ここからサイトの主なメニューです

Home > 入試情報 > 朝日新聞 掲載 2016「今、切り開く 教育力」 > Be Real編

入試情報

朝日新聞 掲載 2016
「今、切り開く 教育力」

Be Real編

きみが描く 〝真実×現実〟


「今、切り開く 教育力(新たなかたち編)」記事一覧ページへ戻る

2018年4月、新たに3学部体制(設置構想中)となる大谷大学。現在の文学部に加えて、社会学部、教育学部を擁する方針だ。その新しい姿を象徴するメッセージ、「Be Real」が発表された。言葉に込めた思いを木越康学長に聞いた。

真実と現実 二つの意味を込めた「Be Real」

— 率直に「Be Real」という言葉は、どのような意味ですか。

 「Real」には二つの「実」の意味を込めます。一つは仏教でいう「真実」です。人間の思慮分別や価値判断が加わる前の世界、真理の姿を指し示す言葉になります。もう一つは目の前の「現実」です。社会問題や一人ひとりが経験する苦悩など、世の中に現れる具体的事象です。そして「Be」は「足場をおく」こと、「成る」という意味で用いています。

 つまり、「Be Real」は、二つのリアルー真実を求めることと、人間や社会の現実から目を離さないという二つを同時に表します。大谷大学の教育を学内外に対して示す、象徴となる言葉です。

 基本的には仏教の言葉ですが、簡単に言えば、「ちゃんとしようよ!」という意味です。「Be Real」に決まりかけた時、アメリカ人の友人に確認しました。そうすると、教室で先生が生徒を叱る時に「Be Real!」と言うのだそうです。「ちゃんとしなさい!」です。それを聞いて「あっ、面白い」と思って決めました。真実と現実の双方を見つめながら、私たち人間に「ちゃんとしようよ!」というメッセージとなる、それが「Be Real」です。世界中が混沌として、どう進めばいいのかわからない人間に対して、とにかく「ちゃんとしようよ!」と言わなければならない、それが大学としての責任だと思います。

 また、本学で長く教鞭を執られた、仏教学者・鈴木大拙(1870年~1966年)が、世界を霊性と知性の即一と捉えたことにも通じます。真実と現実を捉えようとする心の統合、あるいは態度、それが「Be Real」ですね。

全教職員に呼び掛け ワークショップで言葉を生み出す

— 新メッセージが「Be Real」となった経緯をお聞かせください。

 本学は3学部体制となるのを機に、大谷大学の新しい姿を広く知ってもらうため、全教職員に呼び掛けてメッセージを作ることにしました。留意したのは次の2点。一つは、複数学部化は建学の理念であるブッダや親鸞の精神をより確かにするものであること。もう一つは、従来の文学部と新しい社会学部、教育学部が一体となるようなイメージの言葉をお願いしました。

 昨年春から有志が集まり、全5回のワークショップを開催。まず、教職員が自分たちの大学をどのように理解しているかを見直し、「大谷大学らしい教育と役割」「大学の将来像」など毎回テーマを設けて意見交換しました。当日の飛び入りも含めて参加者は毎回約40人。4回目までの話し合いを踏まえ、最終回で新メッセージにふさわしい言葉をグループごとに発表し、これからの大谷大学を象徴する言葉を出してもらいました。そこから、学内の委員会でさらに議論を深め、教職員から創出された言葉を活用し、「Be Real」に決めたのです。自分たちの大学を表現する言葉を教職員の議論を通して考えたのは初めてだと思います。

教職員によるワークショップ最終回(2016年6月25日)の様子

学生たちに考えてほしい「ちゃんと」の中身

— 「Be Real」は崇高で難しい言葉ですね。学生たちにはどのように受け止めてもらいたいですか。

 大学生や高校生にとって、「Be Real」の意味を正確に捉えるのは簡単なことではありません。先に「ちゃんとしようよ!」の思いを込めた言葉だと言いましたが、学生たちには「ちゃんと」とは何かを、4年間の学びの中でそれぞれにつかみ取ってもらいたい。そして、自分のできることを考えて行動し、社会を創る人になってほしい。ですから、「Be Real」は、答えをもたない言葉でもあります。ただ、「ちゃんと」の中身を自分で考えてもらうことが大事です。真実と現実を見つめると、その部分は自然に磨かれていくのだと思います。

学んだことを社会に生かす 新しい「文学部」に

— 2017年度から新メッセージをうたわれます。今後はどのように展開していきますか。

 「Be Real」をホームページや名刺などに記載して広報展開するとともに、ロゴを作成中です。また、新メッセージをより効果的に表現するサブフレーズも最近確定したばかりです。大学の正式なものとしては「寄りそう知性」となりました。

 大谷大学は、仏教の理念に基づく大学です。ですから、どの学部・学科で学ぼうとも、学ぶことによって得られる知性は「他者に寄りそう」ことになると思います。仏教の智慧は、必ず人間に慈悲を生み出す力となる。それが大学としての、「Be Real−寄りそう知性」です。

 今後、大学としてのサブフレーズに加え、学生からも広く募集します。「Be Real」のメッセージは、人により様々な受け止めがあると思います。サブフレーズは複数あっても構いません。それぞれが自分の「Be Real」をどう描くのか、表現してもらいたいです。

教員紹介

[大谷大学 学長]木越 康

木越 康(きごし・やすし)

54歳。米国・カリフォルニア州生まれ。大谷大学大学院文学研究科博士課程(真宗学専攻)満期退学。財団法人私学研修福祉会国内研修修了(研修先:東京大学文学部宗教学科)。大谷大学文学部准教授、副学長などを経て2016年4月から現職。著書に「ボランティアは親鸞の教えに反するのか—他力理解の相克—」(法藏館)、「『正像末和讃』を読む」(真宗大谷派大阪教区)がある。

木越 康(大谷大学 学長/真宗学科 教授)紹介ページ
大谷大学のメッセージ
社会学部 サイト
教育学部 サイト



「今、切り開く 教育力(新たなかたち編)」記事一覧ページへ戻る

Home > 入試情報 > 朝日新聞 掲載 2016「今、切り開く 教育力」 > Be Real編

PAGE TOPに戻る

ここからサイトの主なメニューです