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入試情報

朝日新聞 掲載 2016
「今、切り開く 教育力」

新学部設置構想編

新しい大谷大学 文学・社会・教育の3学部体制へ

このページに掲載している情報は、公開当時(2016年度)のものです。

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建学の理念を実現するため 3学部体制へ

— 大谷大学はこれまで、文学部の単科大学を貫いてこられました。2018年4月からは社会学部と教育学部が加わり、3学部体制を構想中です。その目的をお聞かせください。

 本学は開学以来、ブッダや親鸞の精神に基づき、あるべき人間像を追究し、他者を敬って生きることのできる社会の創造を目指して教育・研究活動を展開しています。文学部として宗教や思想、社会、歴史、文化などあらゆる人類の所産を学びの対象としてきたのも、建学の理念を実現するためです。その学びを一層強化し推進するために、18年4月からは文学部、社会学部、教育学部の3学部体制を目指します。

— なぜこの時期に複数学部化を目指すのですか。

 機が熟したからといえるでしょう。現在の社会学科では、昨年6月から大学と地域をつなぐ活動拠点「コミュ・ラボ」を開設しています。各種ボランティアや京都市の過疎地における地域活性化のための活動などをスタートさせています。小学校や幼稚園の教員養成を目指して09年に開設した教育・心理学科の学生は、京都市をはじめ関西圏を中心に教員として多く採用されています。

 複数学部化といっても、これまでの大谷大学と違う大学になるのではありません。今まで蓄積してきた教育・研究をベースに、地域や学校など、より現場に即応した学びを実践するために計画を進めています。

苦しむ人に寄り添い 社会的課題に挑む「社会学部」を新設予定

— 新学部の教育理念を教えてください。

 新設する「社会学部」では、社会的課題の前に苦しむ人のそばに寄り添い、決して見捨てないという姿勢で社会創造を担っていかなければなりません。ますます困難な状況が予想される未来を見据え「真に社会が必要とする人間とは何か」という視点を失わずに、新しい学びを展開していきたいと思います。

 具体的には、「コミュニティデザイン学科」と「現代社会学科」(いずれも仮称)を設けます。「コミュニティデザイン学科」では、「人と人とのつながり(コミュニティ)を創造(デザイン)する」という課題に実践的に取り組みます。日本では少子高齢化や過疎化が進み、経済的格差はますます広がり、問題が山積しています。そのような状況下で、今、最も大切なのは、人と人とのつながりを回復し、誰もが決して見捨てられることのない社会を創ることです。様々な社会的課題に直接関与し、解決に向けた取り組みを行う実践力のある人物を養成します。

 「現代社会学科」では、さらに広く、深く、社会問題が起こる背景を学び、解決に向けた堅実で柔軟な能力を備えた人物を育成します。現代はグローバル社会を迎えながら様々な争いが起こり、ネット社会が発達する一方で人を傷付け排除する事件が後を絶ちません。複雑で多様な文化の発展により、予測不可能な事態が頻発する社会では、社会的存在としての人間の特性や問題性、可能性についての知見を深め、解決に向けた柔軟かつ実際的な対応力を持つ人間が必要です。

中川学区(京都市北区)の暮らし再発見プロジェクトでの聞き取り調査

実践力を備え 子どもに寄り添う「教育学部」を目指す

 構想中の「教育学部」でも、他者との丁寧なつながりを大切にする教育者を育てなければならないと考えています。既存の教育・心理学科を独立させ、保育士養成課程を加えて新しい活動を展開する予定です。「小学校・特別支援学校教諭コース」と「幼稚園教諭・保育士コース」(いずれも仮称)で教育者・保育者を養成します。

 仏教では、人間には物事を分別して理解する心が備わっていると考えます。その心がやがて優越感や劣等感へと転化すると、ついには人を差別したりいじめたりする行動につながります。このため、仏教的人間洞察により、教育者・保育者一人ひとりが、まず自ら危うい心の持ち主であることを深く見つめなければなりません。その上で一様ではない子どもの心に寄り添い、豊かな人間理解の態度を持ち、粘り強く子どもに接することが大切になります。

 仏教精神に基づき、子どもの主体的な育ちを支える教育を実現するには、幅広い教養と高度で専門的な知見を身に付け、子どもの心に寄り添う、より実践的な学修活動が必要です。現場を想定した教育や、実際の現場体験の豊富な積み重ねによって、柔軟な発想で教育を工夫できる教育者・保育者の養成を目指します。

子どもへの伝え方を体験する「おおたにキッズキャンパス」

学んだことを社会に生かす 新しい「文学部」に

— 新学部が誕生すると、文学部はどのようになりますか。

 「文学部」は建学の理念の実現を目指す、大谷大学全体の教育の基盤を担う学部と位置付けます。あるべき社会を創造するために仏教や文学、哲学などの学びがあるという理念に立ち返り、それぞれの学科で新しい工夫を施します。ただ、新しく開設される社会学部と教育学部からいい意味での刺激を受け、より実践的な文学的活動を展開しなければいけません。

 例えば、文学科では「現代文芸コース」(仮称)を検討中です。文学というと古典などの作品を読解することが中心ですが、このコースでは自分で書いて表現することを重視します。真宗学科、仏教学科も古典を読むだけでなく、現代社会の課題の中に身を置き、思索して行動できる人物を育てます。自分が学んだことを何らかの形で表現し、積極的に社会と関わる人物を育成することが必要だと考えます。

仏教教育や学修、キャリア形成の環境を整備

— 3学部体制の新たな大谷大学について、木越学長の運営ビジョンをお聞かせください。

 複数学部化しても学生数はほぼ変わりません。教育に責任を持つために、大学のマンモス化はしません。学修やキャリア形成を支援する部署も学部ごとに設けず、大学としての一体感を大切にしたいと思います。

 その核として、全学共通の「仏教教育センター」(仮称)を構想し、仏教教育や宗教行事、教職員研修などに関する事項を統括することを計画中です。

 3学部体制実現に向けて、18年4月に新教室棟「慶聞館」がグランドオープンします。1階に広大な多目的スペースの学生ロビー&CAFEを設けます。PBL(課題解決型授業)や学生参加型の授業に対応した自由度の高い教室に加え、グループワークに活用できるマルチスペース(マルチ、サブゼミ、コモン)を多数用意し、学生の主体的な学びを支援する、全く新しい教育環境が整備されます。今年9月中旬には慶聞館の約70%にあたる「中央・南エリア」の利用をはじめ、学内食堂もリニューアルし、学生サービスのさらなる向上にも努めていきます。

教員紹介

[大谷大学 学長]木越 康

木越 康(きごし・やすし)

53歳。米国・カリフォルニア州生まれ。大谷大学大学院文学研究科博士課程(真宗学専攻)満期退学。財団法人私学研修福祉会国内研修修了(研修先:東京大学文学部宗教学科)。大谷大学文学部准教授、副学長などを経て2016年4月から現職。著書に「ボランティアは親鸞の教えに反するのか—他力理解の相克—」(法藏館)、「『正像末和讃』を読む」(真宗大谷派大阪教区)がある。

木越 康(大谷大学 学長/真宗学科 教授)紹介ページ
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