入ってくるのが日本哲学の特徴。「ある」ことよりも、ひょっとしたらなくなっていく無常の方に美があるかもしれないと考える人もいます。虚しく死んでいくのかもしれないけど、そこに人間の良さがあるのかもしれないとかね。君は最近、どんなことを考えた?

津﨑:この前、授業で芸術について考えて、僕も結構調べました。芸術の中には、見てもよくわからないけど芸術とされているものがあって、一方ではみんなが知ってる有名な作品があって、芸術という言葉を定義するのは可能なのか、って。結論は出なかったんですけど、みんな定義づけをしようとしてくれてて。他人の評価で決まるとか、自分が芸術だと思ったら芸術だとか。定義をあげて反証を繰り返すみたいなことをやりました。

村山:哲学って、結論じゃないんですよね。考えるプロセスだから、ぜひ考えることを止めないでほしいと思います。

津﨑:その時その時の問題に、何か良い意見が出せればなって思って勉強しています。

村山:ディスカッションの場って、キワキワの現場だもんね。

津﨑:はい。緊張します。将来何か問題が出た時に、考えられたらなと。

村山:そういう時はすぐ来るよ。意見を広げて、そして集約しないといけない場でどうするかとか。そういう時に場を動かせる人になってください。まあ君なら大丈夫だと思うけどね。

津﨑さん

PROFILE

  • 村山 保史(Murayama, Yasushi)文学部哲学科 教授

    村山 保史(Murayama, Yasushi)文学部哲学科 教授 1993年関西学院大学大学院文学研究科博士後期課程哲学専攻単位取得退学、1998年西山短期大学専任講師、1999年大谷大学文学部講師、2004年大谷大学文学部助教授(2007年4月職制変更により大谷大学文学部准教授)、2014年大谷大学文学部教授(現在に至る)。
    いわゆる「信と知」の問題の検討を現在の研究課題としている。具体的には、近代の西洋哲学、とりわけカントを中心とするドイツ観念論における宗教と理性的自我の関係の考察。そして、近代の日本思想、とりわけ清沢満之をはじめとする、大谷大学に縁の深い明治期以降の諸家(鈴木大拙、西谷啓治、その他の浄土系思想家たち)の思想における信と知の関係を考察している。

    (文学部哲学科)村山 保史 教授の紹介ページはこちら ≫
  • 津﨑 海人(Tsuzaki, Kaito)文学部哲学科 2018年4月入学

    津﨑 海人(Tsuzaki, Kaito)文学部哲学科 2018年4月入学 福井高校(大阪府)卒業。
    高校の選択科目で受けた倫理のような授業で哲学に興味を持ち、家から通える範囲で哲学を学べる大学を探した。大谷大学のオープンキャンパスに参加し、学生スタッフの距離感やキャンパスの雰囲気を見て受験しようと決めた。最初の入試では苦汁をなめたものの、先生に熱望されて再受験をし、晴れて哲学科の徒となった。
    人の意見を聞いて、あえてそれとは異なる意見をぶつけ、そこから生まれる反応を楽しみながら咀嚼していく手法は、まるで演劇のよう。きちんとした論文を書き、ディスカッションで議論を盛り上げ、早くも学科の主軸としての片鱗をうかがわせている。持ち前の何者にもなれる知力と心のゆとりで、いろんなことを楽しんでいきたい。

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