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入試情報

朝日新聞 掲載 2015
「今、切り開く 教育力」

Vol.09 藤枝 真 准教授

哲学の面白さは対話にあることを体感

このページに掲載している情報は、公開当時(2015年度)のものです。


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人や本と対話し 合理的に意見を述べ コミュニケーション能力を養う

— 哲学科というと、いわゆる「実学」から遠い印象がありますが、どのようなことを学べますか。

 哲学は本や人と対話する学問です。論文を正確に読み取るだけでなく、人の意見を聞き取り、自分の主張を合理的に話す力が身につきます。現代社会が求めるコミュニケーション能力を養えるのです。本学の学生を対象に、50字以内で自由表現する「大谷大学教育後援会文芸奨励賞」に毎年、哲学科の学生が複数名受賞します。表現力にたけているからでしょう。私が所属するのは「宗教学・死生学コース」です。1年生のゼミでは哲学の入門書を読み、「神は道徳を教えてくれるか」「歯科医は患者の痛みを理解できるか」など日常的な問題を問い直します。2年生になると宗教哲学の英語文献を読解し、世界・宇宙はどのように始まったかを議論します。3、4年生は合同ゼミです。哲学者・キルケゴールの著作「現代の批判」を読み、社会や大衆、信仰の関係を考えます。先輩がレジュメの書き方などを後輩に指導し、学生同士でも学び合います。

140人が集い 体を動かす哲学ゲームで 自分の主張を表現

— 昨年、京都翔英高等学校FAクラスの生徒約140人に、特別授業として哲学の楽しさを教えられたそうですね。

 体を動かして対話する「哲学ゲーム」を体育館で体験してもらいました。研究誌に紹介された「ゲームで学ぶ倫理・道徳」を参考にしたものです。一つ目はある主張に対し、自分の考えに基づいて賛成、反対と書かれた紙の場所に自由に移動します。なぜその位置にいるのか、隣の人と何㌢ほど違うのかといった空間の距離から、自分と他者の意見の隔たりを実感できます。

 二つ目は「自転車運転中のヘッドホン使用の是非」から連想することや疑問点などを、班ごとに模造紙に書くゲームです。リレー形式で言葉を次々に書くので「思考の瞬発力」が必要です。哲学で最も求められるのは、主張に筋が通って説得的であること。言葉を書いた模造紙を見ながら、他の生徒が納得できるような主張を班でまとめ、発表し合いました。哲学は座って一人で考えるだけのものではありません。体を動かし、言葉を交わすことも哲学です。

それは正しい? 常識を疑い 外国語に興味を

— 哲学科に進学したい生徒に、望むことはありますか。

 いわゆる常識といわれることに対して、疑う癖をつけてほしいです。周りの皆がいうことが、正しいとは限りません。「本当にそれでいいの?」と考えるのは哲学の初期衝動です。疑ってかかると、意外なことが見えるかもしれません。そして、英語やドイツ語、フランス語など欧米の言葉に興味を持ってもらいたい。外国語の世界観は、その言葉遣いでないと理解できないことがあるからです。外国語を学ぶと、日本語の運用能力を客観視できる利点もあります。

教員紹介

[哲学科 准教授]藤枝 真

藤枝 真(ふじえだ・しん)

1996年早稲田大学第一文学部哲学専修卒業。2001年大谷大学大学院博士後期課程哲学専攻満期退学。大谷大学任期制助手などを経て、05年に大谷大学文学部専任講師。09年から現職。博士(文学)。専門は宗教学、哲学。
「哲学科演習Ⅲ・Ⅳ-6(宗教学・死生学コースゼミ)」19世紀の哲学者キルケゴールによる社会批判を、21世紀の日本社会への問い直しとして読解しています。

藤枝 真(哲学科 准教授)紹介ページ



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