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そして、教壇へ。~彼らと教職支援センターの日々~

先生になるにはどうすればいいですか?2017

(11) 水之江 真成さん

漠然とした思いに、いつしか火が付いた。じっくりと育んできた、教師としての資質。(水之江 真成)[2015年3月 文学部教育・心理学科卒/2017年度 大分県教育委員会採用(小学校)]

学生時代の水之江は、どこか淡々としていた。無理もない。教師一家に生まれ育ったため、幼い頃から「自分も先生になるんだろうな」と、ただ漠然と教師になるのが自分の人生なんだと思い込んでいた。大谷大学を選んだのも、実家が寺であることから、「大谷派教師資格」と「教員免許」を同時に取得できるなら都合が良いだろうという理由だった。
大学時代、決して不真面目だったわけではない。しかし、教師になるために積極的に学びを欲したわけでもない。1年次に学校ボランティアへ参加、2年次もなんとなく続けていると教職支援センターのスタッフからは「大丈夫か、水之江君は…」と心配される。それが率直な評価だった。
こんなことで採用試験に合格するはずもなく、結果はやはり「不合格」。「舐めていたんでしょうね。家族みんな教師だから、自分も自然にそうなれるって」

「こんなに怒られたことはない」、塾でコテンパンにやられて発奮。

不合格となった水之江は、地元大分へ戻り小学校の常勤講師として勤務を始めた。さらに、姉の勧めで教員採用試験の対策もしている個人塾にも通い始めた。この期に及んでまだ何となくふんわりとしていた教師への道だが、この塾で大きな転機を迎える。
「まあ、こんなに怒られたこと無いってくらいに怒られました。吐きながら塾へ行って、泣きながら家へ帰るような毎日。きつい1年半でした。こんなことなら教職支援センターをもっと利用しとけば…。ただ、おかげで勉強方法や教員としての心得を1から叩き込んでもらいましたね」
また、常勤講師をしていた小学校では、ベテランの先生のもとで副担任を担当。クラス運営の仕方をじっくり学ぶことができた。遅ればせながらにしてようやく、水之江の教師を目指す思いに火が付いたのだ。日々の学校での仕事をこなしながら、来るべきときに備えた。
卒業後1年目は不合格だったが、2年目は自分でも手応えがあった。「これはいける!」との自己採点通り、ついに合格。「模擬授業でも面接でも、教え子の顔を思い浮かべながら臨むことができたおかげです」

授業中はもちろん真剣。子どもたちの様子を確認しながら進行

第三者の目線が身に付いた2年間。それは冷静で客観的な、教師の視点。

在学中から熱い思いを持って、学校ボランティアをはじめさまざまな取り組みに参加する学生が多い中、水之江の動機は不純だったかもしれない。しかし、当時を振り返って感じることは、「すべてが今の自分の糧となり、ちゃんと身になっている」ということ。大学で勉強していた頃よりも、その詰め込んだ知識や技術の意味が、意義が、しっかりと理解できる。とりあえず通っていたように思えた4年間のボランティアだったが、そこで経験した子どもとの距離の取り方、子どもの行動の理由を考えることなどは、現在の現場でも大いに役立っている。
常勤講師の2年間では、第三者目線で物事を見る目を養うことができた。「新卒採用の場合、いきなりクラス担任となり、何が何だか分からない間に『先生』の立場になる人も多いのではないでしょうか。でも、私は講師として副担任や教科担任を経たことで、自分自身の目線に加えて、別の視点でクラスを俯瞰して冷静に見ることができるようになったと思います。これは、今後の教師としての自分の基盤となっています」
そして講師をしていて感じたのは、当たり前のことがまだできない子どもも多いということ。「物を落としたら拾ってあげる、スリッパは揃える…、そんな生活の当たり前をきちんと教えていきたい。小さいけれど大切な道徳心を育みたいです」と、水之江は心の教育にも切り込む。
有意義な寄り道をした水之江だからこそ、見える世界も見る場所も違う。少し時間はかかったけれど、その分、人間として必要な芯の強さや教育者としての根っこを揺るぎないものにした。
水之江は、きっと少々のことでは折れないし、潰れない。大分で「遅咲きのエース」が頭角を現すのはこれからだ。

恩師との謝恩会

大学での思い出の数々

大学時代に取り組んだ運動会の写真も掲載された、学科の卒業アルバム。大切な記念の品だ。

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