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そして、教壇へ。~彼らと教職支援センターの日々~

先生になるにはどうすればいいですか?2015

(3) 川那部 道成さん

平坦な道ではない。だからこそ、全力でやる価値がある。(川那部 道成)[2013年3月 教育・心理学科卒/2015年度滋賀県教育委員会採用(小学校)]

一日の仕事を終えて家に帰ってきた大人は、子どもたちにどんな表情を見せるだろうか。「私は疲れているんだ」と、言葉に出さなくとも、ついつい態度で語ってしまうのではないだろうか。だが、二人とも小学校の教諭をしている川那部の両親は違った。
「いやぁ、大変だよ、と口では言うんですけどね。でも、顔が笑っている。毎日が楽しくてしょうがないというオーラを、全身から出している。しかも、二人とも。子ども心にも、小学校の先生っていい仕事だなぁ、と思いました」
そんな家庭で育ったので、教職を目指す気もちは早くから固まっていた。高校のとき、教育・心理学科に進学する決意を告げた際にも、両親は「おまえが思っているより大変だよ」と言ったが、全面的に賛成してくれていることは、その表情から分かった。
川那部の生家は浄土真宗の寺院で、父は住職でもあった。「大変だよ」という言葉には、その兼務の重みもあるに違いない。川那部も大学入学後は、大谷派教師、すなわち僧職の資格取得と教員免許、両方を目指して奮闘することになる。

現場の熱を注入してくれた市川先生のゼミ。

そんなわけで、大学生活の前半、川那部は大変忙しかった。教育・心理学科の仲間たちが学校ボランティアに出かけて行くのを、うらやましそうに見送る日々。自分は現場を知らない…そんな思いが、かすかな焦りにも繋がっていた。
「教師になるんだ、という実感が、その頃はなかなかつかめませんでした」
3年次、市川先生のゼミに入って、川那部に転機が訪れる。模擬授業を中心に展開されるゼミは、徹底して実践的だった。「そんな早口じゃ子どもたちがついてこれないよ。ちゃんと伝えようとして話してる?」「その板書、ぐちゃぐちゃ。ちょっと子どもの席に座って見てごらん」豊富な現場経験をもつ市川先生から、厳しい指摘が飛ぶ。それが嬉しかった。

川那部さん

「厳しくて温かいゼミでした。教師は現場で何を考えているのか、どういう気持ちで教壇に立っているのか。市川先生は、言葉だけでなく、全身から発する熱意でそれを伝えてくれました」
やっぱり教師になりたい…。川那部のモチベーションに、再び火がついた。

仲間がいたから乗り越えられた再チャレンジの日々。

だが、やはりスタートの遅さが影響したのだろう、現役での採用試験は不合格。卒業後、地元の滋賀県で学習支援員として勤務しながら再チャレンジすることになる。
「滋賀県は人物重視だから、集団面接がカギだ。一緒に勉強会をやろう!」
大谷大学の2年先輩で、同じく滋賀県で再チャレンジ中の美濃部俊道さん(2014年度版に掲載)が誘ってくれた。美濃部の実家も寺で、仕事を終えるとその広い座敷に多くの仲間たちが集まって模擬面接を繰り返した。夢中になって、深夜まで続くこともしばしばだった。集団面接では、どんな人と同じグループになるか分からないので、毎回、キャラクターを設定してロールプレイをする。「いや、なんぼなんでもそんなこと言うヤツはおらんやろ」時おり突っ込みが入る。そんな中で少しずつ自信をつけて、昨年度は美濃部が滋賀県の中学校国語科に合格。
「次はお前の番や。待ってるで」背中をバンバン叩いて励ましてくれた先輩たちの思いにも応えたいと思った。支援員の仕事から放課後児童クラブの仕事に変わって、4月からは勉強に集中。そして2015年度の採用試験に、晴れて合格した。
「現役の頃は、まあ、何とかなるやろ、と甘く見ていた部分もあったと思うんです。でも、市川先生や美濃部先輩たちが、厳しさを教えてくれた。学習支援員として勤務していた小学校でも、そして今年の2学期から担任を持たせてもらったクラスでも、教師という仕事の難しさを学びました。でも、だからこそやる気が出た。先生、先輩、子どもたち…。みんなに感謝したいです」
大変な仕事だよ…両親がかつて言っていた言葉を思い出す。それは、川那部の中で“素敵な仕事だよ”という言葉に変換されて響く。日々の実践の中で、教師としての自覚は、少しずつ深まっていく。

板書は、今でもちょっと苦手。字がうまくなりたい。

子どもたちからのプレゼント

放課後児童クラブの指導員を退職する時に、子どもたちからもらった寄せ書きと折り紙で作られた花束。心のこもったプレゼントは、これからの教師生活でも励みに。

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