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OTANI TALK

2015

仏教学科 p.05


このページに掲載している情報は、取材当時(2014年度)のものです。

05:流行の最先端は仏教だった

釆睪:近年、仏教学科は志願者が減っているんですよ。僕も18歳の時には「仏教の教えって素晴らしい、ぜひ学びたい」とは思いませんでしたし。だから三谷さんのように、第二志望にでも書いておこうという動機で良いと思うんです。それも縁。受験するのが嫌だから、一番楽に入れる指定校推薦入試にした、という理由でも良いと思います。きっかけだから。そのきっかけが、なんで少なくなってきてるんだろう?

三谷:仏教が日本人の暮らしの中に入りすぎてて、意識されないのかな。それか逆に、仏教に距離を感じるとか。お坊さんの姿を見て、引いちゃう人はいますよね。

釆睪先生 釆睪:でもあれ、コスプレですよ。日本の坊さんはなんで黒い服を着ているか知ってる?インド、タイ、ミャンマーでは黄褐色でしょう。あの色の衣は、糞掃衣(ふんぞうえ)と言うんですよ。インドには牛がたくさんいて、その糞を乾燥させて燃料として使うんです。家の材料にもなるのでたくさん糞を集めるんだけど、その際に牛の胆汁が染みつくと、なかなか落ちないわけです。それがカッコ悪いから同じ色にしてしまえと、黄褐色に染めた。つまり、価値のない色にしたということです。日本では、それが黒だった。他の何色にも染めることのできない、商品価値がないということです。そういう質素な服を着て修行していた仏弟子のコスプレなんですよ。

三谷さん 三谷:でも、金銀キラキラのものを着ている人もいますよね?

釆睪:あれは菩薩様のコスプレです。自分が憧れているものになりたいというのは基本ですよね。だから憧れの人の真似をする。そういう意味では、仏教はいろいろなものの源泉だと思います。アイドルに対するコールってあるでしょ。あれも仏教の儀式そのものという気がします。アイドルの名前を呼ぶのも、仏さんの名前を呼ぶのも、基本は同じ。二次元アイドルのフィギュアだって昔は仏像だったし、ポスターだって仏画だった。

平安時代の人も同じで、当時の女房にとって、法要はコンサートだった。女房たちはワクワクしながら法要に行ったんです。抹香(※)は、この世のものとも思えぬ異国の香りがしたし、お寺も彫刻がいっぱいあってきらびやかだし、流れてくるのは今まで聞いたこともないようなミュージックなわけです。お気に入りのお坊さんなんかもいて、女房たちはものすごく楽しんでいた。仏教は最先端の流行だったんです。

日本から中国に渡った人も、仏教という宗教を学びたいというよりも、最先端の文化を学びたいと思っていたと思います。今で言うと、経営経済を学んでMBA取るならやっぱりアメリカに行かなきゃ、というのと同じですね。仏教って2500年前のインドでできたのに、風土も文化も違うものが今にまで伝わっているというのはすごいですよね。こういうのも面白いと思ってもらえると良いなと思います。

(※抹香:焼香の際に用いる粉末の香料)

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