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そして、教壇へ。~彼らと教職支援センターの日々~

先生になるにはどうすればいいですか?2018

(9) 村中 美晴

人情味と助け合いがあふれる大阪の町で、「全力で」子どもと向き合う。(村中 美晴)[2018年3月 教育・心理学科卒/2018年度 大阪市教育委員会採用(小学校)]

大阪市の採用試験には、場面指導という特徴的な試験がある。受験生が教師役、面接官が保護者や子ども役に扮してさまざまな状況のロールプレイを行うのだ。村中のシチュエーションは「学級で子ども同士のトラブルがあり、保護者からクレームの電話がかかってきた」というもの。電話対応のなかで保護者の話を聞き、普段行っている指導や支援について説明する。ここまでは教科書通りだが、村中はそれに加え「家庭訪問をさせてもらい、子どもと直接話をしたい」と申し出た。ロールプレイ終了後、当然、面接官からは家庭訪問についての質問が集中したのだが…「電話越しに声を聞くのも大切だけど、私は、直接会って子どもの顔を見て、その子がどんな思いをしているのか確認したいと思ったので」。こともなげに語る表情を見ると、彼女にとってそれは当然の発想だったことが分かる。
村中には、理想とする先生がいる。

場面指導対策のため、まとめたノート。教職アドバイザーにもアドバイスを得た。

当時は気づけなかった先生の愛情。元「手のかかる子」が教師を目指した。

小学5年生の村中は、いわゆる「手のかかる子」だった。そして何かをしでかす度に飛んで来たのが、当時の担任の先生だ。友達とケンカすると家庭訪問された。林間学校では消灯時間を守らず夜更かしして、こっぴどく叱られた。「そのときは年齢的なものもあって、『いちいち首つっこんで来るな!』とか『1コ1コうるさいなぁ』ってめっちゃ嫌いやったんですよね」。林間学校の翌日は、体調不良でボロボロだったことを覚えている。
高校生になり、進路について考え、「教師」という選択肢を挙げる。すると思いも寄らないことに子どもの頃、嫌いだったはずの先生の顔がふと浮かんだ。「後からよく考えたら、いつも子どものことを考えていて、私の気持ちになって話を聞いてくれたし、ちゃんと向き合ってくれた。本当に良い先生に出会ったと思って」。教師の目線になると、当時の自分がどれだけ「手がかかって」いたかにも気づく。「自分がボランティアで林間学習に行くようになって初めて、あの時とんでもないことをしていたんだなと。先生方は朝も早くてしんどいのに、夜中1時まで起きて迷惑かけてたなんて」。先生との年賀状のやりとりは続いていたため、教師になると決めてから改めて連絡を取ってみた。「美晴が先生になるの?!」驚かれもしたが、喜んで応援してくれた。また、当時のことは「今となっては良い思い出よね」とも。
今では、時々一緒に食事に出掛ける仲だ。「他の先生も一緒にみんなでご飯に行ったり。先生が私のバイト先に食べに来てくれはったりとか(笑)」。採用試験や教育実習、そしてこれから始まる教師生活についての相談にも乗ってもらい、現在進行形でお世話になっている恩師である。

お世話になった方々への感謝と、子どもの話を聞いてくれる恩師のようになる決意。

村中の話には「お世話になった」という言葉が頻繁に登場する。出身は大阪市。温かな地元の人々に育てられてきた。今通っている小学校でのボランティアを紹介してくれたのも、子どものころから「お世話になっている」母校のPTA会長さん。教育実習では、担当の先生はもちろん他の先生の授業も見学し、発言や対応の仕方を学ばせてもらうなど、大変「お世話になった」。そこでメモした付箋の束は、これから現場に出る村中にとって最高の参考書になっている。採用試験対策で「お世話になった」のは、ボランティア先の先輩や大阪市教師養成講座の先生方。分からないことは何でも質問攻めし、可愛がってもらっていたようだ。大学でも、教職支援センターで過去問の解き方や先輩方がどうやって勉強されていたのか、過ごしていたかを教えてもらうなど「お世話になった」
「お世話をする」とは、ただ相手を甘やかして全て与えることではない。相手の成長を考えて自立させるための支援をするということだ。「いろいろな方に『お世話になった』結果が、今の自分やと思います」。これまでにしてもらった支援は彼女の中で芽を出し、花を咲かせて新たな実りを迎えた。今度は村中が「うるさい」先生として、子どもと全力で向き合っていく番だ。

教師としてのノウハウが詰まったノート。子どもへの支援方法のための教科書でもある。

教育実習で使ったノート

板書計画や先生からのアドバイスが書かれたノート。子どもたちからもらったメッセージを今でも大切にしている。

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